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商標異議申立

2023-900256

ルナソフト、ルナ

審判番号
2023-900256
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2023-043972
登録番号
6749131
請求日
2023年11月13日
審決日
2024年08月19日
公報発行日
2024年09月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社ルナソフト
  • 【権利者代理人】山本 龍郎
  • 【権利者代理人】山本 彰司
  • 【異議申立人】合同会社 ピーソフト
  • 【異議申立人代理人】弁護士法人LEON
審判長/審判官
  • 審判長 山田 啓之
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T1651.25 -Y (W09)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項10号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第10号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6749131号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6749131号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6749131号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和5年4月21日に登録出願、第9類「業務用テレビゲーム機用プログラム,電子計算機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を指定商品として、同年10月3日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標に係る登録異議申立ての理由に該当するとして、引用するのは、別掲2のとおりの構成からなる商標(以下「申立人使用商標」という。)であり、申立人が「成人指定のゲームソフト」に使用し、需要者の間に広く認識されていると主張するものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲13号証(枝番号を含む。)を提出した。 以下、証拠については、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載し、枝番号の全てを示すときは、枝番号を省略して記載する。 (1)商標法第4条第1項第10号該当性について ア 申立人と申立人使用商標について 申立人は、2012年7月頃より、「Luna Soft(呼称:ルナソフト)」の商標を使用し、成人指定のゲームソフトの販売業務を行っている法人である。具体的に、申立人は「Luna Soft」の標章をゲーム業界でいうレーベルや同人サークル名、ブランド名など、販売主体を表す意味で使用しており、当該標章はゲームソフト等の出所表示として機能している。 当該販売業務は、同人作品販売サイト「FANZA」(年間閲覧者数1億人以上(甲1))や、「DL site」(2022年10月時点で会員数900万人を突破(甲2))などの、日本全国で利用されていて知名度の高い同人作品販売サイト上で現在も継続して行われている(甲3、甲4)。 したがって、申立人使用商標は、現在までの10年以上の期間において全国的に継続して使用されている商標である。 イ 申立人使用商標の周知性について 申立人使用商標を付したゲームソフト(以下「本件ゲームソフト」という。)は、全作品累計販売本数約44万本であり、そのうち、年間サイト閲覧者1億人を超える「FANZA」では累計販売本数14万本以上、会員登録者数900万人超えの「DL site」では累計販売本数約30万本を販売した(甲5)。当該サイトにおける本件ゲームソフトの販売は、現在も継続している。 そのほか、過去には、サービスユーザー数が1,141万人以上いる「とらのあな」(甲6)で累計販売本数137本、「ホビボックス(現DMMgames)」で累計販売本数1,892本、登録会員数120万人超えの「メロンブックス」(甲7)で累計販売本数207本など、多数の閲覧者ないし登録者数が存在する同人作品販売サイトで日本全国に向けて広く販売していた(甲8)。 また、本件ゲームソフトは、「DL site」上の年間販売ランキングないし累計販売ランキングにおいて、複数の作品がランクインした実績も存する(甲9~甲12)。 上記のとおり、本件ゲームソフトは、本件商標の登録出願よりも前から現在にかけて、ゲームソフト販売市場において、高い知名度を有していたといえ、申立人使用商標は、商標法第4条第1項第10号の要件とされる周知性を有する。 ウ 申立人使用商標と本件商標の類似性について 申立人使用商標は、「Luna Soft」の欧文字と、月と星のイラストを結合したものである。 本件商標は、「LUNA SOFT」の欧文字と、月と星のイラストを結合し、欧文字には月のイラストを組み込んだものである。 申立人使用商標は、「L」と「S」が大文字、その余の文字が小文字であるのに対し、本件商標は全て大文字で構成されており、月のイラストが組み込まれている。申立人使用商標及び本件商標について、大文字小文字の差異や月のイラストの組み込み有無の差異はあるが、英語やラテン語で「月の女神(転じて月を意味する場合もある。)」を意味する「Luna」とソフトウェアの略称として用いられる「Soft」からなる同一の欧文字が用いられている点が少なくとも共通している。 したがって、少なくとも欧文字において、本件商標は、申立人使用商標と外観、呼称、観念が同一又は類似することは明らかである。 