商標拒絶査定不服審判
2024-008395
スリーデイダブリュウ、サンデイダブリュウ
- 審判番号
- 2024-008395
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-050354
- 請求日
- 2024年05月20日
- 審決日
- 2024年08月28日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .15 -Z (W093542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項5号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第5号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 50354拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年5月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年10月18日付け:拒絶理由通知書
令和5年11月30日 :意見書の提出
令和6年 2月13日付け:拒絶査定
令和6年 5月20日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「3DW」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、数字の「3」とローマ字「DW」を組み合わせた「3DW」を標準文字で表してなるものである。
そして、数字の次にローマ字の2字を組み合わせた標章は、商品の品番、型番、規格等又は役務の種別、等級等を表示するための記号、符号として取引上一般に使用されているものであり、本願に係る指定商品又は指定役務と関係する分野において、「3DW」が商品の型番を表示する記号、符号として使用されている事例も確認することができる。
そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務に使用した場合、本願商標に接する取引者、需要者は、商品の品番、型番、規格等又は役務の種別、等級等を表示するための記号、符号の一類型を表したものと認識するにすぎないから、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第5号該当性について
本願商標は、「3DW」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、このような数字と欧文字2字の組合せからなる標章は、一般に様々な商品又は役務の分野において、自己の製造、販売、提供に係る各種商品又は役務について、その商品又は役務の管理又は取引の便宜性等の事情から、商品の規格、品番等又は役務の種別、等級等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用されている実情があるところ、原審提示の情報や、別掲の情報にあるように、例えば本願の指定商品を取り扱う分野においても、同様の実情が認められるものである。
また、本願商標は、数字「3」と欧文字2字「DW」とを組み合わせ、特筆すべき特徴のない書体で表してなるものであって、その文字の態様や組合せ方法に特徴があるわけではなく、本願商標は、その構成態様において、別掲に示した用例と比べて、特段の差異があるものとはいえない。
そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、商品の規格、品番等又は役務の種別、等級等を表示するための記号又は符号の一類型を表したものと理解するにとどまり、これを自他商品役務の識別標識として認識することはないというべきである。
したがって、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標に該当するというべきであるから、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、数字と欧文字2字を組み合わせてなる商標に係る過去の審決例を挙げるとともに(甲第4号証)、実際に「3DW」の文字からなる標章が商品の品番・型番のごとく使用されている事例は原審の挙げる1事例に過ぎないものであって、多数の取引者によって使用されている事実が指摘されているわけではなく、「DW」の文字が特定の意味を表わす略語として用いられている事実(甲第3号証)なども併せ考えるならば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標には該当しないものとみるのが妥当である旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第5号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の審決例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
そして、上記(1)のとおり、数字と欧文字2字の組合せからなる標章は、一般に様々な商品又は役務の分野において、商品の規格、品番等又は役務の種別、等級等を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択、使用されている実情があり、かつ、本願の指定商品を取り扱う分野においても、同様の実情が認められることからすれば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であるというのが相当である。
また、「DW」の文字は、請求人が挙げる語のほか、「dish washer」や「dust wrapper」(出典:「ランダムハウス英和大辞典【DVD版】 第2版」株式会社小学館)、「distilled water」(出典:「略語大辞典 第2版」丸善出版株式会社)など、様々な語の略語として辞書類に掲載されているものであるが、同文字が、特定の語の略語として、広く一般的に使用され、理解されているというべき事情は見当たらないことからすると、本願商標構成中の「DW」の文字より、直ちに特定の意味合いが認識されるとはいい難く、これに接する取引者、需要者に、単なる欧文字2字であるという以上の格別の印象を与えるものとはいえない。
イ 請求人は、本願商標を、3Dデータに情報や図面を統合・活用して業務を行うことを可能にするシステム「3D Works」の略称として使用しているものであり、すなわち、本事業に係る商品及び役務が、単に「3DW」の略称で取引されることを企図しているものであって、資料などにおいて「3DW」の商標としての訴求を図っているものである旨主張する。
しかしながら、本願商標が、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であるというのが相当であることは、上記(1)のとおりであって、そのことは、請求人が本願商標を実際にどのように使用しているかという事実によって左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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