商標異議申立
2023-900219
サンバリアヒャク、サンバリアイチゼロゼロ、サンバリア
- 審判番号
- 2023-900219
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-127541
- 登録番号
- 6722322
- 請求日
- 2023年10月05日
- 審決日
- 2024年06月20日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社サンバリア100
- 【異議申立人】メンリッケ ヘルス ケア アーベー
- 【異議申立人代理人】山田 朋彦
- 【異議申立人代理人】土橋 編
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T1651.261-Y (W101825) / T1651.262-Y (W101825) / T1651.263-Y (W101825) / T1651.271-Y (W101825)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第43条の4第2項、商標法第4条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6722322号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6722322号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6722322号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和4年11月8日に登録出願、第10類「ファッション性を有する衛生マスク,立体型衛生マスク,その他の衛生マスク,医療用指サック,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,哺乳用具,魔法哺乳器,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),睡眠用耳栓,防音用耳栓,業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,家庭用超音波美顔器,家庭用電気マッサージ器,医療用手袋,しびん,病人用差込み便器,耳かき」、第18類「日傘,その他の傘,がま口口金,蹄鉄,皮革製包装用容器,ペット用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」及び第25類「サンバイザー,その他の帽子,アイマスク,ファッション用のマスク(被服),ファッション性を有する防寒マスク,えり巻,アームカバー,その他の被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」を指定商品として、同5年7月24日に登録査定、同年8月1日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するとして引用する登録商標は、次の1ないし7のとおりであり、いずれの商標権も、現に有効に存続しているものである。
1 登録1802386号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:昭和47年10月20日
設定登録日:昭和60年8月29日
書換登録日:平成18年3月1日(書換後の指定商品:第5類、第10類、第16類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品)
指定商品:第10類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品(平成27年10月6日にされた商標権の存続期間の更新登録において、商品及び役務の区分を3区分に減縮したもの)
2 登録第2716826号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成3年1月29日
設定登録日:平成8年10月31日
書換登録日:平成19年4月4日
指定商品:第9類及び第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品(令和6年3月7日に指定商品中、第10類「投薬器」について、一部放棄による本件登録の一部抹消がされている)
3 登録第4588450号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:バリアー(標準文字)
登録出願日:平成11年1月7日
設定登録日:平成14年7月26日
指定商品:第10類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
4 登録第6003141号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:BARRIER(標準文字)
登録出願日:平成29年3月6日
設定登録日:平成29年12月8日
指定商品:第10類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
5 国際登録第1604615号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
国際商標登録出願日:2021年1月26日
設定登録日:令和5年5月12日
指定商品:第10類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品
6 国際登録第795076号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
国際商標登録出願日:2002年12月2日
設定登録日:平成16年1月23日
指定商品:第10類、第24類及び第25類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品
7 国際登録第976292号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
国際商標登録出願日:2008年8月13日
設定登録日:平成22年3月19日
指定商品:第10類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品
なお、引用商標1ないし引用商標7をまとめていう場合は、以下「引用商標」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
なお、申立人は、登録異議申立書について補正できる期間(理由補充期間。商標法第43条の4第2項。)経過後に、上申書をもって甲第7号証及び甲第8号証を提出している。
以下、証拠の表記に当たっては、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載し、枝番号の全てを示すときは、枝番号を省略して記載する。
1 引用商標の著名性について
