商標拒絶査定不服審判
2024-014265
センザイイシキマスター
- 審判番号
- 2024-014265
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-118468
- 請求日
- 2024年09月05日
- 審決日
- 2025年06月24日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】タイムレスジャパン株式会社
- 【請求人代理人】鶴若 俊雄
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 真鍋 伸行
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-118468拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年10月24日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年12月15日付け:拒絶理由通知書
令和6年 4月17日受付:意見書
令和6年 5月20日付け:拒絶査定
令和6年 9月 5日 :審判請求書
令和7年 2月26日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、「潜在意識マスター」の文字を標準文字で表してなり、第41類「インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,インターネットを利用して行う音楽の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,セミナーの企画・運営又は開催,技芸・スポーツ又は知識の教授,放送番組の制作,放送番組の制作における演出,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,書籍の制作,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与」を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「潜在意識マスター」の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中「マスター」の文字は「男主人。修士。支配する。制御する。身につける」等を意味する英語「master」をカタカナであらわしたものとして一般に知られている。
そして、本願商標にかかる指定役務の分野において、「潜在意識マスター」の文字が「潜在意識を理解し利用することを身につける」講座で用いられているから、本願商標をその指定役務中「セミナーの企画・運営又は開催,技芸・スポーツ又は知識の教授」に使用しても、これに接する需要者・取引者は「潜在意識を理解し利用することを身につける」セミナーや講座であることを表示したものと理解し、把握するに止まり、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するに過ぎないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに相応する役務以外の役務について使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標「潜在意識マスター」が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2に掲げる事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見の要旨
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「潜在意識マスター」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「潜在意識」の文字部分は「精神分析などで、活動はしているが自覚されない意識。」の意味を有する語であり、「マスター」の文字部分は、「物事に熟達すること。習得すること。」等の意味を有する語(いずれも「デジタル大辞泉」小学館参照)である。
そして、別掲1のとおり、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、「マスター」の語は、習得する内容を冠して「○○マスター」(○○は習得する内容を表す語)と称し、○○を習得する、身につける、学ぶ程の意味で広く用いられている実情があり、別掲2のとおり、潜在意識についても、「潜在意識マスター」と称し、潜在意識を理解し利用することを身につけるセミナー、講座、知識の教授が行われている実情がある。
そうすると、本願商標は、その構成文字の語義や取引の実情を踏まえると、構成文字全体として「潜在意識を(理解し利用することを)身につける」程の意味合いを認識させるにすぎず、これを本願指定役務中、「セミナーの企画・運営又は開催,技芸・スポーツ又は知識の教授」に使用するときは、潜在意識を(理解し利用することを)身につけるセミナーや知識の教授といった役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認識、理解されるというべきである。
してみれば、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標の構成中の「マスター」の文字は、「身につけること」等のみを意味する語として知られているよりも、むしろ「主(あるじ)、長、支配者、主君、責任者、主任、主人、雇主、旦那、経営者、親方、店主、支配人、先生、師、師匠及び修士」等のように多様な意味を有する語として知られているから、本願商標は、多様な意味合いの一つとして「潜在意識を身につける」程の意味合いを暗示させる場合があり得るとしても、飽くまでもそのような意味合いを暗示させるにとどまるというべきであって、これが直ちに特定の意味合いをもって親しまれ、かつ、特定の商品(役務)の品質(質)等を直接的、具体的に表示するものとして一般に理解、認識されている実情もない旨を主張する。
しかしながら、請求人の主張のとおり、本願商標の構成中の「マスター」の語が多義語であるとしても、上記(1)のとおり、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、習得する内容を冠して「○○マスター」(○○は習得する内容を表す語)と称し、○○を習得する、身につける、学ぶ程の意味で広く用いられている実情があり、潜在意識についても、「潜在意識マスター」と称し、潜在意識を理解し利用することを身につけるセミナー、講座、知識の教授が行われている実情があることからすれば、本願商標を本願指定役務中「セミナーの企画・運営又は開催,技芸・スポーツ又は知識の教授」に使用するときは、「潜在意識を(理解し利用することを)身につける」程の意味合いを容易に想起するものである。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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