商標拒絶査定不服審判
2024-002606
シアワセショッカン
- 審判番号
- 2024-002606
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-041632
- 請求日
- 2024年02月15日
- 審決日
- 2024年06月13日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】森永製菓株式会社
- 【請求人代理人】及川 周
- 【請求人代理人】眞島 竜一郎
- 【請求人代理人】石川 香菜子
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .16 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 41632拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年4月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 9月 5日付け:拒絶理由通知書
令和5年10月11日 :意見書の提出
令和5年12月20日付け:拒絶査定
令和6年 2月15日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「幸せ食感」の文字を標準文字で表してなり、第30類「茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用グルテン,食用粉類,食用プロポリス,食用ローヤルゼリー」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「幸せ食感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「幸せ」の文字については、「その人にとって望ましいこと。不満がないこと。また、そのさま。幸福。幸い。」等の意味を有する語として使用され、また、「食感」の文字については、「食物を口の中に入れたときに、口の中や喉などで受ける感じ。歯触り、舌触り、喉越しなど。」の意味を有する語として広く使用されているものである。
そして、本願商標は、人の注意をひくように工夫した宣伝文句といえるものであって、格別要部として把握し得る部分があるとも認め難く、また、「幸せ食感」、「しあわせ食感」等の文字は、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の食感が特徴的であることを強調する目的で宣伝、広告的に使用されている実情があることからすれば、本願商標に接する需要者は、これを自他商品の識別標識として認識するというよりは、その商品が「食べた際の食感により幸福感が得られる商品」であることを端的に表現した宣伝広告の一種と認識、理解するとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないというのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「幸せ食感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「幸せ」の文字は「幸福。好運。」などを、「食感」の文字は「歯ごたえや舌ざわりなど、食物を口に入れた時の感覚。」を、それぞれ意味する語であって(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)、これらはいずれも我が国において広く使用され、理解されている語であるから、本願商標に接する需要者は、これが両語を結合したものであると容易に看取し得るものといえる。
そして、原審提示の情報や、別掲の情報にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野において、その商品の食感を端的に表現するための語として、「幸せ食感」の文字や、これに通じる「しあわせ食感」「幸せな食感」「しあわせな食感」の文字が、広く一般的に使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、それが商品の食感を表現するための、宣伝広告用の語句であると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標よりは、その指定商品との関係で直接的かつ具体的な意味合いを看取し得るものではないから、その商品の品質や特徴を端的に表したものとまではいえず、商標全体として造語と認識されるのが相当である旨主張する。
また、請求人は、原審において提示された、「幸せ食感」「しあわせ食感」等の文字の使用事例についても、どのような食感を表現しているのか統一的ではないから、本願商標からは特定の意味合いを看取し得ない上、使用事例はいずれも他の語と一緒に記述的に使用されているものであるから、「幸せ食感」又は「しあわせ食感」の文字が単独で一般に宣伝広告に使用されているという根拠にはなり得ない旨主張する。
しかしながら、「幸せ食感」等の文字の使用事例における、個別具体的な商品の食感が統一的ではなく、本願商標がその指定商品の品質等を直接的に表したものとはいえないとしても、上記(1)のとおり、「幸せ食感」の文字や、これに通じる「しあわせ食感」「幸せな食感」「しあわせな食感」の文字は、本願の指定商品を取り扱う分野において、商品の食感を端的に表現するための語句として、それがもはや商品の出所識別標識とは認識され得ないといい得るほどに、多くの者によって一般的に使用されているものである。
また、「幸せ食感」等の文字が前後に他の語を伴わず単独で使用されていると評価できる使用事例もある(例えば、別掲(5))上、他の語を伴って使用されている事例についても、「幸せ食感」又は「しあわせ食感」の文字が商品の食感を端的に表現するための語句として使用されていることに変わりはないから、宣伝広告に使用されているという根拠になり得ないともいえない。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、それが商品の食感を表現するための、宣伝広告用の語句であると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
イ 請求人は、構成中に「食感」の文字を含む商標などに関する、過去の登録例や審決例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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