商標異議申立
2023-900167
アスレスーツ、アスレ
- 審判番号
- 2023-900167
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-148016
- 登録番号
- 6708310
- 請求日
- 2023年07月20日
- 審決日
- 2024年05月23日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社クレーマージャパン
- 【異議申立人】キャブ 株式会社
- 【異議申立人代理人】石田 喜樹
- 【異議申立人代理人】石田 正己
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T1651.261-Y (W25) / T1651.262-Y (W25) / T1651.263-Y (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6708310号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6708310号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6708310号商標(以下「本件商標」という。)は、「アスレスーツ」の文字を標準文字で表してなり、令和4年12月27日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」を指定商品として、同5年5月30日に登録査定、同年6月15日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録第4641914号商標(以下「引用商標」という。)は、「Athle32」の文字を横書きしてなり、平成14年2月26日に登録出願、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,運動用ゴーグル,その他の眼鏡」、第16類「紙類,紙製包装用容器,文房具類」、第18類「かばん類,袋物」、第25類「被服(「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」及びその類似商品を除く),運動用特殊衣服,履物,運動用特殊靴」及び第41類「電子出版物の提供,スポーツ又は知識の教授」を指定商品及び指定役務として、同15年1月31日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
なお、引用商標の指定商品及び指定役務中の第25類「被服(「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」及びその類似商品を除く)」については、令和5年7月12日に商標権一部取消し審判が請求され、その予告登録が同年8月1日にされ、同指定商品について取り消すべき旨の審決が同6年1月4日に確定し、同月30日に、その確定審決が登録された。
第3 登録異議申立ての理由
申立人は、本件商標は、第25類「全指定商品」(以下「申立対象商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
1 本件商標の構成について
本件商標は、「アスレスーツ」の文字を標準文字で表したものであり、その指定商品は、「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」である。特に「被服」、「仮装用衣服」及び「運動用特殊衣服」の中には「スーツ」の類が含まれることにかんがみれば、「アスレスーツ」のうちの「スーツ」の部分は、指定商品の普通名称を示す言葉であり、商標としての識別力を発揮するものではない。
したがって、本件商標の要部は「アスレ」の語の部分にあるものといえる。
2 引用商標の構成について
引用商標は「Athle32」の欧文字と数字とにより構成された商標であるが、商標審査基準の中に「数字は、原則として「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章」に該当する。」(甲3)と記載されているように、数字は基本的に商標としての識別力を発揮し得ないものと考えられる。
したがって、引用商標「Athle32」のうちの「32」の数字部分は、識別カはないか、若しくは極めて弱いものであるから、引用商標の要部は「Ath1e」の部分にあるといえる。
3 本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性
本件商標の要部は「アスレ」であり、当該部分からは「アスレ」の称呼を生じるものである。
一方、引用商標の要部は「Athle」であるから、当該部分からも「アスレ」の称呼を生じるものといえる。
したがって、本件商標と引用商標とは「アスレ」の称呼を共通にする類似の商標であることは明らかである。
そして、申立対象商品中「被服、履物、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」は、引用商標における第25類の指定商品「被服(「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」及びその類似商品を除く),運動用特殊衣服,履物,運動用特殊靴」と同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、本件商標の商標登録出願の日前の商標登録出願に係る他人の登録商標に類似する商標であって、その他人の登録商標に係る指定商品に類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり、「アスレスーツ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、外観においては、全て片仮名で一連一体に表したものであり、また、その構成文字全体に相応して生じる「アスレスーツ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、本件商標の構成する「アスレスーツ」の文字は、一般的な辞書等に載録された既成の語ではなく、一種の造語と理解できるものであり、特定の意味合いを有しないものである。
したがって、本件商標は、「アスレスーツ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
なお、「スーツ」の語が「共布でできた衣服の上下一揃い。男子の背広服の一揃いや、女子の上着とスカートとの一揃い。」(岩波書店発行「広辞苑 第七版」)の意味を有するとしても、本件商標は、上記のとおり、全て片仮名で横一列に一体的に表され、その構成文字全体から生じる称呼もよどみなく一連に称呼でき、全体で一種の造語と理解できることからすると、構成文字全体が一体の商標と看取されるものとみるのが自然であって、殊更に、「スーツ」の文字部分に着目し、これを捨象するとはいい難いものである。
(2)引用商標について
引用商標は、上記第2のとおり、「Athle32」の文字を横書きしてなるところ、その構成全体に相応して「アスレサンジューニ」又は「アスレサンニ」の称呼が生じるものであり、また、その構成文字は一般的な辞書等に載録された既成の語ではなく、我が国において親しまれた意味合いを有しないものであるから、特定の観念を生じないものである。
さらに、引用商標は、「Athle」の欧文字と「32」の数字との結合商標であることが容易に理解できるものであるが、「Athle」の欧文字は、我が国の一般的な辞書等に載録された既成の語ではなく、特定の意味合いを有しない一種の造語と理解され、特定の観念を生じないものであるのに対し、数字は、商品の記号又は符号等を表すものとして一般的に使用されるものであることから、「32」の数字は、自他商品識別力がないか、極めて弱いというべきであり、この部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じるとはいえないものである。
そうすると、引用商標は、その構成中、「32」の数字部分を捨象し、需要者に対し、商品の出所識別標識として比較的強い印象を与えるものといえる「Athle」の欧文字のみを抽出し、この部分だけを本件商標と比較して類否を判断することも許されるというべきである(以下、引用商標の「Athle」の文字部分を「引用商標の要部」という。)。
したがって、引用商標は、商標全体の外観、称呼のほか、引用商標の要部である「Athle」の欧文字及びその構成文字に相応して生じる「アスレ」の称呼と本件商標とを比較することが相当である。
(3)本件商標と引用商標の類否
ア 本件商標「アスレスーツ」と引用商標「Athle32」とを比較すると、両者は、上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、文字種において相違することから、外観上、見誤るおそれはなく、判然と区別することができるものである。
また、称呼においては、本件商標は「アスレスーツ」の称呼が生じるのに対し、引用商標は「アスレサンジューニ」又は「アスレサンニ」の称呼が生じるものであるから、本件商標の「スーツ」の音と引用商標の「サンジューニ」又は「サンニ」の音の差異を有し、両者は、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから、これらの観念を比較することはできない。
そうすると、本件商標「アスレスーツ」と引用商標「Athle32」とは、観念において比較し得ず、外観及び称呼において明確に区別できるものであるから、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
イ 本件商標「アスレスーツ」と引用商標の要部である「Athle」の欧文字とを比較すると、両者は、上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、文字種において相違することから、外観上、見誤るおそれはなく、判然と区別することができるものである。
また、称呼においては、本件商標は「アスレスーツ」の称呼が生じるのに対し、引用商標を構成する「Athle」の欧文字からは「アスレ」の称呼が生じるものであるから、「スーツ」の音の有無の差異を有し、両者は、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから、これらの観念を比較することはできない。
そうすると、本件商標「アスレスーツ」と引用商標の要部である「Athle」の欧文字とは、観念において比較し得ず、外観及び称呼において明確に区別できるものであるから、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
ウ 上記ア及びイのとおり、本件商標と引用商標とは、商標全体の比較及び要部の比較のいずれにおいても、観念において比較できず、外観及び称呼において明確に区別でき、非類似の商標である。
(4)小括
したがって、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、申立対象商品が引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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