審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標拒絶査定不服審判

2024-010903

コメコージミルク、コメコージ、コージミルク、コージ

審判番号
2024-010903
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-088793
請求日
2024年07月02日
審決日
2025年05月16日
公報発行日
2025年08月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】マルコメ株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 田中 瑠美
分類
T18 .13 -WZ (W29)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023- 88793拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年8月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年 1月23日付け:拒絶理由通知書 令和6年 2月21日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 3月29日付け:拒絶査定 令和6年 7月 2日 :審判請求書の提出 令和6年12月24日付け:拒絶理由通知書 令和7年 2月17日 :意見書、手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、「米糀ミルク」の文字を標準文字で表してなり、第5類、第29類、第30類及び第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品は、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に、第29類「米糀を用いた植物性代用牛乳」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「米糀ミルク」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「米糀」の文字は、「米で作った麹。」の意味を有する「米麹」の文字の異字体であって、「ミルク」の文字は、「乳。特に、牛乳。練乳・粉乳などの、牛乳の加工品。」の意味を有する語である。 そして、飲食料品を取り扱う業界において、「糀ミルク」、「こうじミルク」及び「塩麹ミルク」の文字が、「麹と牛乳を用いた商品」を表すものとして一般的に使用されている実情がある。 そうすると、本願商標を補正後の指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「米麹と牛乳を用いた商品」であること、すなわち、商品の品質、原材料を表示するものと一般に認識するというべきであるから、本願商標は商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 当審における拒絶の理由(要旨) 当審において、請求人に対し、令和6年12月24日付け拒絶理由通知書により、別掲のとおりの事実を示した上で、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 5 当審における拒絶の理由に対する請求人の意見(要旨) 請求人は、上記4の拒絶理由通知書に対し、令和7年2月17日に意見書及び手続補正書を提出し、要旨以下の(1)ないし(3)のとおりの意見を述べた。 (1)「植物性ミルク」は、豆やアーモンド、オーツ麦などの穀物類や子実類の植物性素材を主原料にしたミルク状の飲み物であり、すなわち、穀物類や子実類の植物性素材を主原料にした飲料でなければ、「植物性ミルク」には該当しないことになるが、本願商標の構成中の「米糀」は、穀類、マメ科植物、ナッツ、種子および擬穀類のいずれにも属するものではない。このことは、農林水産省の考え方や食品分野における需要者等の認識とも一致しているため、本願商標「米糀ミルク」に接する需要者等においては、「米糀」が主原料のミルク状の飲み物は「植物性ミルク」の概念に入らないのであるから、本願商標から「植物性ミルク」を想起することはない。 (2)請求人は、米糀の発酵技術によりミルクテイストに仕上げた新ジャンルの飲料に本願商標を採択しているが、「米糀」は「穀類」に属さないため、指定商品「米糀を用いた植物性代用牛乳」との関係においては、需要者等は、本願商標「米糀ミルク」はいわば造語として認識するとするのが相当である。また、本願商標「米糀ミルク」が「植物性ミルク」として一般的に製造、販売されている事例又は「米糀」が「植物性ミルク」の原材料として一般的に使用されている事情が存在するか否かによって、本願商標に対する需要者、取引者の認識がある程度推察され得るところ、「米糀」が「植物性ミルク」の原材料として一般的に使用されているという事情はなく、本願商標は商標全体として造語と認識されるべきであることは明らかである。 (3)過去に本願商標と構成を同じくするものが登録されているが、これらは、その指定商品に使用しても、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で一般的に認識されるものとは判断されず、識別力が認められたものと推測する。