商標拒絶査定不服審判
2024-007832
イヌリンオリゴシロップ、イヌリンオリゴ、イヌリン、オリゴシロップ
- 審判番号
- 2024-007832
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-090994
- 請求日
- 2024年05月10日
- 審決日
- 2024年12月10日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】サラヤ株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .13 -Z (W30) / T18 .272-Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 90994拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年8月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 1月25日付け:拒絶理由通知書
令和6年 2月21日 :意見書の提出
令和6年 3月 8日付け:拒絶査定
令和6年 5月10日 :審判請求書の提出
令和6年10月28日付け:審尋
令和6年11月13日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、「イヌリンオリゴシロップ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「チョコレートソース,あめ,ぜんざいのもと,菓子,パン,サンドウィッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,焼肉のたれ,りんご酢,すき焼きの割り下,すし酢,ポン酢,ドレッシング,調味料,天然甘味料,料理用人工甘味料,チョコレートシロップ,チョコレートスプレッド,メイプルシロップ,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,卓上シロップ(調味料),食卓用シロップ,シロップ状の甘味料,パスタ,穀物の加工品,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,パスタソース,即席菓子のもと,お茶,紅茶,コーヒー,ココア,食用粉類,食品香料,即席米飯,菓子用粉,サラダ用ドレッシング,フローズンヨーグルト,氷,角砂糖,果糖,氷砂糖(調味料),砂糖,麦砂糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ(調味料)」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「イヌリンオリゴシロップ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「イヌリン」の文字は、「主に果糖から成る多糖類の一つ。」の意味を有し、「オリゴ」の文字は、食品を取り扱う業界において、「少糖」の意味を有する「オリゴ糖」を表す語として使用されている実情があり、「シロップ」の文字は、「濃厚な砂糖溶液。砂糖蜜。」の意味を有するものとして慣れ親しまれているものである。
そして、食品を取り扱う業界において、オリゴ糖を含有した甘味料(シロップタイプ)、オリゴ糖を含有したチョコレートソースやはちみつなどが取引されている実情があることよりすれば、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品がイヌリンとオリゴ糖を含有したシロップ、それを用いた商品であること、すなわち、商品の原材料、品質を表示したものと認識するにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における審尋
当審において、令和6年10月28日付け審尋により、別掲1及び2に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の意見(要旨)
請求人は、上記4の審尋に対し、令和6年11月13日に回答書を提出し、要旨以下のとおりの意見を述べた。
本願商標は、「イヌリン」、「オリゴ」及び「シロップ」の語を結合した、請求人が考案し、採択した造語であり、審尋で示された証左においても、「イヌリンオリゴシロップ」での一連での使用例はなく、本願商標全体として、直ちに指定商品の具体的な原材料及び品質を表示するものではないから、自他商品識別標識として機能し得るものである。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「イヌリンオリゴシロップ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「イヌリン」の文字は、「主に果糖から成る多糖類の一つ。」を表し、別掲1に提示のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野においては、「イヌリン」を含有した様々な商品が製造、販売されている事実が確認できる。
また、その構成中の「オリゴ」の文字は、本願の指定商品を取り扱う分野においては、「少糖。」を意味する「オリゴ糖」を想起させるものであるところ、このことは、別掲2に提示のとおり、「オリゴ糖」のシロップ状の商品が、「○○オリゴ」や「オリゴ○○」といった商品名で多数取引されていることからも裏付けられるものである。
さらに、その構成中の「シロップ」の文字は、「濃厚な砂糖溶液。砂糖蜜。シラップ。」を意味するところ(以上、出典はすべて、株式会社岩波書店「広辞苑 第七版」)、別掲2に提示のとおり、上記の「オリゴ糖」のシロップ状の商品が、単に、「オリゴシロップ(シラップ)」と表記して使用されている事例も見受けられる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「イヌリンを含有したオリゴ糖シロップ(シロップ状のオリゴ糖)又はこれを原材料とする商品」であると理解、認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品中の「イヌリンを含有したオリゴ糖シロップ(シロップ状のオリゴ糖)又はこれを原材料とする商品」について使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、「イヌリン」、「オリゴ」及び「シロップ」の語を結合した、請求人が考案し、採択した造語であり、審尋で示された証左においても、「イヌリンオリゴシロップ」での一連での使用例はなく、本願商標全体として、直ちに指定商品の具体的な原材料及び品質を表示するものではないから、自他商品識別標識として機能し得るものである旨主張する。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、たとえ、本願商標を構成する「イヌリンオリゴシロップ」の一連の文字の使用例がないとしても、本願の指定商品を取り扱う分野においては、「イヌリン」を含有した様々な商品が製造、販売されている事実が確認できる上、「オリゴ」の文字は、「オリゴ糖」を想起させるものであり、また、「オリゴ糖」のシロップ状の商品が、単に、「オリゴシロップ(シラップ)」と表記して使用されている事例も見受けられることよりすれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者をして、「イヌリンを含有したオリゴ糖シロップ(シロップ状のオリゴ糖)又はこれを原材料とする商品」であると理解、認識させるにとどまり、本願商標は、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというのが相当である。
したがって、請求人の上記の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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