商標拒絶査定不服審判
2024-013008
モットステキニモットウツクシク、トリートカンパニーリミテッド、トリート
- 審判番号
- 2024-013008
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-076012
- 請求日
- 2024年08月09日
- 審決日
- 2025年06月05日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社トリート
- 【請求人代理人】橘 哲男
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 佐藤 緋呂子
- 分類
- T18 .261-Z (W253545) / T18 .262-Z (W253545) / T18 .263-Z (W253545)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 76012拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和5年7月7日に登録出願されたものであって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。
令和6年 2月 5日付け:拒絶理由通知書
令和6年 3月22日 :意見書の提出
令和6年 4月24日付け:拒絶査定
令和6年 8月 9日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第25類、第35類及び第45類に属する別掲2に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5617314号商標(以下「引用商標」という。)は、「TREAT」の文字を標準文字で表してなり、平成25年7月1日に登録出願、第25類「セーター」を指定商品として、同年9月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
ア 本願商標は、別掲1のとおり、上段に「もっと素敵にもっと美しく」の文字を小さく、下段に「Treat Co.,Ltd.」の文字を大きく横書きしてなるところ、上段及び下段の各文字部分は、文字の大きさ、太さ及び種類が相違し、重なることなく配されているから、それぞれが視覚上分離、独立した構成要素であるとの印象を与えるものである。
イ そして、上段の「もっと素敵にもっと美しく」の文字部分について、「もっと」の文字は、「その上に。さらに。」(出典:「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)の意味を有し、「素敵に」の文字は、「自分の好みに合っていて、心をひきつけられるさま。すばらしいさま。」(出典:同上)の意味を有する「素敵」を語幹とする形容動詞「素敵だ」の連用形であり、「美しく」の文字は、「愛らしい。かわいい。いとしい。」(出典:同上)等の意味を有する「美しい」の連用形であるから、全体としては「さらに、素敵にすること。さらに、美しくすること。」程度の意味を認識させ得るものである。
一方、下段の「Treat Co.,Ltd.」の文字部分について、「Treat」の文字は、「取り扱う」等の意味を、「Co.,Ltd.」の文字は、「有限責任会社」の意味を有する語であるから(出典:いずれも「グランドセンチュリー英和辞典第3版」株式会社三省堂)、全体としては、特定の法人名を英語表記したものと理解させるものである。
してみれば、「もっと素敵にもっと美しく」の文字部分と、「Treat Co.,Ltd.」の文字部分に観念的なつながりがあるとはいえない。
ウ 以上のことから、本願商標の上段及び下段の各構成部分は、視覚上分離、独立した構成要素であるとの印象を与えるものであることに加え、観念上のつながりを見いだすことはできず、また、本願商標全体から生じる「モットステキニモットウツクシクトリートカンパニーリミテッド」の称呼は29音と冗長であるから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難い。
エ そして、「Treat Co.,Ltd.」の文字部分は、「もっと素敵にもっと美しく」の文字部分に比して、大きく太字で表してなるものであるから、外観上、強く看者の注意を引く部分である。
オ さらに、「Treat Co.,Ltd.」 の文字部分について、「Co.,Ltd.」の文字部分は、会社の種類を表す文字であって、自他商品役務識別標識としての機能を果たすものではないから、その構成中の「Treat」の文字部分が自他商品役務識別標識としての機能を果たす要部として認識され、当該文字部分をもって取引に当たる場合も決して少なくないというべきである。
カ したがって、本願商標は、その要部の一である「Treat」の文字部分に相応して、「トリート」の称呼及び「取り扱う」等の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「TREAT」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字に相応して、「トリート」の称呼及び「取り扱う」等の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の類否について検討するに、外観については、その全体構成において差異を有するが、本願商標の要部と引用商標を比較したときには、両者は、「Treat(TREAT)」のつづりを共通にするものであり、2文字目以降が大文字か小文字か等の差異があるものの、外観上近似した印象を与えるものである。
また、本願商標の要部と引用商標は、称呼において「トリート」の称呼を、観念においては「取り扱う」等の観念を同一とするものである。
そうすると、本願商標の要部と引用商標は、外観において近似した印象を与え、称呼及び観念を同一とするものであるから、これらの外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、両商標は互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品との類否について
本願商標の指定商品及び指定役務中、第25類「ウェディングドレス,その他の被服」及び第35類「ドレスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標の指定商品である第25類「セーター」と同一又は類似の商品及び役務である。
(5)小括
以上より、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品及び指定役務も引用商標の指定商品と同一又は類似する商品及び役務を含むものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、過去の審決例を挙げて、本願商標と引用商標とは非類似の商標である旨主張する。
しかしながら、商標の類否の判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、それらの審決例は、商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり、本願商標と引用商標の類否については、上記1(3)においてした判断のとおりであるから、それらの審決例をもってその判断が左右されることはない。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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