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商標拒絶査定不服審判

2024-012780

キワミ、キョク、ゴク

審判番号
2024-012780
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-073010
請求日
2024年08月06日
審決日
2025年02月27日
公報発行日
2025年05月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社桔梗屋
  • 【請求人代理人】伊藤 將夫
  • 【請求人代理人】小林 弓子
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T18 .13 -Z (W30) / T18 .261-Z (W30) / T18 .262-Z (W30) / T18 .263-Z (W30)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023- 73010拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年6月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年12月 5日付け:拒絶理由通知書 令和6年 2月14日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 4月10日付け:拒絶査定 令和6年 8月 6日 :審判請求書の提出 令和6年10月20日 :手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。そして、本願の指定商品は、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に第30類「菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ 」と補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) (1)本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなるところ、商取引において標章の図案化は広く一般に行われるものであって、また、一見しただけで「極」の文字であることが容易に認識でき、さらに、黒地に筆書き風の文字を白抜きで表す方法が、本願指定商品を含む食品業界における取引の実情として、一般に行われていることからすれば、本願商標の態様はいまだ普通に用いられる方法の域を脱していないものというのが相当である。 そして、当該「極」の文字は、「物事の最上・最終のところ。きわみ。」の意味を有する語であり、味や香りなどが極上のものであることを表す文字として、また、数種類の商品がある場合に最上級の商品であることを表す文字として、一般に広く使用されている実情が見受けられる。 そうすると、本願商標をその指定商品中「アイスクリーム用凝固剤,ホイップクリーム用安定剤,料理用食肉軟化剤,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「極上のもの」であることを認識するにすぎないから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のアないしウのとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれも現に有効に存続しているものである。 ア 登録第1488400号の11商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:「極」の漢字を書してなるもの 指定商品:第29類ないし第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品 登録出願日:昭和52年10月31日 設定登録日:昭和56年11月27日 書換登録日:平成14年 4月24日 イ 登録第4355131号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:「きわみ」の平仮名と「極」の漢字を上下二段に横書きしてなる商標 指定商品:第30類「菓子及びパン」 登録出願日:平成 9年12月 3日 設定登録日:平成12年 1月28日 ウ 登録第4763800号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:別掲2のとおり 指定商品:第29類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品 登録出願日:平成14年 8月23日 設定登録日:平成16年 4月16日 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願の指定商品は、上記2のとおり補正された結果、原査定における商標法第3条第1項第3号に該当するとした拒絶の理由に係る指定商品は、削除されたものと認められる。 また、その補正後の指定商品との関係において、本願商標が、これに接する取引者、需要者に、商品の品質等を表示したものとして認識されるというべき事情は見いだせない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、黒地の四角形内に、筆文字風の書体の「極」の漢字を白抜きで表してなるものである。 そして、「極」の漢字は、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などを意味する語である。 したがって、本願商標よりは、その構成に相応した「キョク」「ゴク」「キワミ」の称呼が生じ、また、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」ほどの観念が生じるものといえる。 イ 引用商標について (ア)引用商標1は、「極」の漢字を書してなるものである。 したがって、引用商標1よりは、上記アと同様に、「キョク」「ゴク」「キワミ」の称呼が生じ、また、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」ほどの観念が生じるものといえる。 (イ)引用商標2は、「きわみ」の平仮名と「極」の漢字を上下二段に横書きしてなるものであり、そのうちの平仮名は、漢字の読みを付記的に表しているものと容易に理解できるものである。 したがって、引用商標2よりは、「キワミ」の称呼が生じ、また、上記アと同様に、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」ほどの観念が生じるものといえる。 (ウ)引用商標3は、別掲2のとおり、筆文字風の書体で大きく「極」の漢字を表し、その右上方に明朝体様の書体で小さく「きわみ」の平仮名を縦書きしてなるものであり、そのうちの平仮名は、漢字の読みを付記的に表しているものと容易に理解できるものである。 したがって、引用商標3よりは、上記(イ)と同様に、「キワミ」の称呼が生じ、また、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」ほどの観念が生じるものといえる。 ウ 本願商標と引用商標の類否について (ア)本願商標と引用商標1を比較するに、外観においては、文字の書体や表示方法といった差異はあるものの、「極」の漢字一字を表してなる点で共通しており、相当程度近似した印象を与えるものである。 そして、称呼においては、「キョク」「ゴク」「キワミ」を共通にし、また、観念においては、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」で同一である。 (イ)本願商標と引用商標2を比較するに、外観においては、平仮名の有無や、文字の書体や表示方法といった差異はあるものの、「極」の漢字一字を有する点で共通しており、近似した印象を与えるものである。 そして、称呼においては、「キワミ」を共通にし、また、観念においては、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」で同一である。 (ウ)本願商標と引用商標3を比較するに、外観においては、平仮名の有無や表示方法といった差異はあるものの、筆文字風の書体で表した「極」の漢字一字を顕著に表してなる点で共通しており、相当程度近似した印象を与えるものである。 そして、称呼においては、「キワミ」を共通にし、また、観念においては、「物事の最上・最終のところ。きわみ。はて。」で同一である。 (エ)以上のことからすると、本願商標と引用商標とは、外観が近似し、称呼を共通にし、また、観念は同一のものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。 エ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について 本願の指定商品である「菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ 」と、引用商標1の指定商品中「サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」、引用商標2の指定商品「菓子及びパン」及び引用商標3の指定商品中「サンドイッチ,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」は、同一又は類似する商品である。 オ 小括 上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (3)請求人の主張について 請求人は、原査定の認定に基づくならば、引用商標は相互に類似する関係にあり、かつ、それらの指定商品は、同一又は類似の関係にあるものであるから、引用商標には相互に、商標法第4条第1項第11号の拒絶理由が存在することになるのであって、それにも関わらず引用商標が全て登録されている事実に鑑みれば、「極」の文字から構成される商標は、種々の事情(商取引の実情、審査の経過等)から、結果として、一般に適用されている類否判断の基準より類似の範囲が狭められていると考えられるため、本願商標についても登録を認められるべきである旨主張する。 しかしながら、商標の類否の判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、出願された商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断すべきものであるから、引用商標が相互に類似するものといえること等によって、直ちに本願商標に係る判断が左右されるものではない。 そして、本願商標と引用商標とが類似の商標であることは、上記(2)のとおりである。 したがって、請求人の主張は、採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消したが、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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