申立人は、スウェーデン国に本社がある世界有数の医療器具メーカーであり、かつ、医療業務のソリューション企業であり(甲2の1)、商標「バリアー」又は「BARRIER」を使用した、医療用ドレープ、医療用マスク、衛生マスク、医療用サージカルグローブ等の医療用衣類(以下「本件製品」という。)を様々な国に販売しており(甲3)、我が国では、日本法人「メンリッケ ヘルス ケア株式会社」がその業務の一翼を担っている(甲2の2)。
これに伴い、「BARRIER」又は「バリアー」を要部とする商標を、我が国でも複数登録している(甲4)。
我が国では、平成21年に医療用品の届け出をしていることがうかがえるが(甲5)、少なくとも15年ほど前から使用がされていることは裏付けられている。
本件製品は、申立人及び同人の日本法人による直販以外にも、医療用品を扱う業者によっても複数のECサイトでも販売されている(甲6)。
著名なECサイトであるAmazonや楽天市場など、様々なECサイトで販売されていることが分かる。なお、甲第6号証は令和6年1月時点でのプリントアウトであるが、取り扱い情報等から本件商標の出願前からこのように販売されていることは明らかである。
本件製品は、医療用品であるため医療従事者・関係者のみが購入できるものであるので、被服のような一般の商品とは異なるが、それでも多数のECサイトで販売されている事実(甲6)から、我が国で広く流通しており、医療関係者が認識する機会は多いと評価すべきである。
以上より、本件製品、すなわち医療用ドレープ、医療用マスク、衛生マスク、医療用サージカルグローブ等の医療用衣類についての申立人使用商標「バリアー」又は「BARRIER」(以下「申立人使用商標」という。)は、医療関係者には広く知られている商標である。
2 商標法第4条第1項第11号へのあてはめ
(1)本件商標の特定
本件商標は、図形の横に「SUN BARRIER 100」の文字を併記してなる商標である。
上記1のとおり、申立人使用商標の使用実績から、商標「バリアー」又は「BARRIER」は、周知著名である。
商標審査基準によれば、本件商標を構成する「BARRIER」については、本件商標の構成中から分離抽出されて認識されるものである。
そして、当該「BARRIER」の部分からは、「バリアー」の称呼が生じ、「障壁」等の観念が生ずる。
(2)引用商標の特定
引用商標は、いずれもの「BARRIER」又は「バリアー」を要部とする商標である。
引用商標から生ずる称呼は、「バリアー」の称呼が生じ、「障壁」等の観念が生ずる。
(3)指定商品・指定役務の類否について
本件商標の指定商品・指定役務は、甲第1号証に示したとおりであり、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
(4)商標の対比について
本件商標と引用商標を対比すると、称呼において、本件商標を構成する「BARRIER」と引用商標とは、共に「バリアー」の称呼が生ずることから、称呼において同一である。
また、両者は、共に英語の「BARRIER」より、「障壁」等の観念が生ずる。
したがって、称呼・外観・観念のうち、称呼及び観念を共通にすることから、本件商標は、引用商標と類似するものである。
そして、指定商品についても同一又は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 商標法第4条第1項第第15号へのあてはめ
本件製品は、医療関係者を中心に広く需要者に認識されているものである。
そして、本件商標のように「BARRIER」の語を含んだ商標が、その医療用衣類やそれと関連性の高い衣類関係の商品や鞄等の布製品に使用された場合、申立人と何らか関係があるかのように出所の混同が生ずるおそれがあることは疑いがない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおり、2つの歯車を重ねたごとき図形(以下「本件図形部分」という。)と、その右側に「SUN BARRIER 100」の文字を横書きしてなるところ、本件図形部分と文字部分とは、これらが重なることなく配置されていることから、視覚上分離して看取、認識され得るものといえ、これらを分離して観察することが、取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものではない。
そして、本件図形部分は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され親しまれているというべき事情は認められないため、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そうすると、本件商標は、本件図形部分と文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものであるから、本件商標の構成中の「SUN BARRIER 100」の文字を要部として抽出し、この部分のみを本件商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
そして、当該「SUN BARRIER 100」の文字は、「SUN」、「BARRIER」及び「100」の語の間に半角文字程度の空白を有するが、同書、同大、等間隔でまとまりよく一体的に表されているものであり、いずれかの文字部分が看者の注意を引くような構成とはいえない。
また、当該「SUN BARRIER 100」の構成文字全体から生じる「サンバリアーヒャク」の称呼は、やや冗長であるとしても無理なく一連に称呼し得るものである。
さらに、当該文字は、一般的な辞書等に載録されておらず、特定の意味合いをもって親しまれているような事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、その構成中「SUN BARRIER 100」の文字に相応して「サンバリアーヒャク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標1は、黒地横長長方形内に「BARRIER」の欧文字を白抜き文字で表してなるところ、当該図形部分が、当該文字部分を装飾する背景として捉えられ、「BARRIER」の文字部分は「防壁、さく」を意味する英語(「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」大修館書店。以下同じ。)であることから、構成文字全体から、「バリアー」の称呼及び「防壁」の観念が生じる。
引用商標2及び引用商標3は、「バリアー」の文字からなるところ、当該文字は「障壁」を意味する(「三省堂国語辞典 第7版」三省堂)ことから、構成文字全体から、「バリアー」の称呼及び「障壁」の観念が生じる。
引用商標4、引用商標5及び引用商標7は、「BARRIER」の文字からなるところ、当該文字は「防壁」を意味する英語であることから、構成文字全体から、「バリアー」の称呼及び「防壁」の観念が生じる。
引用商標6は、左上隅を直角とする黒地三角形の上部に「COMFORT AND PROTECTION」の白抜き文字を小さく横書きし、その下に白色直線、さらにその下部に「BARRIER」の白抜き文字を大きく表した構成からなるところ、当該三角形及び白線が、文字部分を装飾する背景として捉えられる。
また、下段の文字部分は、上段の文字部分に比較して、同じ幅に収まるように表しているものの縦に大きく白抜き文字で表されていること及び白線を間に挟んでいることを考えると、視覚上分離して看取されるものである。
