商標拒絶査定不服審判
2024-003568
イジゲンストレッチ、イジゲン
- 審判番号
- 2024-003568
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-019387
- 請求日
- 2024年02月29日
- 審決日
- 2024年09月24日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
- 【請求人代理人】中山 俊彦
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 滝口 裕子
- 分類
- T18 .16 -Z (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 19387拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年2月24日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 8月14日付け:拒絶理由通知書
令和5年 9月27日 :意見書の提出
令和5年11月30日付け:拒絶査定
令和6年 2月29日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「異次元ストレッチ」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,靴保護具,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服(「水上スポーツ用特殊衣服」を除く。)」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は「異次元ストレッチ」の文字を標準文字で表してなり、その構成中の「異次元」の文字は「異なる次元」、「ストレッチ」の文字は「伸び縮みする布地・素材」の意味を有する語であるところ、その構成全体として「異次元のストレッチ」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。そして、本願指定商品を取り扱う業界においては、商品の伸縮性が優れていることを表すために「異次元(の)ストレッチ」の文字が使用されているほか、「異次元」の文字が、商品の品質や機能が優れていることを表す語として使用されている実情が認められる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、その商品の伸縮性が優れていることを表すものとして理解し、商品の説明、優位性などを端的に表した宣伝広告の一種として認識するにとどまるものと判断するのが相当であり、自他商品の識別標識とは認識されないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「異次元ストレッチ」を標準文字で表してなるところ、その構成中の「異次元」の文字は「異なる次元」(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)の意味を有するほか、「(比喩的に)通常とは全く異なる考え方」(「大辞泉第2版」株式会社小学館)の意味を有する語として、また「ストレッチ」の文字は「伸び縮みする生地・素材」(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)の意味を有する語として、いずれも広く一般に親しまれた語であるから、本願商標は、「異次元」の文字と、「ストレッチ」の文字とを結合した構成よりなるものと容易に認識されるものである。
また、別掲1によれば、本願の指定商品との関係において、「異次元ストレッチ」「異次元のストレッチ」の文字が商品の説明、優位性などを端的に表した宣伝広告の語句として多数使用され、さらに、別掲2によれば、本願の指定商品との関係において、「異次元○○」の文字が、商品の品質や機能が通常とは全く異なるほど優れていることを表す宣伝広告の語句として多数使用されている実情がある。
加えて、前記のとおり、本願商標は、標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。
そうすると、「異次元」の文字と「ストレッチ」の文字とを結合し、普通に用いられる方法で表示するにすぎない本願商標は、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者に、「通常とは全く異なるストレッチ性を有する商品」であるという商品の説明、優位性などを端的に表した多数用いられる宣伝広告の語句の一種であると理解、認識させるにとどまり、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としない、一般的に使用される標章というべきである。
したがって、本願商標は、商標としての機能を果たし得ないものであって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「異次元ストレッチ」の語は、「異なる次元で伸び縮みする生地・素材」といった意味合い以外にも多種多様な意味合いが生じ得るものであり、本願指定商品との関係において、一種の造語として認識理解される旨主張する。
しかしながら、本願商標は、その構成文字の意味並びに別掲1及び別掲2の実情に照らせば、その指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者に、「通常とは全く異なるストレッチ性」ほどの意味合いを容易に認識させるというのが相当である。
イ 請求人は、各使用例の使用態様は、「異次元ストレッチ」を単独で目立つ態様で使用するなどといった宣伝広告として使用している態様でもなく、本願指定商品の宣伝広告として一般的に使用されている語句とはいえない旨主張する。
しかしながら、別掲1及び別掲2の実情に照らせば、本願の指定商品を含む各種商品分野において「異次元ストレッチ」、「異次元のストレッチ」及び「異次元○○」等の文字は、商品の説明、優位性などを端的に表した宣伝広告として目立つ態様で多数使用されているというのが相当であり、単独で使用されていないとしても、指定商品の宣伝広告として一般的に使用されている語句というべきである。
ウ 請求人は、請求書において、「異次元ストレッチ」の語が実際の商取引において使用されている件数は、それが商品の宣伝広告に一般に用いられていると認定するには不十分である旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断に当たっては、必ずしも当該商標と同一の構成からなる文字が広く採択、使用されているとの事実を必要な前提事実とするものではなく、別掲1及び別掲2に示した事実に鑑みれば、同号に該当すると認定するには十分であるといえるものというべきである。
エ 請求人は、過去の「異次元」の文字からなる商標又は該文字を含む商標の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべき旨主張する。
しかしながら、商標登録の可否は、当該商標の構成態様と指定商品との関係やその分野における取引の実情を踏まえて個別具体的に判断すべきものであり、また、請求人の挙げる登録例と本願商標とは、商標の構成等を異にするものであるから、当該登録例によって直ちに本願商標に係る判断が左右されるものではない。
オ したがって、請求人のかかる主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2024-003568