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商標拒絶査定不服審判

2024-006155

ホームエージェントホームエージェント、ホームエージェント

審判番号
2024-006155
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2023-018149
請求日
2024年04月11日
審決日
2025年04月17日
公報発行日
2025年07月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】一般社団法人全国相続鑑定協会
  • 【請求人代理人】加藤 大輝
審判長/審判官
  • 審判長 大島 康浩
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 大塚 正俊
分類
T18 .16 -Z (W36)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2023-18149拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和5年2月21日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年8月3日付け:拒絶理由通知書 令和6年1月24日付け:拒絶査定 令和6年4月11日:審判請求書の提出 令和7年1月16日付け:審尋 令和7年2月20日:回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「ホームエージェント Home Agent」の文字を標準文字で表してなり、第36類「土地・建物の売買又は貸借の代理又は媒介,土地・建物の管理,アパートの貸与,賃貸料の徴収の代行,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,建物又は土地の貸借に関する助言又はコンサルティング,建物及び土地の有効活用に関する企画・指導及び助言」を指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「ホームエージェント」の文字とその欧文字である「HOME AGENT」の文字を、横一連に標準文字で表してなるところ、その構成中の「ホーム」及び「HOME」の各文字は、「家庭。自宅。故郷。」等の意味を、「エージェント」及び「AGENT」の各文字は、「代理店。代理人。仲介業者。」等の意味をそれぞれ有する語であるから、本願商標は、全体として、「自宅の仲介業者」程の意味合いを容易に理解させるものである。そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、「ホームエージェント」、「HOME AGENT」の文字が、「家や自宅(不動産)の仲介業者」程の意味合いで、会社名の一部にその役務の内容を表すものとして使用されている実情が認められる。そうとすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者及び取引者は、自他役務の識別標識として認識するというよりも、「家や自宅(不動産)の仲介業者によって提供される役務」程の意味合いを理解、認識するにとどまるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について、請求人に対し、審尋で、別掲1及び別掲2(1)ないし(10)の事実を示すとともに、当審における合議体の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答 請求人は、上記4の審尋に対して、上記1の当審における回答書において、要旨、以下のように主張した。 (1)本願指定役務の分野に限らず、「○○エージェント」の文字が「代理店や代理人、仲介業者」を示す語句として一般的に使用されていることについて、審尋における認定に異論はない。 (2)他方、本願指定役務に関連する宅建業を営む約13万件のうち、その0.015%程が自社名や自社事業に関する説明等において「ホームエージェント」なる語を使用していることをもって、「ホームエージェント」又は「○○ホームエージェント」の文字を本願の指定役務を含む分野において広く採択使用されているということはできない。 (3)また、「ホーム」及び「Home」の語は、「家庭。自宅、家、我が家。故郷、本国。」や「療養所・孤児収容所などの施設」、「(スポーツの)本拠地」程の意味を有しているから、当該「ホーム」の後に続く語によって様々な意味を持つ語句になり得る幅広い観念を持った語であるといえる。 (4)そうとすると、「ホームエージェント」ないし「HOME AGENT」の語が本願商標の指定役務に使用されたときには、これに接する需要者及び取引者が直接的に役務の特徴を説明するための語句とはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たすものである。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号について 商標法は、「商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする」ものであるところ(同法第1条)、商標の本質は、自己の業務に係る商品又は役務と識別するための標識として機能することにあり、この自他商品又は役務の識別標識としての機能から、出所表示機能、品質保証機能及び広告宣伝機能等が生じるものである。同法3条1項6号が、「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」を商標登録の要件を欠くと規定するのは、同項1号ないし5号に例示されるような、識別力のない商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、自他商品・役務の識別力を欠くために、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される(平成21年(行ケ)第10270号、平成22年1月27日知財高裁判決)。 (2)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、前記2のとおり、「ホームエージェント Home Agent」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ホーム」及び「Home」の各文字は、「家庭。自宅。」(出典:「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)等の意味を、「エージェント」及び「Agent」の各文字は、「代理店。代理人。仲介業者。」(前掲書)等の意味をそれぞれ有する語である。 そして、本願の指定役務の分野を含む様々な分野において、専門的な手続を仲介する会社(事業者)が「○○エージェント」(○○には仲介する手続の内容が入る。)と称されている事実(別掲1)に加え、本願指定役務に関連する分野において、不動産や物件などを仲介する会社が、自社が扱っている事業を示すため、会社名などに「ホームエージェント」又は「○○ホームエージェント」の文字を広く採択使用している事実(別掲2)が認められる。 そうとすると、「ホームエージェント Home Agent」の文字からなる本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、不動産や物件などの仲介を行っている会社(事業者)という、役務の特徴を説明するための語であると理解、認識するにすぎないものであるから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、指定役務を取り扱う業界において、「ホームエージェント」又は「○○ホームエージェント」の文字が広く採択使用されているものではないこと、また、「ホーム」及び「Home」の語の持つ多義的な意味合いからすると、「ホームエージェント」ないし「HOME AGENT」の語が本願商標の指定役務に使用されたときには、これに接する需要者及び取引者が直接的に役務の特徴を説明するための語句とはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たす旨主張する。 しかしながら、前記(2)のとおり、本願指定役務に関連する分野において、不動産や物件などを仲介する会社が、自社が扱っている事業を示すため、会社名などに「ホームエージェント」又は「○○ホームエージェント」の文字を広く採択使用している実情を考慮すれば、「ホームエージェント Home Agent」の文字からなる本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、不動産や物件などの仲介を行っている会社(事業者)という、役務の特徴を説明するための語であると理解、認識するにとどまるものであるから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。 また、本願商標が商標法第3条第1項第6号が、「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」を商標登録の要件を欠くと規定するのは、同項第1号ないし第5号に例示されるような、識別力のない商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、自他商品又は役務の識別力を欠くために、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解されることは、上記(1)のとおりである。 イ 請求人は、過去における登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成態様や指定役務が異なり、事案を異にするものであり、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、前記(2)のとおりであるから、登録例があるからといってその判断が左右されることはない。 ウ したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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