商標拒絶査定不服審判
2024-011026
ミミナリチリョーアプリ
- 審判番号
- 2024-011026
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-055428
- 請求日
- 2024年07月03日
- 審決日
- 2025年02月25日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】杏林製薬株式会社
- 【請求人代理人】水野 勝文
- 【請求人代理人】和田 光子
- 【請求人代理人】保崎 明弘
- 【請求人代理人】鈴木 亜美
- 【請求人代理人】竹山 尚治
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大島 康浩
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .013-Z (W104244)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-55428拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年5月10日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年11月24日付け:拒絶理由通知書
令和6年 1月30日受付:意見書、手続補正書
令和6年 3月12日付け:拒絶査定
令和6年 7月 3日 :審判請求書
令和6年11月 6日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、「耳鳴治療アプリ」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第10類、第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであって、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正書により、第10類「耳鳴りに関する医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。)」、第42類「耳鳴りに関する電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,耳鳴りに関する電子計算機用プログラムの提供」及び第44類「耳鳴りに関する医療情報の提供,耳鳴りに関する健康診断,耳鳴りに関する栄養の指導,耳鳴りに関する医療用機械器具の貸与」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「耳鳴治療アプリ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「耳鳴」の文字は、「外部からの音の刺激がないのに耳または頭蓋内に音が感じられる状態。多くは難聴に伴い、中耳性難聴では低音の、内耳性難聴では高音の雑音を感じる。」の意味を有する「耳鳴り」の語を認識させるものであり、また、「治療」の文字は、「病気やけがをなおすこと。また、そのために施す種々のてだて。」の意味を、「アプリ」の文字は、「アプリケーションの略。特に、スマートフォンなどで用いるソフトウェア。」の意味を有する語として、それぞれ知られている。
そして、本願に係る指定商品又は指定役務を取り扱う業界において、耳鳴りの治療に用いるアプリケーションソフトウェアが取引されており、医療機関では、そのようなアプリケーションソフトウェアを利用して耳鳴りの治療が行われている事実がある。
以上を踏まえると、本願商標は、構成文字全体として「耳鳴りの治療に用いるアプリケーションソフトウェア」ほどの意味合いを認識させるから、これを本願に係る指定商品又は指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品・役務が、「耳鳴りの治療に用いるアプリケーションソフトウェア」に係る商品・役務であることを認識するにすぎないから、本願商標は、商品の品質(内容)、役務の質(内容)、役務の提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を本願に係る指定商品又は指定役務中の上記意味合いに照応しない商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品及び指定役務との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「耳鳴治療アプリ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「耳鳴」の文字部分は「外部からの音の刺激がないのに耳または頭蓋内に音が感じられる状態」を意味する「耳鳴り」の語を認識させるものであり、「治療」の文字部分は「病気やけがをなおすこと」の意味を、「アプリ」の文字部分は「アプリケーションの略」を意味するものであり(いずれも「広辞苑第七版」岩波書店参照)、いずれも意味の理解が容易な語であるから、構成文字全体として「耳鳴りの治療に関するアプリケーション」の意味合いを容易に理解させる。
そして、別掲のとおり、耳鳴りの治療にアプリケーションが利用されており、それを「耳鳴治療アプリ」等と称して取引している実情がある。
そうすると、本願商標は、その構成文字の語義及び取引の実情を踏まえると、これをその指定商品及び指定役務に使用するときは、取引者、需要者をして、その商品又は役務が、耳鳴りの治療に関するアプリケーションを利用する商品又役務であること、また、耳鳴りの治療に関するアプリケーションを内容とする役務であることといった、単に商品の品質(内容)、役務の質(内容)及び役務の提供の用に供する物を表示するものと認識、理解されるものである。
したがって、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質(内容)、役務の質(内容)及び役務の提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標の指定商品はアプリケーションそのものではなく、本願商標の指定商品及び指定役務について、本願商標が使用されている事実はないから、本願商標は、商品や役務の特徴を間接的に示すにすぎず、「アプリケーションソフトウェア」を利用した商品や「アプリケーションソフトウェア」用の役務等であると直接的・一義的に認識させることはない旨を主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、「耳鳴治療アプリ」等と称して耳鳴りの治療にアプリケーションが利用されていることからすれば、本願商標は、構成文字全体として「耳鳴りの治療に関するアプリケーション」程の意味合いを容易に認識、理解させるものであり、また、本願商標の指定商品及び指定役務は、アプリケーションの利用を想定し得る商品又は役務及びアプリケーションを設計又はその提供等に関する役務であるから、本願商標の指定商品及び指定役務との関係でも、本願商標は、単に商品の品質(内容)及び役務の質(内容)、提供の用に供する物を表示するにすぎないものというべきである。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2024-011026