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商標拒絶査定不服審判

2024-004056

ヨウフクノアオヤマ、ヨーフクノアオヤマ、アオヤマ

審判番号
2024-004056
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-008269
請求日
2024年03月07日
審決日
2025年03月27日
公報発行日
2025年04月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】青山商事株式会社
  • 【請求人代理人】中田 和博
  • 【請求人代理人】青木 博通
  • 【請求人代理人】片山 礼介
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 滝口 裕子
分類
T18 .16 -WY (W14182535)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第5条第4項、商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021- 8269拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年1月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年3月2日付け :拒絶理由通知書 令和4年5月16日 :意見書、手続補正書の提出 令和5年11月29日付け:拒絶査定 令和6年3月7日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和6年5月7日 :手続補正書(第1号証)の提出 令和6年12月5日 :上申書、手続補足書(第2号証ないし第146号証)の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの商標記載欄の記載、商標法第5条第4項に規定する物件(商標登録を受けようとする商標を記録した音声ファイル)及び商標の詳細な説明欄から把握される音商標として、第9類、第14類、第18類、第25類、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定して登録出願されたものであり、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正書により、別掲2のとおりの商品及び役務(以下「補正後商品及び役務」という。)に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標の音要素は、商品・役務の広告等において流されるBGMに用いられる楽曲の一種として認識され、また、本願商標の構成中、「ようふくのあおやま」の言語的要素(歌詞)は、全体として「洋服の製造・販売に係る青山という氏」ほどの意味合いを理解させる以上に格別顕著なところはない。そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する需要者は、商品・役務の広告等において流されるBGMに用いられる楽曲の一種として認識するにとどまるため、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標と判断するのが相当であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、2小節の五線譜で構成されるメロディー、1分当たりの拍数を164拍とする音の要素及び「ようふくのあおやま」という言語的要素(歌詞)からなる音商標であるところ、当該「ようふくのあおやま」の歌詞は、これに接する取引者、需要者に「洋服の青山」の語を無理なく自然に理解させるものといえる。 また、本願商標は2小節で構成されており、メロディーがあるとしても、十分な長さがあるものではなく、僅か4秒にも満たないものである。 (2)取引の実情について 職権による調査(別掲3、別掲4)並びに請求人の主張及び各号証によれば、補正後商品及び役務について、以下のアないしウの実情が認められる。 ア 「洋服の青山」の文字からなる登録商標について 請求人は、以下(ア)及び(イ)のとおり、「洋服の青山」からなる登録商標の商標権者である。 (ア)登録第4906237号商標 商標の構成:「洋服の青山」の文字からなるもの(別掲3) 指定商品・指定役務:第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を含む第1類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務 登録出願日:平成17年3月30日 設定登録日:平成17年11月4日(査定日は同年10月13日) 更新登録日:平成27年8月11日 (イ)登録第5182271号商標 商標の構成:「洋服の青山」の青色の文字からなるもの(別掲3) 指定役務:「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務 登録出願日:平成19年6月29日 設定登録日:平成20年11月21日(査定日は同年10月14日) 更新登録日:平成30年6月12日 以上(ア)及び(イ)に係る商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。 イ 「洋服の青山」の文字からなる商標の使用について 請求人は、1974年(昭和49年)4月に紳士服専門「洋服の青山」西条店を開店して以降、請求人の業務に係る「洋服の青山」の店舗は2024年(令和6年)3月末には全国47都道府県全てにわたって685店舗にまで拡大し、これらの店舗には別掲3の構成からなる「洋服の青山」の巨大な看板や駐車場の案内板等が設置されていることが確認できる 。 請求人の売上高(2024年3月期)は、1,936億87百万円(連結)、1,299億3百万円(単体)であり、紳士服専門店業界NO.1の販売実績であるとともに、国内アパレル業界の売上高ランキング3位(2024年7月11日の記事)である。 そうすると、我が国の「被服」「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を中心とする補正後商品及び役務との関係では、「洋服の青山」の文字からなる商標は、請求人の業務に係る商品及び役務を表示する商標として我が国において広く使用されているものといえる。 ウ 本願商標(音商標)の使用について 上記(1)で述べた音の要素及び言語的要素(歌詞)を総合した本願商標(同一と認識できるものを含む。)は、「被服」「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を中心とする補正後商品及び役務との関係において、少なくともSNSにおいて144個の使用が確認でき(Instagram、Facebook、X、YouTube等。対象期間は2022年1月1日~2024年9月30日。第2号証~第144号証)、これらの商標が上記イに係る各店舗において使用されていることなど、取引実情も併せ考慮すれば、我が国において請求人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして広く使用されているといい得るものである。 (3)以上を踏まえて、音商標を構成する音の要素及び言語的要素(歌詞)を総合して、商標全体として考察し、判断するに、本願商標は2小節で構成されており、メロディーがあるとしても、十分な長さがある楽曲と認められるものではなく、僅か4秒にも満たない本願商標は、店舗の雰囲気作りのために流されるBGMに用いられる楽曲とはいい難いものである。 また、上記(2)のとおりの商標についての使用の実情を踏まえれば、本願商標はメロディーからなる音の要素に請求人の業務に係る商品及び役務を表示する「洋服の青山」という商標を称呼した「ようふくのあおやま」の言語的要素(歌詞)を加えたものであるというのが相当である。 してみれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、ありふれた「洋服の製造・販売に係る青山という氏」の店舗の雰囲気づくりのために流されるBGMに用いられる楽曲を認識させるというよりは、請求人に係る商標「洋服の青山」を称呼した「ようふくのあおやま」という言語的要素(歌詞)を有する音商標と認識させるものであり、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認定、判断できる。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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