また、欧文字と組み合わされた月と星のイラストについて、「右側を円形上に大きく欠く三日月形状の月」のイラストをロゴ全体から見て左寄りに配置している点、(個数の差異はあるものの)「五芒星状の星」のイラストを前記月のイラストの右側近傍上寄りに配置している点、が少なくとも共通している(甲13)。 したがって、欧文字とイラストを含む全体について、本件商標は、申立人使用商標と外観、観念が同一又は類似することは明らかである。 エ 申立人使用商標が使用されている商品と本件商標の登録出願に係る指定商品の同一性について 申立人使用商標は、本件ゲームソフトに、販売主体を表す意味で付されている。一方、本件商標の指定商品は「業務用テレビゲーム機用プログラム,電子計算機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」であり、申立人使用商標が使用されている商品と同一及び類似、あるいは同一又は類似の商品を指定商品とするものである。 (2)結び 上記のとおり、申立人使用商標は、本件ゲームソフトを表示するものとして需要者の間に広く認識されているものであり、また、申立人使用商標と本件商標は類似し、かつ、本件商標の指定商品が、申立人使用商標が付されている商品と同一であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。 4 当審の判断 (1)申立人使用商標の周知・著名性 ア 申立人の主張及び提出された証拠によれば、以下のとおりである。 (ア)申立人の公式ホームページには、左上方に申立人使用商標が表示され、「更新履歴」には、「ルナソフト最新作「ダンジョンズレギオン‐魔王に捧ぐ乙女の肢体‐」」が2020年8月15日に販売開始である旨記載されている(甲3)。 (イ)「MindHacker」、「深淵のレコンキスタ」、「魔法少女リィ」等のゲームソフトとみられるDVD-ROMのパッケージには、左上又は右上に申立人使用商標が表示され(甲4)、「ルナソフト」に関するウィキペディアには、「ルナソフトは、日本のアダルト同人ゲームを制作するブランドおよびサークル。」、作品一覧には、2012年7月13日「マインドハッカー」、2012年12月14日「深淵のレコンキスタ」、2013年9月27日「魔法少女リィ」等が記載されている(甲12の2)。 (ウ)サークル名「ルナソフト」の売上げは、同人作品販売サイト「FANZA」において、142,295本、同「DL site」において、295,371本とあるが、このうち「FANZA」での売上げは2012年7月1日から2023年8月28日までのものであって、約11年間の売上げである(甲5、甲8)。 また、申立人は、株式会社虎の穴において、2018年9月から2019年10月までの間に137本、ホビボックス株式会社において、2016年11月から2019年12月までの間に1,829本、株式会社ティーアイエスにおいて、2020年1月から2021年3月までの間に41本、合同会社EXNOAにおいて、2021年3月から2023年3月までの間に24本、株式会社メロンブックスにおいて、2018年10月から2019年7月までの間に227本とする取引がある(甲8)。 (エ)「DL site」には、同人ランキング(2018年)として、17位、同(2020年)には、5位、同(累計)には、27位にルナソフトが掲載されているが、申立人使用商標は表示されていない(甲9)。 (オ)成人向けゲーム雑誌とみられる「Push(プッシュ!!)」(2014年2月号、同年5月号、同年6月号、同年8月号、同年9月号、同年12月号、2015年1月号)、「BugBug」(2021年1月号)及び「TECH GIAN(テックジャイアン)」(発行時期は不明)において、申立人の業務に係るゲームソフトに関する記事が掲載されているものの、申立人使用商標中の欧文字と同一のつづりからなる「LunaSoft」が表示されているのは、2014年2月号の1件にとどまり、その他は全て、「ルナソフト」の文字が表示されている(甲10)。 また、上記雑誌と見られる「PUSH!!」についてのウィキペディアのウェブサイトには、「ジャンル 成人向けゲーム雑誌」、「特記事項 2015年11月号をもって休刊」と記載されている(甲11)。 イ 上記アによれば、申立人は、成人指定のゲームソフトに申立人使用商標を使用しているものの、2014年及び2015年に発行された成人向けゲーム雑誌において、申立人の業務に係るゲームソフトに関する記事が掲載されているものの、当該記事において表示されているのは片仮名の「ルナソフト」であって、申立人使用商標中の欧文字と同一のつづりからなる「LunaSoft」が表示されたのは僅か1回のみである。 そして、本件商標の登録出願時及び登録査定時の令和5年においての本件ゲームソフトの売上げ数は、さほど多いとはいえず、また、当該商品を取り扱う業界においての市場シェア、申立人使用商標に係る広告宣伝の費用、回数及び期間など広告方法等については、明らかではないことから、申立人使用商標が、申立人の業務に係るゲームソフトを表すものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されているとはいい難い。 したがって、申立人使用商標が申立人の業務に係る成人指定のゲームソフトを表すものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたとは認めることができないというべきである。 (2)商標法第4条第1項第10号該当性について 上記(1)のとおり、申立人使用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めることができないものである。 したがって、他の要件を判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第10号を適用するための要件を欠くものといわざるを得ないから、同項同号に該当しない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2023-900256

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