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商標拒絶査定不服審判

2024-010552

オーキッド

審判番号
2024-010552
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-053874
請求日
2024年06月26日
審決日
2025年03月19日
公報発行日
2025年06月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社バフ
  • 【請求人代理人】奥村 秀行
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 滝口 裕子
分類
T18 .13 -Z (W25) / T18 .272-Z (W25)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023- 53874拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年5月18日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年12月28日付け:拒絶理由通知書 令和6年2月13日 :意見書の提出 令和6年4月1日付け :拒絶査定 令和6年6月26日 :審判請求書の提出 令和6年12月24日 :証拠調べ通知 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおり「ORCHID」の文字を横書きしてなり、第25類「被服」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「ORCHID」の欧文字を横書きで表してなるところ、該文字は「ラン、ランの花」の意味を有し、被服の分野において、「ORCHID」及び該文字を片仮名で表した「オーキッド」の文字は、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」を表す商品の色彩表示として使用されており、「ORCHID」及び「オーキッド」の文字を使用して当該色の被服が販売されている実情がある。以上を踏まえると、本願商標は全体として、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」ほどの意味合いを理解させるため、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、該商品が「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色」であること、すなわち商品の品質を認識するにとどまるものというのが相当である。したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるため、商標法第3条第1項第3号に該当し、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色」の商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における証拠調べ通知 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2及び別掲3の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、上記1のとおり、証拠調べ通知書によって通知し、相当の期間を指定してこれに対する意見を求めた。 請求人は、当該証拠調べ通知に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答書(意見書)を提出していない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号について 商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。 そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決時において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者、需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年10月21日判決(平成27年(行ケ)第10107号))。 (2)本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について 本願商標は、別掲1のとおり、「ORCHID」の欧文字を横書きしてなるところ、別掲2のとおり、「orchid」及び「オーキッド」の文字は、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」ほどの意味を有する語として、広く一般に親しまれた語である。 そして、別掲3のとおり、本願商標の指定商品の分野において、「Orchid」「オーキッド」の語が「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」を表す商品の色彩表示として使用されている実情が多数見受けられる。 そうすると、本願商標は、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」ほどの意味で理解されるものであり、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」を表す商品の色彩表示であることを認識するにすぎないものというべきである。 また、本願商標は、別掲1のとおり、一般的な書体で横書きしてなるものであって、その態様上顕著な特徴は認められない。 したがって、本願商標は、指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色の商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、被服の分野において、「ORCHID」「オーキッド」という言葉は、同じ紫系の色として広く知られている「ラベンダー」や「ライラック」などに比べて、知名度ないし認知度が低く、色名を表す語として一般需要者に広く浸透しているとはいえず、商品である被服の色を直接表すために用いられている語は、片仮名の「オーキッド」、「オーキッドカラー」であって、欧文字の「ORCHID」ではなく、本願商標の接する需要者は、多彩な色を持つ「蘭」という植物であると考えるのが自然である旨主張する。 しかしながら、別掲2のとおりの本願商標の構成文字の意味及び別掲3の取引の実情に照らせば、本願商標は、上記(2)のとおり、これに接する取引者、需要者に、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」を表す商品の色彩表示であると容易に認識させるものであるから、本願の指定商品の品質を表示したものと一般に認識されるものというのが相当である。 イ 請求人は、商品自体又は商品の包装・カタログなどに、文字による色彩表示がされる場合は、必ず「カラー:○○○」のように表示される旨主張する。 しかしながら、別掲3のとおり、文字による色彩表示がされる場合に、「カラー:○○○」が使用されていない場合も多数見受けられることから、文字による色彩表示がされる場合に、必ず「カラー:」の文字を要するものではない。 ウ 請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や、その商品及び役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成文字、指定商品又は指定役務等が異なるものであり、取引の実情も異なる点において、本願商標とは、事案を異にするものというべきであるから、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の登録の適否の判断基準とするのは必ずしも適切ではなく、別掲2及び別掲3の取引の実情を考慮すれば、本件審判の審決時において、本願商標からは、「植物の蘭の花のような、やや赤みのある明るい紫色、淡い薄紫色のこと。」の意味合いが理解、認識されるというべきである。 エ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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