商標拒絶査定不服審判
2024-003580
カソービョーイン、カソー
- 審判番号
- 2024-003580
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-014618
- 請求日
- 2024年02月29日
- 審決日
- 2025年01月22日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社メディステップ
- 【請求人代理人】原田 貴史
- 【請求人代理人】和田 吉民
- 審判長/審判官
- 審判長 板谷 玲子
- 審判官 吉田 聡一
- 審判官 馬場 秀敏
- 分類
- T18 .16 -WZ (W354144)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-14618拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年2月14日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 8月30日付け:拒絶理由通知書
令和5年 9月22日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年12月15日付け:拒絶査定
令和6年 2月29日 :審判請求書の提出
令和6年 7月11日付け:拒絶理由通知書
2 本願商標
本願商標は、「仮想病院」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第41類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
その後、本願の指定役務は、原審における上記1の手続補正書により別掲1のとおりに補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、「仮想病院」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「仮想」の文字は「実際にはない事物を、仮にあるものとして考えてみること。仮に想定すること」の意味を、「病院」の文字は「患者を収容し、医師または歯科医師が診察・治療を行う施設」の意味を有する語であり(出典:小学館 デジタル大辞泉)、本願の指定役務を取り扱う業界においては、「仮想病院」の文字は、例えば、メタバース空間における医療体験、オンライン診察、インターネット上での複数の医療機関間の医療情報の共有のように、「(病院の実体を伴わないが)病院と同様に診察・治療・医療情報の提供等を行う役務」を表す語として一般的に使用されている実情があるから、本願商標をその指定役務に使用したときには、これに接する需要者は、「(病院の実体を伴わないが)病院と同様に診察・治療・医療情報の提供等を行う役務」又はこれに関する役務であること、すなわち、役務の質を普通に用いられる方法で表したものと認識するにすぎないものといえ、また、本願商標をその指定役務中、前記に照応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるものであり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における拒絶理由通知
当審において、請求人に対し、令和6年7月11日付け拒絶理由通知書により、別掲2のとおりの事実を示した上で、本願商標を医療に関連する役務を含む本願の指定役務に使用しても、これに接する需要者は、本願商標を自他役務の識別標識を表したものと認識するというよりも、患者の仮想体験、患者情報の共有、オンラインによる実際の診療を行う医療施設を称する語の一つであると認識するにとどまるものと判断するのが相当であり、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する旨の拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
5 当審における拒絶理由通知に対する請求人の意見
請求人は、上記4の拒絶理由通知書に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
6 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「仮想病院」の文字を標準文字で表してなるところ、別掲2のとおり、本願の指定役務を提供する業界において、請求人(出願人)以外の多数の医療機関や医療施設が、「仮想病院」(別掲2(1)ないし(8))や「バーチャル病院」等(別掲2(2)及び(9)ないし(11))と称して、患者の仮想体験、患者情報の共有、オンラインによる実際の診療を行う医療施設を表す語として実際に使用している事実が認められる。
そうすると、本願商標を医療に関連する役務を含む本願の指定役務に使用しても、これに接する需要者は、本願商標を自他役務の識別標識を表したものと認識するというよりも、上記のような患者の仮想体験、患者情報の共有、オンラインによる実際の診療を行う医療施設を称する語の一つであると認識するにとどまるものと判断するのが相当である。
また、上記のように、本願商標を構成する「仮想病院」の文字が相当数の者によって使用されている事実があることに加え、当該文字に通じる「バーチャル病院」等の使用事実もあるという実情からすれば、本願商標は、特定人による独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、本願の請求人(出願人)に係る役務と他の事業者の提供する役務との間において、本願商標によって出所を識別することが困難ともいえるため、自他役務の識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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