そして、上段の文字と下段の文字とは、観念上のつながりがある等各文字部分が常に一体のものとして把握されるというべき特段の事情も見いだすことができないものであるから、それぞれが独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものである。
そうすると、その構成中「BARRIER」の文字部分は「防壁、さく」を意味する英語であることから、当該「BARRIER」の文字部分に相応して、「バリアー」の称呼及び「防壁」の観念が生じる。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなり、また、引用商標1、引用商標2及び引用商標5ないし引用商標7は別掲2ないし5のとおりの構成からなり、引用商標3及び引用商標4は、上記第2の3及び4のとおりの構成からなるものであるところ、本件商標と引用商標とは、構成文字数並びに「SUN」及び「100」の文字の有無の差異、図形部分の相違又は図形の有無の差異において、明らかに相違するものであるから、本件商標と引用商標の外観は、互いに紛れるおそれはない。
イ 称呼について
本件商標から生じる「サンバリアーヒャク」の称呼と引用商標又は引用商標の要部から生じる「バリアー」の称呼とは、音構成、構成音数が明らかに相違するから、明瞭に聴別し得るものである。
ウ 観念について
本件商標からは、特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標又は引用商標の要部である「BARRIER」の文字からは、「防壁、障壁」の観念を生じるものであるから、観念において紛れるおそれはない。
エ 小括
そうすると、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、両商標の指定商品が同一又は類似する商品であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人の主張及び同人の提出に係る証拠によれば、次のとおりである。
申立人は、スウェーデン王国に本社がある医療器具メーカーかつ医療業務のソリューション企業であり(甲2の1)、我が国では、「メンリッケヘルスケア株式会社」(以下「申立人日本法人」といい、申立人と申立人日本法人とをまとめていうときは、「申立人ら」という。)が国内代理店として(甲2の2)、商標「バリアー」又は「BARRIER」を使用した、医療用ドレープ、医療用マスク、衛生マスク、医療用サージカルグローブ等の医療用衣類(以下「申立人商品」という。)の輸入販売が行われていることがうかがわれる(甲3)。
また、申立人は、「BARRIER」又は「バリアー」の文字からなる商標、又は当該文字を要部とする商標を、我が国においても複数の商標登録を行っている(甲4)。
我が国において、申立人日本法人は、平成21年3月に医療用品に関する届出をしており、「販売名」が「バリアー」、「一般的名称」が「単回使用汎用サージカルドレープ」である(甲5)。
申立人商品は、Amazonや楽天市場、ASKUL等の複数のECサイトにおいて、「バリアー」の商品名にて、スクラブシャツ(甲6の1~甲6の3、甲6の6、甲6の7)、「インサイズドレープ」(甲6の4、甲6の5)、「ウォームアップジャケット」(甲6の8)、「スクラブパンツ」(甲6の9)が掲載されており、金額、サイズ等の記載も併記されていることから、これらが販売されていることが分かるものの、これらのECサイトの画面印刷日は、2024年(令和6年)1月5日(甲6の1、甲6の2)、同月9日(甲6の3~甲6の9)の日付であり、これらのうち甲第6号証の1には「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日 2019/7/2」の記載がある。
イ 上記アからすれば、引用商標に係る「バリアー」又は「BARRIER」を使用した申立人商品は、我が国においてECサイトを通じて販売されていることはうかがえるものの、当該ECサイトの画面印刷日は、いずれも2024年(令和6年)1月であって、甲第6号証の1においてのみ、本件商標の登録出願日より前である「2019/7/2」の日付を当該ECサイトでの取り扱い開始日であることが認められる。
しかしながら、申立人商品についての、我が国及び外国における販売実績、売上高、市場シェアを具体的に裏付ける証拠の提出は認められない。
また、申立人商品に係る宣伝広告の規模(宣伝広告の金額、期間、時期、方法、回数、地域)等の詳細は不明である。
その他、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間において広く認識されていたことを示す具体的な証拠はない。
そうすると、引用商標は、これが申立人商品に使用されているとしても、その使用をもって、需要者の間に広く認識されている状態にあると判断することができず、我が国及び外国における販売実績、売上高、市場シェア、宣伝広告宣伝の規模等を裏付ける証左は見いだせないから、申立人の提出に係る甲各号証を総合して考察してみても、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、申立人商品等を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されていたと認めることはできない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 引用商標の周知性について
引用商標は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間に広く知られているとはいえない。
イ 本件商標と引用商標の類似性の程度について
本件商標と引用商標とは、上記1のとおり、類似するものとはいえない別異のものであるから、本件商標と引用商標との類似性の程度は低いといえる。
ウ 出所の混同のおそれについて
上記ア及びイからすると、引用商標は、申立人らの業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めることができない。
また、本件商標と引用商標とは、類似性の程度は低いものである。
そうすると、本件商標権者が本件商標をその指定商品について使用をした場合、これに接する取引者、需要者が、引用商標を連想、想起し、申立人ら又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品であると誤認し、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
エ 小括
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 申立人の提出に係る上申書について
申立人は、令和6年5月2日付け上申書を提出しているが、当該上申書は、異議申立て期間及び申立人が補正を行うことのできる期間の経過後に提出されたものであるから、これを採用することはできない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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