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商標拒絶査定不服審判

2024-010340

トレンド、テイ

審判番号
2024-010340
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-049037
請求日
2024年06月21日
審決日
2025年02月27日
公報発行日
2025年05月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】トレンドマイクロ株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人RIN IP Partners
  • 【請求人代理人】藤田 雅彦
審判長/審判官
  • 審判長 大島 勉
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 浦崎 直之
分類
T18 .261-Z (W37) / T18 .262-Z (W37) / T18 .263-Z (W37)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023-49037拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和5年5月8日に登録出願されたものであって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。 令和 5年12月 4日付け:拒絶理由通知書 令和 6年 2月15日 :意見書、手続補正書の提出 令和 6年 3月15日付け:拒絶査定 令和 6年 6月21日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類、第16類、第28類、第35類、第37類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記第1の手続補正により、最終的に、第37類に属する別掲2に記載のとおりの指定役務に補正されたものである。 第3 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3038121号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成4年9月21日登録出願、第37類に属する別掲4に記載のとおりの役務を指定役務として、平成7年4月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、左側に白抜きの図形を内包した赤色の円図形を配し、その右側に「TREND」の文字を配してなるものである。 本願商標の構成中、図形部分と文字部分とは、いずれも重なること無く間隔を空けて配置され、視覚的に分離して観察されることに加え、構成中の図形部分は、直ちに特定の事物を想起させるものではなく、文字部分との観念的な関連性も見いだすことはできないから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難く、図形部分と文字部分とが、それぞれ自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。 そうすると、本願商標は、その構成中の要部の一つである「TREND」の文字部分に相応して、「トレンド」の称呼が生じ、「傾向、動向、流行」(「ジーニアス英和辞典第6版」株式会社大修館書店)ほどの観念を生じるものである。 (2)引用商標について 引用商標は、別掲3のとおり、ややかすれたような線で、左下部分の一部を接する3重の異なる大きさの楕円図形を配し、これに重ねて、「リビングチェーン」の片仮名と、ややデザイン化した「TREND」(「T」の文字は、他のつづり文字より大きく表されている。)の欧文字及びその読みを表したと理解させる「・トレンド・」の記号及び片仮名を配した構成からなるものである。 そして、引用商標は、その図形部分と文字部分とが、常に一体不可分のものとしてのみ認識、把握されなければならない特段の事情を見いだし得ないものであって、かつ、図形部分は、文字部分の背景的なものとして看取されるものであるから、文字部分が、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものというのが相当である。 また、引用商標の構成中、文字部分についてみると、そのうち「TREND」の文字部分は、「リビングチェーン」及び「・トレンド・」の記号及び文字部分に比べ、ひときわ大きく表され、かつ、デザイン化され特徴的な印象を与えるものである。また、これら全体をもって、特定の意味合いを生じるともいえないものであるから、引用商標に接する取引者、需要者は、顕著に表され、強く支配的な印象を受ける「TREND」の文字部分に着目し、当該文字部分を要部として抽出し、それをもって取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「リビングチェーントレンド」の称呼を生ずるほか、「TREND」の部分から、「トレンド」の称呼をも生じるものであり、上記(1)と同様に、「傾向、動向、流行」ほどの観念を生じるものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標の文字部分の要部と引用商標の要部は、称呼において「トレンド」の称呼を、観念においては「傾向、動向、流行」の観念を同一とするものである。 そして、両者は、「TREND」のつづりを共通にするものであり、その書体に差異等があるものの、外観上近似した印象を与えるものである。 そうすると、本願商標の文字部分の要部と引用商標の要部は、外観において近似した印象を与え、称呼及び観念を同一とするものであるから、これらの外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、両商標は互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。 (4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について 本願商標の指定役務中、第37類「コンピュータハードウェアの設置工事・保守及び修理,コンピュータネットワーク用装置及び情報技術用装置の設置工事・保守及び修理,コンピュータネットワーク用装置及び情報技術用装置の設置工事・保守及び修理に関する情報の提供,コンピュータネットワーク用装置及び情報技術用装置の設置工事・保守及び修理に関する助言」は、引用商標の指定役務中、第37類「電気工事」と類似の役務である。 本願商標の指定役務中、第37類「コンピュータハードウェアの設置工事・保守及び修理,コンピュータウイルスによって破壊あるいは一部破壊されたコンピュータ及び附属品の修理及び回復(派遣によって行うものも含む),コンピュータウイルスによって破壊あるいは一部破壊されたコンピュータ及び附属品の修理及び回復に関する情報の提供,電子応用機械器具の修理又は保守,コンピュータの修理または保守,コンピュータの修理または保守に関する情報の提供,コンピュータネットワーク用装置及び情報技術用装置の設置工事・保守及び修理,コンピュータネットワーク用装置及び情報技術用装置の設置工事・保守及び修理に関する情報の提供,コンピュータネットワーク用装置及び情報技術用装置の設置工事・保守及び修理に関する助言」は、引用商標の指定役務中、第37類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守」と類似の役務である。 本願商標の指定役務中、第37類「電気通信機械器具の修理又は保守」は、引用商標の指定役務中、第37類「ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,電話機の修理」と類似の役務である。 2 請求人の主張について 請求人は、本願商標は、その指定役務に使用した場合、引用商標とは相紛れるおそれがない非類似の商標であり、図形部分の有する情報伝達力による外観の相違を置き去りにした要部観察のみに拘泥し、商標類否判断の原則である「外観、称呼又は観念等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に観察し、出願商標を指定商品等に使用した場合に引用商標と出所混同のおそれがあるか否かにより判断する全体観察」を看過して本願商標が引用商標と類似するとした原審の判断は、商標法第4条第1項第11号の適用に関する判決等並びに同号の趣旨を無視した判断であって不当である旨を主張する。 しかしながら、複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合していると認められる場合においては、その構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して類否を判断することは、原則として許されないが、その場合であっても、商標の構成部分の一部が取引者又は需要者に対し、商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じない場合などには、商標の構成部分の一部だけを取り出して、他人の商標と比較し、その類否を判断することが許されるものと解される(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号561頁参照)。 そして、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、常に必ずしもその構成部分全体の名称によって称呼、観念されず、しばしば、その一部だけによって簡略に称呼、観念され、一個の商標から二個以上の称呼、観念の生ずることがあるのは、経験則の教えるところである(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁参照)。 してみれば、上記1(1)及び(2)のとおり、本願商標及び引用商標は、いずれも各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではなく、両商標の「TREND」の文字部分は、独立して、役務の出所識別標識としての機能を十分果たし得る構成部分といえるから、当該文字部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することが許される。 したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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