商標拒絶査定不服審判
2024-003010
プラズマウオーター
- 審判番号
- 2024-003010
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-010900
- 請求日
- 2024年02月21日
- 審決日
- 2025年04月01日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ビルドストーン
- 【請求人代理人】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .13 -Z (W11)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-10900拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年1月23日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 6月14日付け:拒絶理由通知書
令和5年 7月24日 :手続補正書の提出
令和5年11月14日付け:拒絶査定
令和6年 2月21日 :審判請求書の提出
令和6年12月10日付け:拒絶理由通知書
2 本願商標
本願商標は、「PLASMA WATER」の文字と「プラズマ ウォーター」の文字を上下二段に横書きした構成よりなり、第7類及び第11類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、原審における上記1の手続補正書により、第11類「生鮮食品や加工食品および工具や器具類または医療用器具などの消毒や殺菌・除菌を目的に使用するプラズマ処理によって活性化された水を生成する装置」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原審において、「本願商標は、上段に「PLASMA WATER」の欧文字と、下段にその読み仮名と認められる「プラズマ ウォーター」の片仮名を普通に用いられる方法で二段に横書きしてなるものである。本願商標構成中、「PLASMA」「プラズマ」の文字は、「ほとんど同数の陽イオンと電子を含む高度に電離された気体」、「WATER」「ウォーター」の文字は、「水」の意味を有するものである。そして、インターネット情報によれば、「プラズマウォーター」の文字が、「電子「e-」と一酸化窒素「NO」を含ませた水」程の意味合いで使用されている実情が確認できるから、本願商標は、全体として「電子「e-」と一酸化窒素「NO」を含ませた水」程の意味を容易に想起するものである。そうすると、「PLASMA WATER」及び「プラズマ ウォーター」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本願商標を本願指定商品に使用する場合、これに接する取引者・需要者は、「電子「e-」と一酸化窒素「NO」を含ませた水(プラズマウォーター)を生成する装置」であること、すなわち、単に商品の品質(内容)を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。また、本願商標を、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがある。したがって、本願商標は、「商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」及び「商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標」にあたるので、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における拒絶理由通知(要旨)
当審において、請求人に対し、令和6年12月10日付けで、別掲のとおりの事実を示した上で、本願商標は、その指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する旨の拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
5 請求人の意見
請求人は、上記4の拒絶理由通知に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「PLASMA WATER」及び「プラズマ ウォーター」の文字を普通に用いられる方法で二段に横書きしてなるところ、その構成中の「PLASMA」及び「プラズマ」の文字は「血漿。プラスマ。自由に運動する正・負の荷電粒子が共存して電気的に中性になっている状態。放電中の放電管内の気体、電離層、恒星の外気などはこの状態にあると考えられる。」等を、「WATER」及び「ウォーター」の文字は「水。」(いずれも出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)をそれぞれ意味する語である。
そして、別掲のインターネット情報及び新聞記事情報に示すとおり、本願の補正後の指定商品に関連する分野において、水の殺菌、除菌、浄化等の目的で、自由に運動する正・負の荷電粒子が共存して電気的に中性になっている状態を利用して水を処理する方法について説明するに当たり、「プラズマ」の文字が多数使用されている実情にあることが確認できるから、商標全体として「プラズマ(自由に運動する正・負の荷電粒子が共存して電気的に中性になっている状態)を利用して処理を行った水」程の意味合いを容易に認識させるものといえる。
そうすると、本願商標をその補正後の指定商品に使用する場合は、それに接する取引者、需要者に「プラズマ(自由に運動する正・負の荷電粒子が共存して電気的に中性になっている状態)を利用して処理を行った水を生成する装置」という商品の品質を表示したものと認識、理解させるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「PLASMA(プラズマ)」の文字は、「ほとんど同数の陽イオンと電子を含む高度に電離された気体」以外に「血漿。原形質。」等の意味も有する多義的な語であり、また、「plasma water」の文字は、「血漿水分」を表す語として辞書に載録されているから、本願商標全体からは、直ちに原審説示の意味合いを認識させるとはいえない旨主張している。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願の補正後の指定商品に関連する分野において、水処理に関する「プラズマ」の文字の使用実情を考慮すれば、本願商標をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者によって、「血漿水」又は「血漿水分」に係る商品であることを認識させるというよりも、「プラズマ(自由に運動する正・負の荷電粒子が共存して電気的に中性になっている状態)を利用して処理を行った水を生成する装置」という商品の品質を表示するものとして一般に認識されるといえ、自他商品の識別力を欠くものというのが相当である。
イ 請求人は、商標構成中に「プラズマ」の文字を含む過去の商標登録例を挙げ、本願商標も自他商品の識別力が認められるべきである旨主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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