商標拒絶査定不服審判
2024-000231
ウラバリカッター、ウラバリ
- 審判番号
- 2024-000231
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-006149
- 請求日
- 2024年01月09日
- 審決日
- 2025年03月24日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ジーベックテクノロジー
- 【請求人代理人】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .13 -Z (W0708)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 6149拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年1月23日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 6月 6日付け:拒絶理由通知書
令和5年 8月21日 :意見書の提出
令和5年10月 4日付け:拒絶査定
令和6年 1月 9日 :審判請求書の提出
令和6年11月21日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「裏バリカッター」の文字を標準文字で表してなり、第7類「金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,3Dプリンター」及び第8類「手動利器,手動工具,革砥,鋼砥,砥石」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原審において、「本願商標は、「裏バリカッター」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「裏」の文字は「二面ある物の、表面と反対側の面。」の意味を有し、「バリ」の文字は「金属やプラスチックの加工過程で、製品の縁へりなどにはみ出したりしてできる余分な部分。」の意味を有し、「カッター」の文字は「物を切ったり削ったりする道具。替え刃式の繰り出しナイフや裁断機、金属を切削する工具など。」の意味を有する語として一般に使用されていることから、本願商標は全体として「物の裏側にあるバリを切削するためのカッター」ほどの意味を認識させるものである。そして、本願の指定商品に関する分野において、加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッターが取り扱われている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者又は需要者は、当該商品が「加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッター」又は「加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッター」に関する商品であることを理解し、認識するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、上記1の審尋により、別掲に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「裏バリカッター」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「裏」の文字は「表面と反対の、隠れている方(にあるもの)。規準と異なるもの。1対のものの2番目の方のもの。」等を、「ばり」の文字を片仮名表記したものと認められる「バリ」の文字は「鋳造の際に、鋳型の継目から金属がはみ出して生じた不要な部分。いばり。プラスチックの射出成形で生じるものもいう。金属などの加工面の縁(へり)に生ずる不要な突起。」等を、「カッター」の文字は「切る道具。刃物。特に、紙工用のナイフ、フライス盤で使う回転式のものなど。」等(いずれも出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)をそれぞれ意味する語であるから、本願商標は全体として「物の裏側にあるバリを切削するためのカッター」程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、本願の指定商品の分野において、原審において提示した、加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッターが取り扱われている実情に加えて、別掲のインターネット情報及び新聞記事情報によれば、「裏側のバリ(バリ)」を取ることを説明するために「裏バリ」の文字が使用され、また、「裏バリ(バリ)」を取るための機械器具や工具等が一般的に取引されている実情があることが確認できる。
そうとすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、それに接する取引者、需要者は、「加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッター」又は「加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッター」に関する商品であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「裏張り」の語が「補強や補綴のために裏から紙・布などをはること。」の意味合いを有する語であり、裏張り加工の素材として、アルミ箔、プラスチック、ゴム、不織布などが取り扱われ、しばしば「カット」して使用されることを考慮すれば、本願商標は、「裏バリ」「カッター」のように認識され、「裏張りのための道具」、「裏張りのための工具」のように認識されることもあり、具体的な商品の内容まで想起させることはない旨、また、「裏バリカッター」の文字が、特定の商品の品質を表示するものとして一般的に使用されている事実は発見できないことから、本願商標は特定の意味合いを想起させない一種の造語として認識される旨主張している。
しかしながら、本願商標の構成中の「バリ」の文字部分が片仮名で表されていること、また、上記(1)のとおり、本願の指定商品の分野において、「裏側のバリ(バリ)」を取ることを説明するために「裏バリ」の文字が使用され、「裏バリ(バリ)」を取るための機械器具や工具等が一般的に取引されている実情を考慮すると、本願商標の構成中の「裏バリ」の文字部分から、「裏張り」を認識させるともいえず、その主張を裏付ける事情も見当たらないことから、本願商標に接する取引者、需要者は、「加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッター」又は「加工物等の裏側にあるバリを切削するためのカッター」に関する商品として理解するというのが相当であり、自他商品の識別標識とは認識し得えないというべきである。
また、商標法第3条第1項第3号に該当する商標であるか否かは、現実の使用の事実が、同号の適用の要件となるものではないから、請求人以外に「裏バリカッター」の使用例がないとしても、本件の判断が左右されるものではない。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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