商標拒絶査定不服審判
2024-004656
ウーバーフィニッシュ、ウーバー、フィニッシュ
- 審判番号
- 2024-004656
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-019561
- 請求日
- 2024年03月18日
- 審決日
- 2024年09月03日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】田中 賢治
- 【請求人代理人】弁理士法人Toreru
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .23 -WY (W45) / T18 .271-WY (W45)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項8号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第8号、商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-19561拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続経緯
本願は、令和5年2月24日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 8月16日付け:拒絶理由通知書
令和5年 9月20日受付:意見書、手続補正書
令和5年12月27日付け:拒絶査定
令和6年 3月18日 :審判請求書
2 本願商標
本願商標は、「Uber Finish」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願され、その後指定役務については、上記1の手続補正書により、第45類「派遣による人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務の提供,個室において異性の客に接触する役務の提供に関する情報の提供,インターネットによる友人探し若しくは異性の紹介又はこれらに関する情報の提供,個室において異性の客に接触する役務の提供」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
(1)商標法第4条第1項第8号について
本願商標は、「Uber Finish」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Uber」の文字は、世界的企業の「ウーバー・テクノロジーズ」の著名な略称である「Uber」と同一のものであるから、本願商標は、他人の著名な略称を含むものであり、かつ、その者の承諾を得ているものとも認められない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本願商標は、「Uber Finish」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Uber」の文字は、世界的企業の「ウーバー・テクノロジーズ」が、ライドシェアサービスやフードデリバリーサービス等に、本願商標の登録出願前から使用して著名な商標「Uber」(以下「引用商標」という。)と同一のものだから、このような商標をその指定役務に使用するときは、その役務があたかも前記会社又は同人と、組織的又は経済的に何らかの関係がある者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法4条第1項第8号について
本願商標は、「Uber Finish」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ大きさ及び書体で、語間に1文字分の間隔を設けながらも、横一列にまとまりよく表示されているから、一連一体の語を表してなると看取できる。
そして、当審による職権調査によれば、原審が指摘するウーバーテクノロジーズインコーポレイテッドは、配車サービスの「Uber Taxi」や配達飲食サービスの「Uber Eats」などの事業を展開していることは把握できるが、「Uber」が同社の略称として独立して使用され、著名となるに至っていたとの事実関係までは見出せない。
また、本願商標のような一連一体の構成においては、他人の著名な略称(上記会社の略称を含む。)を含むと直ちに認識、理解されるものとはいい難い。
そうすると、本願商標は、他人の名称の著名な略称を含むものではなく、商標法第4条第1項第8号には該当しない。
(2)商標法4条第1項第15号について
ア 本願商標と引用商標の比較
(ア)本願商標は、「Uber Finish」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ大きさ及び書体で、語間に1文字分の間隔を設けながらも、横一列にまとまりよく表示されているから、一連一体の語を表してなると看取できる。
そして、本願商標の構成中「Uber」の文字部分は、一般的な辞書に載録がない語であり、「Finish」の文字部分は、「終える、終了する」(「ランダムハウス英和大辞典」参照)等の意味を有する英単語であるから、構成文字全体をして具体的な意味を有さない造語を表してなると認識でき、いずれかの文字部分のみが独立した強い印象を与えるものではない。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「ウーバーフィニッシュ」又は「ウバーフィニッシュ」の称呼を生じ得るが、特定の観念は生じない。
(イ)引用商標は、「Uber」の文字からなるところ、該文字は、一般的な辞書に載録がない語であるから、その構成文字に相応して、「ウーバー」等の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
(ウ)本願商標と引用商標を比較すると、外観においては、語頭の「Uber」の文字を共通にするが、それに続く「Finish」の文字の差異により、全体として異なる語となるから、判別は容易である。また、称呼においては、「ウーバーフィニッシュ」又は「ウバーフィニッシュ」と「ウーバー」の称呼の比較では、語頭の「ウーバー」の4音を共通にする場合があるものの、語尾の「フィニッシュ」の音の差異により、全体としての語調、語感は異なるものとなるから、聴別は容易である。さらに、観念においては、いずれも特定の観念を生じないから比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼における差異を総合して考察すれば、記憶に残る印象において明らかに異なる、別異の商標といえる。
イ 本願商標の指定役務と引用商標の使用に係る役務について
本願商標の補正後の指定役務は、上記2のとおり、主として風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律によって規定されている性風俗関連特殊営業にあたるものであり、風俗営業者によって提供される役務である。
他方、引用商標と関連する「Uber Taxi」や「Uber Eats」は、主として配車サービス及び配達飲食サービスであり、道路旅客運送業者や配達飲食サービス業者によって提供される役務である。
そうすると、本願商標の指定役務と引用商標の使用に係る役務とは、それぞれの役務の内容や提供事業者などが明らかに異なり、関連性の程度は低い。
ウ 以上を踏まえると、本願商標と引用商標は、記憶に残る印象において明らかに異なる別異の商標であり、また、その指定役務と引用商標の使用に係る役務とは、関連性の程度は低いから、引用商標の著名性の程度にかかわらず、その指定役務の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として総合的に判断すれば、本願商標をその指定役務に使用したときに、引用商標又は他人の業務に係る役務との具体的関連性を連想、想起させることは考えにくく、同人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれはない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に該当しないから、それらに該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2024-004656