商標異議申立
2023-900239
シンダンマーケティング、シンダン
- 審判番号
- 2023-900239
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2023-019481
- 登録番号
- 6729457
- 請求日
- 2023年10月26日
- 審決日
- 2024年03月18日
- 公報発行日
- 2024年04月26日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社メディアファースト
- 【異議申立人】株式会社 ピクルス
- 【異議申立人代理人】Authense弁理士法人
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T1651.13 -Y (W09354142) / T1651.272-Y (W09354142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6729457号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6729457号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6729457号商標(以下「本件商標」という。)は、「診断マーケティング」の文字を標準文字で表してなり、令和5年2月10日に登録出願、第9類、第35類、第41類及び第42類に属する別掲に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年7月27日に登録査定され、同年8月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証から甲第16号証(以下「甲○」と表記する。)を提出した。
(1)本件商標について
本件商標は、「診断マーケティング」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「診断」の文字は「一般に事物の欠陥を調べ、状態を判断すること。」の意味を有し(甲2)、「マーケティング」の文字は「状況の変化に対応しながら、消費者のニーズを満たすために、商品またはサービスを効率的に消費者に提供するための活動。市場調査、商品計画、宣伝、販売など。」の意味を有するので(甲3)、全体として「診断によるマーケティング」ほどの意味合いを容易に認識させる。
また、例えば、インターネット情報によれば、本件商標に係る指定商品・役務を取り扱う業界において、診断を用いたマーケティングが行われており、「診断マーケティング」の文字は「診断による(診断を用いた)マーケティング」ほどの意味を有するものとして使用されている実情がある。
例えば、甲4によれば、「診断マーケティング」とは、消費者・需要者に対して何かしらのコンテンツ提供を行い、そのコンテンツに対しての回答を基に消費者・需要者に対して最適な商品・サービスを提案するマーケティングの手法のことで、近年、数多くのWebサイトに導入されている。
診断マーケティングの事例としては、甲4のとおり、「ファッション肩こり診断」を用いた診断の事例、クイズ系の診断を用いた事例、アニメキャラクターとの相性が診断できる事例、ビジネスタイプの診断(仕事での強みや弱み、オススメの職業を教えてくれるなど)をする事例、肌タイプが分かる診断を用いた事例、設問に答えてゆくと、オススメコーデとコロンが分かる診断の事例、設問に答えると今の自分に寄り添った「やさしいコトバ」が結果として受け取れる診断の事例、ストレスに関する診断を用いた事例、クイズ形式の診断の事例などがあり、診断を用いたマーケティングにて多くの消費者・需要者の興味を引き付け、自社のサービスサイトヘ誘導することに成功している。
また、利用率が日本の国民の80%を超える(甲5)と調査結果が出ているモバイルメッセンジャーアプリケーション「LINE」では、LINEユーザーに診断コンテンツを体験してもらい、ユーザーを公式アカウントヘの登録へと誘導するマーケティングが行われている(甲4)。
さらに、消費者・需要者の美容や生活に関する情報を分析する診断を用い、おすすめのチークカラーを提案することで商品の購入につなげるというマーケティングが行われ、また、恋愛偏差値や恋愛タイプを診断するコンテンツを展開し、自社サイトヘの誘導を行い、会員登録を増やすというマーケティングが行われている(甲4)。
このように、診断による(診断を用いた)マーケティングは、広く一般的に行われているマーケティングの手法である。
上記のほかにも、指定商品・役務を取り扱う業界において「診断マーケティング」の使用例がある(甲6~甲16)。
そうすると、本件商標を、その指定商品・役務中、例えば「診断によるマーケティング」、「診断によるマーケティングを行うためのセミナーの企画・運営又は開催」、「診断によるマーケティングを行うための電子計算機用プログラム」、「診断によるマーケティングを行うための電子計算機用プログラムの提供」、「診断によるマーケティングに関する商品・役務」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、商品の品質又は役務の質を表示したものとして認識するにとどまるので、本件商標は、単にその商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
(1)本件商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性
ア 本件商標は、「診断マーケティング」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「診断」の文字部分は「医者が患者を診察して病状を判断すること。また、一般に事物の欠陥を調べ、状態を判断すること。」(甲2)の意味を、「マーケティング」の文字部分は「状況の変化に対応しながら、消費者のニーズを満たすために、商品またはサービスを効率的に消費者に提供するための活動。市場調査、商品計画、宣伝、販売など。」(甲3)の意味を有する語であるが、両語を結合して成語となるものではなく、各語の語義を結合した漠然とした意味合いを連想させるとしても、商品又は役務の具体的な品質又は質を想起させるものではない。
イ 申立人は、インターネット情報によれば、本件商標の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、診断を用いたマーケティングが行われており、「診断マーケティング」の文字は、「診断による(診断を用いた)マーケティング」ほどの意味を有するものとして使用されている実情がある旨を主張する。
しかしながら、申立人の提出証拠(甲4、甲6、甲7、甲10~甲12)には、「診断マーケティング」について言及するインターネット上の記事情報があるとしても、ほとんどが「ヨミトル」を提供している「ピクルス」又はその関係者が関与している記事情報であるから、これら証拠によっては、「診断マーケティング」又はそれに類する語が、マーケティング分野における確立した専門用語として、取引上普通に使用されているものとはいえない。
その他の申立人の提出証拠は、「診断マーケティング」の語が、商品の品質又は役務の質等を表示する語として、取引上一般に広く採択、使用されていることを具体的に示すものではない。
ウ そうすると、本件商標は、その指定商品及び指定役務に使用しても、漠然とした意味合いを連想させるにすぎない造語と認識、理解されるというべきで、商品の品質又は役務の質などを表示するものではなく、また、商品の品質又は役務の質の誤認を生じるものではない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。
(2)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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