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商標拒絶査定不服審判

2024-008713

ヘルスジム

審判番号
2024-008713
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-096494
請求日
2024年05月24日
審決日
2025年07月10日
公報発行日
2026年08月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社フィジテック
  • 【請求人代理人】高橋 孝仁
審判長/審判官
  • 審判長 大島 康浩
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 大塚 正俊
分類
T18 .13 -Z (W41) / T18 .272-Z (W41)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第10条第1項、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023-96494拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年2月2日に登録出願された商願2023-010253に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、令和5年8月30日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年10月5日付け:拒絶理由通知書 令和5年11月11日:意見書、手続補正書の提出 令和6年2月16日付け:拒絶査定 令和6年5月24日:審判請求書の提出 令和6年7月9日:手続補正書の提出 令和7年2月4日付け:審尋 令和7年3月27日:回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「ヘルスジム」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願され、その後、本願の指定役務については、前記1の手続補正書により、第41類に属する別掲1のとおりの役務に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「ヘルスジム」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ヘルス」の文字は、「健康。」等の意味を有する語であり、「ジム」の文字は、「室内トレーニング施設。」等の意味を有する語である。ところで、本願指定役務中の「トレーニングジムの提供」等を取り扱う業界においては、健康の促進・維持等のための各種トレーニングをすることができる、健康機器や運動器具を備えた施設が提供されており、当該施設が「ヘルスジム」と称されている実情が見受けられるから、本願商標は、全体として、「健康のためのトレーニング施設」程の意味合いが認識されるものである。そうすると、本願商標を前記指定役務に使用しても、これに接する取引者及び需要者は、当該役務が、「健康のためのトレーニング施設において提供される役務」であることや、「健康のためのトレーニング施設の提供」であること等を認識するにとどまるから、本願商標は、役務の提供の場所及び質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに照応する前記指定役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について、請求人に対し、審尋で、別掲2(15)ないし(22)の事実を示すとともに、当審における合議体の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答 請求人は、上記4の審尋に対して、上記1の当審における回答書において、要旨、以下のように主張した。 (1)審尋が引用する証拠によっても、現在(近い将来を含む。)において、本願指定役務に関連して、何らかのトレーニング施設が「ヘルスジム」と称されている一般的取引実情の存在を認定することは困難であり、また「ヘルスジム」の文字が普通に使用されている事実を認定することさえも困難である。 (2)商標法第3条第1項第3号の適用に関し、将来の需要者等の認識についての可能性は一般的・抽象的なものでは不十分であり高い蓋然性が要求されることを示したものと解されるところ、「ヘルスジム」の文字が、将来、役務の質の表示として一般に用いられること、及び、需要者に役務の質の表示として一般に認識されることを、蓋然的に示す証拠はないから、証拠上、本願商標「ヘルスジム」が役務の質の表示に当たると解すことはできない。 (3)したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号の趣旨 商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が、商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、指定商品又は指定役務との関係で、その商品の品質、その役務の質等その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品又は自他役務の識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される。 そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、本件審決時において、本願商標がその指定商品又は指定役務との関係で、商品の品質、役務の質等その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合に、将来を含め、指定商品又は指定役務の取引者、需要者によって商品又は役務の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(最高裁昭和53年(行ツ)第129号判決、平成26年(行ケ)第10056号判決、平成27年(行ケ)第10107号判決、平成27年(行ケ)第10232号判決参照)。 (2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、「ヘルスジム」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ヘルス」の文字は、「健康。」(株式会社岩波書店、広辞苑第七版)等の意味を有する語であり、「ジム」の文字は、「室内トレーニング施設。」(前掲書)等の意味を有する語である。 そして、原審において示された事実及び当審における職権による調査によれば、本願指定役務と関連する分野において、健康の促進・維持等のための各種トレーニングをすることができる、健康機器や運動器具を備えた施設が提供されており、当該施設が「ヘルスジム」と称されている実情がある。 以上を踏まえると、本願商標は、構成文字全体として「健康のためのトレーニング施設」程の意味合いを認識させるものである。 そうすると、本願商標を本願指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その役務が「健康のためのトレーニング施設」に係る役務であること、すなわち、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示したものとして認識し、本願商標を「健康のためのトレーニング施設」に係る役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、審尋が引用する証拠によっても、現在(近い将来を含む。)において、本願指定役務に関連して、何らかのトレーニング施設が「ヘルスジム」と称されている一般的取引実情の存在を認定することは困難であり、また「ヘルスジム」の文字が普通に使用されている事実を認定することさえも困難である旨主張する。 しかしながら、上記(2)のとおり、本願指定役務と関連する分野において、健康の促進・維持等のための各種トレーニングをすることができる、健康機器や運動器具を備えた施設が提供されており、当該施設が「ヘルスジム」と称されていることを踏まえると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「健康のためのトレーニング施設」に係る役務であること、すなわち、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。 イ 請求人は、過去の登録例、及び過去の審決例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成態様や指定役務が異なり、事案を異にするものであり、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、上記(2)のとおりであるから、登録例や審決例があるからといって、その判断が左右されることはない。 ウ したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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