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商標異議申立

2023-900157

スノーマン

審判番号
2023-900157
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-053804
登録番号
6693904
請求日
2023年07月06日
審決日
2024年06月13日
公報発行日
2024年11月29日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】ジェニファー・チェン
  • 【権利者代理人】弁理士法人川口國際特許事務所
  • 【異議申立人】スノーマン エンタープライゼズ リミテッド
  • 【異議申立人代理人】佐藤 恒雄
  • 【異議申立人代理人】田村 祐一
審判長/審判官
  • 審判長 大島 康浩
  • 審判官 大橋 良成
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T1651.261-ZC (W1825) / T1651.262-ZC (W1825) / T1651.263-ZC (W1825) / T1651.264-ZC (W1825)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の3第2項商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6693904号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6693904号商標の指定商品中、第18類「ペット用被服類,かばん類,袋物,乗馬用具」及び第25類「仮装用衣服」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6693904号商標(以下「本件商標」という。)は、「SNOWMAN」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年4月30日に登録出願、第18類「かばん金具,がま口口金,蹄鉄,レザークロス,皮革,ペット用被服類,かばん類,袋物,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」及び第25類「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服」を指定商品として、同5年4月17日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標(以下、まとめて「引用商標」という。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続している。 (1)登録第2037882号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の態様:THE SNOWMAN 登録出願日:昭和61年2月19日 設定登録日:昭和63年4月26日 書換登録日:平成20年8月13日 指定商品:第18類「愛玩動物用被服類」、第21類「愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ」及び第28類「愛玩動物用おもちゃ」を含む、第4類、第6類、第8類、第11類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類及び第26類から第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品 (2)登録第2101043号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の態様:THE SNOWMAN 登録出願日:昭和61年2月19日 設定登録日:昭和63年12月19日 書換登録日:平成22年1月27日 指定商品:第18類「かばん類,袋物」 (3)登録第2110743号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の態様:THE SNOWMAN 登録出願日:昭和61年2月19日 設定登録日:平成元年2月21日 書換登録日:平成22年5月12日 指定商品:第25類「仮装用衣服,運動用特殊靴」を含む、第9類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証から甲第6号証(以下「甲○」と表記する。)を提出した。 (1)外観について 本件商標は、欧文字で「SNOWMAN」の1語を外観上の特徴のない標準文字で表してなるものである。 引用商標は、いずれも欧文字で「THE」と「SNOWMAN」の2語を、1文字のスペースを空けて結合しているものであり、いずれの語も外観上の特徴のない文字で表してなるものである。 この点、本件商標と引用商標は、「THE」の語が付加されているかという点において相違している。一方で、「SNOWMAN」の語においては完全に一致していること、また、「THE」部分は、英語の定冠詞であり、「普通名詞の前に付いて、同類のものの中で特に代表的・典型的なものとして強調する語」(広辞苑 第6版、甲5)であって、極めて簡単な英単語であり一般的な需要者においてその意味内容も認識されていることも踏まえると、需要者において同部分を外観上重視することはないから、全体的な構成は近似する。 (2)称呼、観念について 本件商標は、「スノーマン」の称呼を生じ、「雪だるま」の観念を生じる。 引用商標は、「ザスノーマン」の称呼を生じ、「雪だるま」の観念が生じる。また、これに加えて、「スノーマン」の称呼を生じ、「雪だるま」の観念も生じる。すなわち、本件のような結合商標においては、「商標の各構成部分の結合の強弱の程度を考慮し、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど強く結合しているものと認められない場合には、その一部だけから称呼、観念が生じ得る。」とされており、引用商標の「THE」部分は、上述したとおり、英語の定冠詞であり、「普通名詞の前に付いて、同類のものの中で特に代表的・典型的なものとして強調する語」(広辞苑 第6版)であって、特定の観念を生じさせないものであり、当該部分の自他識別力は極めて弱い又はないと考えられることから(商標法第3条第1項第6号)、「SNOWMAN」の部分をもってのみ称呼、観念される。 この点、引用商標の類否が問題となった異議2016-900031においても、これと同様の理由の下で「SNOWMAN」部分のみで称呼、観念されると判断しており(甲6)、その後、「THE」に関する需要者の認識が変化したという事情はないことからすれば、法的安定性の観点からしても同異議決定と同様の判断がなされる必要がある。