商標拒絶査定不服審判
2024-006916
タナベコンサルティング、タナベ
- 審判番号
- 2024-006916
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-038613
- 請求日
- 2024年04月23日
- 審決日
- 2025年04月24日
- 公報発行日
- 2025年07月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社タナベコンサルティンググループ
- 【請求人代理人】横堀 芳徳
- 【請求人代理人】竹ノ内 勝
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 大塚 正俊
- 分類
- T18 .14 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項4号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第4号、商標法第10条第1項、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-38613拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年10月12日に登録出願された商願2022-117156に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、 令和5年4月10日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年6月26日付け:拒絶理由通知書
令和5年8月7日:意見書の提出
令和6年1月30日付け:拒絶査定
令和6年4月23日:審判請求書の提出
令和7年1月16日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、「TANABE CONSULTING」の文字を標準文字で表してなり、第35類「販促物の企画及び製作,広告宣伝物の企画及び制作,商品の販売促進及び役務の提供促進のためのイベントの企画,商品見本市・商品展示会及び商品の販売促進のためのキャンペーンの企画・運営又は開催,その他の広告業,経営の診断又は経営に関する助言,企業の人事に関する指導及び助言,企業の人事に関する情報の提供,業務効率の改善に関する診断・助言及び指導,ホテルの事業の管理,その他の事業の管理,情報処理及び情報通信ネットワークの運営に関する事業の管理・運営の代行,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供」を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「TANABE CONSULTING」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「TANABE」の文字は、ありふれた氏の一つと認められる「田辺」「田部」を欧文字表記したものであり、「CONSULTING」の文字は、「専門的な事柄について、相談に乗ったり指導したりすること。」の意味を有する語として一般に広く親しまれた語であって、本願指定役務を取り扱う業界においては、「○○コンサルティング(CONSULTING)」として、商号や屋号として慣用的に使用されている実情がある。そうとすると、本願商標は、ありふれた氏と業種名とを結合したものというのが相当であるから、ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2に示したとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。
5 職権証拠調べに対する請求人の意見
上記4の「証拠調べ通知」に対して、請求人からは何らの意見、応答はなかった。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第4号該当性について
本願商標は、「TANABE CONSULTING」の文字を標準文字で表してなるものであるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
そして、本願商標の構成中、「TANABE」の文字は、「タナベ」の読みを有するところ、別掲1によれば、これと読みを同じくする「田辺」、「田邊」、「田部」、「田鍋」、「田名部」等の文字が、日本人の姓氏の一つであり、我が国において同種の氏が多数存在する名字として紹介されていることを踏まえると、「TANABE」の文字は、我が国において相当数存在する姓氏の一つと認められる「田辺」、「田邊」、「田部」、「田鍋」、「田名部」等を欧文字で表示したものと容易に理解されるものである。
また、本願商標の構成中、「CONSULTING」の文字は、「(企業などに対する)助言、コンサルティング(業務)」等の意味を有する語(ジーニアス英和辞典第6版 株式会社大修館書店)であるところ、別掲2によれば、本願の指定役務の分野に関連する分野において、専門的な事項に関するコンサルティング(相談業務)を行う会社(事業者)が、「○○CONSULTING」及び「○○コンサルティング」の文字(○○には氏が入る。)を会社名や商号の一部として広く採択、使用しているものといえる。
加えて、日本人の姓氏を表記する際に、その読みを欧文字で表記することが、広く一般に行われていることも明らかである。
以上を踏まえると、本願商標は、ありふれた氏である「TANABE」の文字と業種名として普通に使用されている「CONSULTING」の文字とを結合したものであって、これに接する需要者は、その構成文字全体として、ありふれた名称を表示したものと理解するものであり、かつ、標準文字で表されたものであるから、本願商標は、ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「TANABE」の文字がありふれた氏の一つと認められる「田辺」「田部」の欧文字表記であるとして、いずれの田辺(田部)氏による役務であるかを認識できないものであるからすると、本願商標は「TANABE CONSULTING」の構成一体として、一定の出所役務表示であることを一般的に認識させる旨主張する。
しかしながら、前記(1)のとおり、「田辺」、「田邊」、「田部」、「田鍋」、「田名部」等の文字は、日本人の姓氏の一つであり、我が国において同種の氏が多数存在する名字として紹介されていること、また、本願の指定役務に関連する分野において、専門的な事項に関するコンサルティング(相談業務)を行う会社(事業者)が「○○CONSULTING」及び「○○コンサルティング」の文字(○○には氏が入る。)を会社名や商号の一部として広く採択、使用している実情を踏まえると、本願商標は、ありふれた氏である「TANABE」の文字と業種名として普通に使用されている「CONSULTING」の文字とを結合したものであって、これに接する需要者は、その構成文字全体として、ありふれた名称を表示したものと理解するものであり、かつ、標準文字で表されたものであるから、本願商標は、ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
イ 請求人は、過去における登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成態様や指定役務が異なり、事案を異にするものであり、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、前記(1)のとおりであるから、登録例があるからといってその判断が左右されることはない。
ウ したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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