商標拒絶査定不服審判
2024-009757
ポム、ポーム
- 審判番号
- 2024-009757
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-069171
- 請求日
- 2024年06月12日
- 審決日
- 2025年04月08日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】有限会社志津刃物製作所
- 【請求人代理人】田中 信介
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .261-Z (W08) / T18 .262-Z (W08) / T18 .263-Z (W08)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-69171拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年6月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年12月27日付け:拒絶理由通知書
令和6年 2月14日 :意見書の提出
令和6年 3月12日付け:拒絶査定
令和6年 6月12日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第8類「手動工具,手動利器,包丁類,肉切り包丁,パン切り包丁,料理包丁,皮むき用包丁,刺身包丁,出刃包丁,チーズ用ナイフ,ピザカッター(電気式のものを除く。),野菜用皮むき器(電気式のものを除く。),はさみ,つめ切り,つめやすり,砥石」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5451841号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年4月1日に登録出願、別掲3のとおりの役務を指定役務として、同23年11月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1) 商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上下にやや潰れた横長楕円形の中央上部に茎らしきものを配した図形(以下「本願図形部分」という。)内に、「pоmme」の欧文字(以下「本願文字部分」という場合がある。)を横書きで表した構成よりなるものである。
そして、本願図形部分は、特定の事物又は意味合いを表すものとして認識されているというべき事情は認められないことから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
また、本願文字部分は、本願図形部分の内部に表されているものの、中央の目立つ位置に配され、外観上、本願図形部分とは一見して明確に区別して看取されることに加え、「リンゴ」等(出典:「クラウン仏和辞典第7版」株式会社三省堂)を意味する比較的平易なフランス語であって、本願の指定商品との関係で、本願文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというべき事情は認められず、また、本願商標が、構成全体として直ちに何らかの意味合いを認識され、親しまれているというべき事情も見当たらない。
そうすると、本願商標は、引用商標との類否を判断するに当たって、その構成中、特に称呼しやすく、記憶にとどめやすい「pomme」の文字部分(以下「本願商標の要部」という。)に着目し、当該部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本願商標は、本願商標の要部に相応して、「ポム」の称呼及び「リンゴ」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、桃色で彩色された横長四角形内に白抜きで「pomme[ポム]」の文字を横書きで表した構成よりなるものである。
そして、引用商標の図形部分は、文字の装飾図形というのが自然であり、特定の事物又は意味合いを表すものとして認識されているというべき事情は認められないことから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
また、上記アのとおり、引用商標の文字部分の構成中、「pomme」の文字は「りんご」を意味するフランス語であり、「[ポム]」の文字は「pomme」の表音を片仮名で表したにすぎないものであるから、引用商標の指定役務との関係で、構成中の「pomme」の文字部分が自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべき事情は認められず、また、引用商標が、構成全体として直ちに何らかの意味合いを認識され、親しまれているというべき事情も見当たらない。
そうすると、引用商標は、本願商標との類否を判断するに当たって、引用商標の構成中、特に看者の注意を引く部分である「pomme」の文字部分(以下「引用商標の要部」という。)に着目し、当該部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、引用商標は、引用商標の要部に相応して、「ポム」の称呼及び「リンゴ」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標は、上記ア及びイのとおりの構成よりなるところ、それぞれの商標は、全体の外観において、構成文字や図形部分の差異等を有するものの、本願商標の要部と引用商標の要部の比較においては、文字のつづりを共通にするものであるから、両者は外観上、近似するものである。
そして、称呼及び観念においては、本願商標と引用商標は、「ポム」の称呼を同じくし、「リンゴ」の観念を同じくするものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、本願商標の要部と引用商標の要部との比較において、外観上近似し、称呼及び観念を同一にするものであるから、本願商標と引用商標とは互いに相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定役務との類否について
本願の指定商品中、第3類「手動工具,手動利器,包丁類,肉切り包丁,パン切り包丁,料理包丁,皮むき用包丁,刺身包丁,出刃包丁,チーズ用ナイフ,ピザカッター(電気式のものを除く。),野菜用皮むき器(電気式のものを除く。),はさみ,つめ切り,つめやすり」は、引用商標の指定役務中、第35類「手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(「研磨紙・研磨布・研磨用砂・人造軽石・つや出し紙・つや出し布・皮砥・鋼砥・砥石の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を除く。),台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似する商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も、引用商標の指定役務と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、引用商標中の「桃色」の彩色は一般に用いられるものではなく、「pоmme」と「[ポム]」との周囲であって商標全体における大きな範囲(「帯状部分」の全体にわたる範囲)に彩色され、暖色系で鮮やかな色彩であるため、特に需要者の目を引き付けて需要者に対し強く印象付ける構成要素であって、本願商標と引用商標とは、出所混同のおそれがない旨主張している。
しかしながら、引用商標の図形部分は、その表現方法に多少特徴を有しているとしても、そのデザイン化の程度は高いものとはいい難く、単に内部の文字を強調するための装飾する部分として理解されるものというのが自然であって、必ずしも文字と図形を一体で捉えるべき事情も見いだせない。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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