商標拒絶査定不服審判
2024-002869
キリキリ
- 審判番号
- 2024-002869
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-141292
- 請求日
- 2024年02月19日
- 審決日
- 2024年10月29日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-141292拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年12月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 3月 8日 :刊行物等提出書
令和5年 6月20日付け:拒絶理由通知書
令和5年 9月 5日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年11月17日付け:拒絶査定
令和6年 2月19日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「キリキリ」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品については、上記1の手続補正書により、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「キリキリ」の文字を標準文字にて書してなるところ、「キリキリ」の文字は、「鋭く痛むさま。」の意味を有するものである。
そして、例えば薬剤に関する業界において、「キリキリ」の文字が、痛みの状態を表現する語として普通に使用されており、これに加え、「キリキリ」とした痛みを鎮める効果がある商品が一般的に取引されている実情が見受けられる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合(例えば、第5類「薬剤」等)、これに接する取引者、需要者は、「キリキリとした鋭い痛みを鎮める効果を有する商品」程の意味合いで認識するに止まり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「キリキリ」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「さしこむように鋭い痛みを感じるさま。(出典:広辞苑 第七版)」の意味を有するものである。
そして、原審において提示した使用例に加え、別掲のとおり、薬剤に関連する業界において、「キリキリ」の文字が、痛みの症状を説明ないし表現する語として一般に広く用いられており、また、当該症状に効果、効能を有する商品が製造、販売されている実情がある。
そうすると、本願商標は、その指定商品中の「薬剤」等に使用した時は、これに接する取引者、需要者には、「キリキリとした痛みに効果、効能がある薬剤」ほどの意味合いを認識、理解させるにとどまり、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を、「キリキリとした痛みに効果、効能がある薬剤」等以外の本願の指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「キリキリ」の文字は複数の意味合いを有する語であること、また、原審において示した使用例は、いずれも商品を紹介・説明するためのものであって、「キリキリ」の文字の前後に配置された文字や文章と合わせて認識することで初めて「キリキリ」の意味合いが認識されるに過ぎず、実際の商品取引の場において「キリキリ」の文字は、単独で商品の品質表示として使用されておらず、本願商標は十分に自他商品識別標識となり得る旨主張している。
しかしながら、本願の指定商品は、第5類「薬剤」等であるところ、「キリキリ」の文字は、「さしこむように鋭い痛みを感じるさま。」の意味を有し、上記(1)のとおり、薬剤等に関連する業界において、痛みの症状を説明ないし表現する語として一般に表示されている実情からすると、「キリキリ」の文字を、本願の指定商品中、「薬剤」等に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「キリキリ」の文字の使用が単独であっても、当該薬剤が「キリキリとした痛みに効果、効能がある薬剤」等であることを容易に理解、認識し得るものである。
さらに、商標法第3条第1項第3号に該当する商標であるか否かは、商標がその指定商品に使用されたときに、取引者又は需要者が、商品の品質、効能等を表示するものと一般に認識する場合においても該当すると判断されるものであり、例え「キリキリ」の文字が単独で現実に使用されていないとしても、上記(1)の認定判断が左右されるものではない。
イ 請求人は、擬音語を含む過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、それらは、本願商標とは構成文字が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別に判断されるべきであるから、それらの事例の存在によって、上記(1)の認定判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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