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「米糀ミルク」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「米糀」の文字は、「蒸し米にコウジカビを繁殖させて作った麹。」(出典:株式会社小学館「大辞泉 第二版」)を意味する「米麹」の異字体であり、「ミルク」の文字は、「牛乳。コンデンス-ミルク(練乳)など加工乳の略。ミルク状のもの。」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑 第七版」)等を意味するものである。 そして、別掲の参考情報によれば、近年、健康志向の高まりやSDGsなどの影響を受け、牛乳を代替する存在(代替乳、代替ミルク)として、植物性の原材料から作られた植物性ミルクに注目が集まっており、さまざまな種類の植物性ミルク又は植物を原材料とするミルク状の商品(以下、これらをまとめて「植物性ミルク」という。)が市場に出回るなど、需要拡大が続いていることがうかがえる。 また、これらの植物性ミルクは、穀類ベース、マメ科植物ベース、ナッツベース、種子ベース、擬穀類ベースといったように、その原材料の種類によって分類され、「○○ミルク(○○には原材料名が入る。以下同じ。)」の構成で、牛乳の代用品として製造、販売されている実情にあることが確認できる。 そうすると、本願商標をその指定商品「米糀を用いた植物性代用牛乳」に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が「(米糀を原材料とする)米糀を用いた植物性代用牛乳」であることを認識させるにとどまり、本願商標は、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、「植物性ミルク」は、豆やアーモンド、オーツ麦などの穀物類や子実類の植物性素材を主原料にしたミルク状の飲み物であり、すなわち、穀物類や子実類の植物性素材を主原料にした飲料でなければ、「植物性ミルク」には該当しないことになると述べ、本願商標の構成中の「米糀」は、穀類、マメ科植物、ナッツ、種子および擬穀類のいずれにも属するものではなく、このことは、農林水産省の考え方や食品分野における需要者等の認識とも一致しているため、本願商標「米糀ミルク」に接する需要者等においては、「米糀」が主原料のミルク状の飲み物は「植物性ミルク」の概念に入らないのであるから、本願商標から「植物性ミルク」を想起することはない旨主張する。 しかしながら、上記(1)で述べたとおり、近年、牛乳を代替する存在として、さまざまな種類の植物性ミルクが市場に出回っており、その原材料の種類によって、「○○ミルク」の構成で牛乳の代用品として製造、販売されている実情にあることが確認でき、また、その中には、米由来の植物性ミルクも取り扱われている状況下においては、本願商標をその指定商品「米糀を用いた植物性代用牛乳」に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が「(米糀を原材料とする)米糀を用いた植物性代用牛乳」であることを認識させるにとどまるものといわざるを得ない。 イ 請求人は、米糀の発酵技術によりミルクテイストに仕上げた新ジャンルの飲料に本願商標を採択していると述べ、「米糀」は「穀類」に属さないため、指定商品「米糀を用いた植物性代用牛乳」との関係においては、需要者等は、本願商標「米糀ミルク」はいわば造語として認識するとするのが相当であり、また、本願商標「米糀ミルク」が「植物性ミルク」として一般的に製造、販売されている事例又は「米糀」が「植物性ミルク」の原材料として一般的に使用されている事情が存在するか否かによって、本願商標に対する需要者、取引者の認識がある程度推察され得るところ、「米糀」が「植物性ミルク」の原材料として一般的に使用されているという事情はなく、本願商標は商標全体として造語と認識されるべきであることは明らかである旨主張する。 しかしながら、たとえ「米糀ミルク」の文字が、商品の品質等を表示するものとして、現に広く一般的に使用されていないとしても、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、上記(1)で述べたとおり、「○○ミルク」の構成で、○○を原材料とする牛乳の代用品が製造、販売されている実情が確認でき、また、その中には、米由来の植物性ミルクも取り扱われていることよりすれば、本願商標をその指定商品「米糀を用いた植物性代用牛乳」に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が「米糀を原材料とする(米糀を用いた)植物性代用牛乳」であることを認識させるにとどまるものであるから、本願商標は、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。 ウ 請求人は、過去に本願商標と構成を同じくするものが登録されているが、これらは、その指定商品に使用しても、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で一般的に認識されるものとは判断されず、識別力が認められたものと推測する旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様や指定商品が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。 エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2024-010903

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存