商標拒絶査定不服審判
2024-000218
バリトリキャム、バリトリ、キャム、シイエイエム
- 審判番号
- 2024-000218
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-005274
- 請求日
- 2024年01月09日
- 審決日
- 2024年12月04日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ジーベックテクノロジー
- 【請求人代理人】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .13 -Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 5274拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年1月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 6月 6日付け:拒絶理由通知
令和5年 8月21日 :意見書の提出
令和5年10月 4日付け:拒絶査定
令和6年 1月 9日 :審判請求書の提出
令和6年 8月29日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「バリ取りCAM」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「バリ取りCAM」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「バリ」の文字は「金属やプラスチックの加工過程で、製品の縁へりなどにはみ出したりしてできる余分な部分。」の意味を有し、「取り」の文字は「取ること。」の意味を有し、「CAM」の文字は「コンピューターを利用して製品の製造・加工を行うこと。またはそのためのコンピューターシステムやソフトウエアを指す。」の意味を有する語として一般に使用されていることから、本願商標は全体として「バリ取りを行うためのソフトウエア」ほどの意味を認識させる。
そして、本願の指定商品及び指定役務に関する分野において、バリ取りを行うためのソフトウエアが取り扱われている実情が見受けられる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者又は需要者は、当該商品が「バリ取りを行うためのソフトウエア」又は「バリ取りを行うためのソフトウエア」に関する商品であること、当該役務が「バリ取りを行うためのソフトウエア」に関する役務であることを理解し、認識するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審における審尋
当審において、上記1の審尋により、別掲2に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、前記4の審尋に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「バリ取りCAM」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、その構成中、「バリ」の文字は「金属やプラスチックの加工過程で、製品の縁(へり)などにはみ出したりしてできる余分な部分。」を、「取り」の文字は「取ること。」を、「CAM」の文字は、「カム【cam】特殊な輪郭曲線または溝をもち、原動車として回転して、従動軸に所要の複雑な周期的運動を与えるもの。板カム・円筒カム・球面カムなど。」、「カム【CAM】《complementary and alternative medicine》⇒補完代替医療」、「キャム【CAM】《computer-aided manufacturing》コンピューターを利用して製品の製造・加工を行うこと。またはそのためのコンピューターシステムやソフトウエアを指す。」の複数の意味を有する語(いずれも出典:デジタル大辞泉)である。
そして、上記のとおり、「CAM」の文字は複数の意味合いを有する語ではあるものの、本願の指定商品及び指定役務との関係においては、「製品の製造・加工を行うためのコンピュータシステムやコンピュータソフトウェア」を指称するものと理解、認識するのが相当であり、また、原審で列挙した証左に加え、別掲2のとおり、バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアが提供されている実情が確認できる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラム,記録された又はダウンロード可能なデータセット,携帯情報端末,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録音済み又は録画済みのコンパクトディスク,電子出版物」等、及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータコードの作成,コンピュータプログラムの変換及びコンピュータデータの変換(媒体からの変換でないもの),電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),コンピュータソフトウェアプラットフォームの提供(PaaS),電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,機械器具に関する試験又は研究,コンピュータ技術に関する助言」等に使用した場合には、取引者、需要者は、当該商品及び役務が、「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウエア」又は「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアを使用した商品あるいはそれに関連した商品」等及び「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアの設計・作成又は保守」又は「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアの提供あるいはそれに関連した役務」等であることを理解するというのが相当である。
さらに、本願商標は、「バリ取りCAM」を標準文字で表してなるものであるから、本願商標はその指定商品及び指定役務中、上記商品及び役務の品質(内容)、質(内容)、特徴を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成中の「CAM」の文字が複数の意味を有する語であることから、本願商標は様々な意味合いで理解されるものであり、本願商標は、直ちに商品の品質や役務の質を特定することはできない造語として認識、把握されるものである旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、たとえ「CAM」の文字が複数の意味合いを有する語であるとしても、原審で列挙した証左及び別掲2の事実のとおり、バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアが提供されている実情が確認できることからすれば、「バリ取りCAM」の文字は、その指定商品及び指定役務との関係においては、「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウエア」又は「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアを使用した商品あるいはそれに関連した商品」等及び「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアの設計・作成又は保守」又は「バリ取りに資するコンピュータシステムやコンピュータソフトウェアの提供あるいはそれに関連した役務」等を認識させるものであると判断するのが相当である。
イ 請求人は、本願商標は請求人以外の者により使用されておらず、本願商標が特定の商品の品質又は役務の質を表示するものとして一般的に使用されている事実は発見できないことから、本願商標は自他商品役務の識別力を有する旨主張する。
しかしながら、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、本件審決時において、本願商標がその指定商品又は指定役務との関係で商品の品質、役務の質等その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品又は指定役務の取引者、需要者によって本願商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合に、将来を含め、商品又は役務の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解され(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号、平成27年10月21日判決参照)、それが取引上現実に使用されている事実があったことまで必要とするものではないというべきである。
そして、本願商標が自他商品又は自他役務の識別力を欠くものであることは、上記(1)のとおりであって、「バリ取りCAM」の文字が現実に使用されているか否かということのみをもってその判断をしたものではない。
ウ したがって、請求人の主張はいずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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