商標拒絶査定不服審判
2024-004003
キンマクカンリリース
- 審判番号
- 2024-004003
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-019173
- 請求日
- 2024年03月06日
- 審決日
- 2024年10月29日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ミラクリフォス
- 【請求人代理人】原田 貴史
- 【請求人代理人】和田 吉民
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W4144)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-19173拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年2月24日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年8月 4日付け:拒絶理由通知書
令和5年9月12日受付:意見書
令和6年1月 9日付け:拒絶査定
令和6年3月 6日 :審判請求書
令和6年8月20日付け:証拠調べ通知書
令和6年9月25日受付:意見書
2 本願商標
本願商標は、「筋膜間リリース」の文字を標準文字で表してなり、第41類及び第44類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「筋膜間リリース」の文字を、標準文字で表してなるところ、その構成中「筋膜」の文字は「個々の筋および筋群をつつむ線維性結合組織から成る膜。おもに膠原線維からなる。」の意味を、「間」の文字は「物と物とのあいだ。すきま。」の意味を、「リリース」の文字は、「捕らえた魚などを放すこと。」の意味を有するので、本願商標は、全体として「筋膜の間を放すこと」程の意味合いを容易に認識させる。
また、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、「筋膜リリース」の文字が「癒着した筋膜のよじれやねじれを解消して、解きほぐすこと」程の意味合いで多数使用されており、同様に「筋膜リリース」において、「筋膜間の滑りが改善」「筋膜間の癒着」のような表現が使用されている実情があることから、「筋膜間」が「筋膜と筋膜のあいだ」程の意味合いで使用され、筋膜間の滑りをよくする・筋膜間の癒着を解きほぐすことで、「筋膜リリース」が行えるものであるといえる。
上記から、本願商標は、全体として「筋膜の間を解きほぐすこと」程の意味合いを認識させ、これをその指定役務中「筋膜の間を解きほぐすことに関する役務」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、役務の質を表示したものとして認識するにとどまるので、本願商標は、単にその役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標「筋膜間リリース」が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲2及び別掲3に掲げる事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見の要旨
(1)「筋膜間リリース」の語が使用されている例はごく僅かである。
(2)「筋膜間」の解釈は、複数存在しており、「筋膜間」と「リリース」の関連性を鑑みても一意に解釈することは困難であることから、当該役務の特徴等を表示するものとして一般に認識するものであるとは言い難い。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「筋膜間リリース」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「筋膜」の文字は「個々の筋または筋群を包む膜」の意味を、「間」の文字は「二つの物のあいだ」の意味を、「リリース」の文字は「解放すること」等の意味を有する語(いずれも「デジタル大辞泉」小学館参照)である。
そして、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、別掲2のとおり、筋膜間の癒着を解消する施術が一般的に行われており、別掲3のとおり、それを「筋膜間リリース」、「筋膜リリース」と称している実情がある。
そうすると、本願商標は、「筋膜(の間)の癒着を解消すること」程度の意味合いを認識させ、これをその指定役務中、例えば、「あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療」等に使用しても、これに接する取引者、需要者は、筋膜(の間)の癒着を解消するといった施術の内容を表したものと認識するにとどまり、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「筋膜間リリース」の語が使用されている例はごく僅かであり、また、「筋膜間」の解釈は、複数存在しており、「筋膜間」と「リリース」の関連性を鑑みても一意に解釈することは困難であることから、当該役務の特徴等を表示するものとして一般に認識しない旨を主張する。
しかしながら、「筋膜間」の捉え方に専門的には細かな差異があり得るとしても、上記(1)のとおり、本願指定役務を取り扱う業界において、筋膜に作用し、筋膜(の間)の癒着を解消する施術を「筋膜間リリース」、「筋膜リリース」と称している実情があることを踏まえると、本願商標は、それに接する一般の需要者をして、構成全体として「筋膜(の間)の癒着を解消すること」程度の意味合いを容易に認識させるというべきである。
そうすると、本願商標をその指定役務中、例えば「あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療」等に使用しても、これに接する需要者は、上記意味合いの、施術の内容を表したものと認識するにとどまる。
したがって、請求人の主張は、採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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