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標と引用商標は、外観においても近似するものであり、かつ、称呼、観念の一部において完全に同一であることからすれば、商標全体としても誤認混同のおそれを生じるものであり、商標全体として類似する。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 4 当審における取消理由通知 当審において、本件商標権者に対し、本件商標の指定商品中、第18類「ペット用被服類,かばん類,袋物,乗馬用具」及び第25類「仮装用衣服」(以下「本件取消対象商品」という場合がある。)についての登録は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づいて、その登録を取り消すべき旨の取消理由を、令和6年1月30日付けの取消理由通知書で通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。 なお、本件商標権者は、上記取消理由通知書に対して、意見書を提出していない。 5 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性 ア 本件商標と引用商標の類似 (ア)本件商標について 本件商標は、「SNOWMAN」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、「雪だるま」の意味を有する英語(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)である。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「スノーマン」の称呼を生じ、「雪だるま」の観念を生じる。 (イ)引用商標について 引用商標は、上記2(1)から(3)のとおり、いずれも「THE SNOWMAN」の欧文字を横書してなるところ、その構成文字は、英語の定冠詞「THE」の文字及び「雪だるま」の意味を有する「SNOWMAN」の文字(前掲書参照)を、語間に1文字分の間隔を設けて書してなる。 そして、引用商標の構成中「THE」の文字部分は、「普通名詞の前に付いて、同類のものの中で特に代表的・典型的なものとして強調する語」(甲5)として知られ、当該文字自体が特段の印象や記憶に残るものではく、これを省略して表記や称呼することもあるから、出所識別標識としての特段の観念は生じない。 そうすると、引用商標は、その構成中「SNOWMAN」の文字部分が、「THE」の文字部分により強調された構成部分として、需要者及び取引者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるから、これを要部として分離、抽出し、他人の商標と比較して、商標の類否を判断することが許される。 したがって、引用商標は、その構成文字に相応して、「ザスノーマン」及び「スノーマン」の称呼を生じ、「雪だるま」の観念を生じる。 (ウ)本件商標と引用商標の比較 本件商標と引用商標を比較すると、外観においては、要部である「SNOWMAN」の構成文字を含む点を共通にし、構成文字全体としては、語頭の「THE」の構成文字の有無があるとしても、共通する語を表してなることを想起させるから、相紛らわしい。 また、称呼においては、要部に相応する「スノーマン」の称呼を共通にし、「ザスノーマン」の称呼にしても、語頭の「ザ」の音の有無以外の構成音を共通にし、全体の語調、語感は似通ったものとなるから、相紛らわしい。 さらに、観念においては、「雪だるま」の観念を共通にするから、相紛らわしい。 以上のとおり、本件商標と引用商標は、その要部の比較において、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛らわしいから、それらによって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、同一又は類似の商品について使用するときは、出所の混同を生じるおそれがあり、類似する商標と認められる。 イ 本件商標と引用商標の指定商品の類似 (ア)本件商標の指定商品中、第18類「ペット用被服類,かばん類,袋物,乗馬用具」及び第25類「仮装用衣服」と、引用商標1の指定商品中、第18類「愛玩動物用被服類」、第21類「愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ」及び第28類「愛玩動物用おもちゃ」、引用商標2の指定商品、第18類「かばん類,袋物」、並びに引用商標3の指定商品中、第25類「仮装用衣服,運動用特殊靴」は、ペット用品製造業者、かばん・袋物製造業者などにより製造され、ペット用品小売業者、かばん・袋物小売業者などにより販売されている、通常同一営業主により製造又は販売されている商品であり、同一又は類似する商品を含む。 そうすると、本件商標の上記指定商品は、引用商標の上記指定商品とは、同一又は類似の商品である。 (イ)本件商標の指定商品中、本件取消商品以外の商品である第18類「かばん金具,がま口口金,蹄鉄,レザークロス,皮革,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」及び第25類「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト」と、引用商標の指定商品は、通常同一営業主により製造又は販売されているような商品を含まないから、同一又は類似する商品ではない。 ウ 小括 以上によれば、本件商標は、引用商標とは類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中、本件取消対象商品については、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 他方、本件商標は、その指定商品中、本件取消対象商品以外の商品については、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品ではないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標の指定商品中、本件取消対象商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきである。 また、本件商標の指定商品中、その余の指定商品については、その登録を取り消すべき理由がないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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