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商標異議申立

2023-900144

アジアバイタルコンポーネンツ、アジアバイタル、アジア、バイタルコンポーネンツ、バイタル、ビタル

審判番号
2023-900144
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-098601
登録番号
6689525
請求日
2023年06月21日
審決日
2024年01月24日
公報発行日
2024年03月29日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】アジア ヴァイタル コンポーネンツ カンパニー リミテッド
  • 【権利者代理人】蓑和田 登
  • 【異議申立人】バイタル工業 株式会社
  • 【異議申立人代理人】福島 三雄
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 青野 紀子
分類
T1651.261-Y (W07) / T1651.262-Y (W07) / T1651.263-Y (W07)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6689525号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6689525号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6689525号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和4年8月26日に登録出願、第7類「原動機(陸上の乗物用のものを除く。),原動機用ファン,原動機用ラジエーター,原動機用ラジエーターファン用モータ,原動機用水冷装置,原動機用水冷プレート,軸受(機械部品),風力発電機」を指定商品として、令和5年3月22日に登録査定され、同年4月13日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由として引用する登録第2507575号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和63年3月10日に商標登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年2月26日に設定登録されたものであり、その後、平成16年3月17日に第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの指定商品に書換登録がされ、その指定商品については、平成24年9月25日に商標権の存続期間の更新登録において、第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング」を含む第7類のみに減縮されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第57号証を提出した。 1 申立人及び引用商標について 申立人は、1933年に創業し、1972年に現在のバイタル工業株式会社に組織変更し、現在に至るが、その指定商品の分野においては日本において屈指の歴史を誇る企業である。 そして、引用商標の使用は既に50年以上に渡り、申立人は、引用商標と同じ商標を世界50を超える国・地域で登録商標として取得し、引用商標はその指定商品の分野においては世界的に知られた商標となっている。その証拠として各国の登録証を提出する(甲3~甲57)。以上のように、引用商標は申立人にとって極めて重要な商標である。 2 第4条第1項第11号について (1)本件商標は、「Asian Vital Components」(決定注:「ASIA VITAL COMPONENTS」の誤記と認める。)の欧文字からなり、「Asian」と「Vital」と「Components」(決定注:「ASIA」と「VITAL」と「COMPONENTS」の誤記と認める。以下、同じ。)がスペースによって明確に区切られており、「Asian」部分は、「アジアの」という意味の英単語であるから、本件商標の指定商品との関係においては、その商品が「アジアの」ものであることを意味するにすぎないものであって、自他商品識別標識としての機能を有していないか、自他商品識別標識としての機能を有しているとしても、極めて弱いものであるというのが相当である。 また、本件商標の「Components」部分は、「部品」という意味の英単語であるから、本件商標の指定商品との関係においては、その指定商品の「部品」であることを意味するにすぎないものであり、自他商品識別標識としての機能を有していないか、自他商品識別標識としての機能を有しているとしても、極めて弱いものであるというのが相当である。 また、その構成文字全体から生じる「アジアンバイタルコンポウネンツ」の称呼は冗長であり、一連に称呼しづらいものである。 これらの事情からすれば、本件商標は、その構成中「Vital」の欧文字部分のみが取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるため、本件商標の要部は「Vital」部分であり、「バイタル」の称呼を生ずるものである。 (2)これに対し引用商標は、「VITAL」の欧文字とその下部に直線及びその両サイドに円括弧の図形が配置されてなるところ、その構成からすれば、「VITAL」の欧文字部分が看取の注意を惹くことは明白である。 そうすると、引用商標は、その構成中「VITAL」の欧文字部分のみが取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるため、引用商標の要部は「VITAL」部分であり、「バイタル」の称呼を生ずるものである。 (3)したがって、本件商標と引用商標とは、「VITAL」の外観、「バイタル」の称呼を共通にするものである。 そして、引用商標(決定注:「本件商標」の誤記と認める。)の指定商品のうち「原動機(陸上の乗物用のものを除く。),原動機用ファン,原動機用ラジエーター,原動機用ラジェーターファン用モータ,原動機用水冷装置,原動機用水冷プレート,軸受(機械部品)」は、本件商標(決定注:「引用商標」の誤記と認める。)の指定商品と同一又は類似のものである。 上述の理由により、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1項の規定により取り消されるべきものである。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、別掲1のとおり、「ASIA VITAL COMPONENTS」(3つの単語からなり、各単語の1文字目の「A」、「V」及び「C」は、他の文字より大きく、かつ太字で表されている。)の欧文字を横書きした構成からなるところ、各単語の間には半角程度のスペースを有するが、いずれも、各単語の1文字目の大きさ、及び2文字目以降の大きさ並びにその書体も同じであり、全体としてまとまりよく表され、外観上「ASIA」、「VITAL」及び「COMPONENTS」の各文字部分が他の文字部分から独立して強調されていると見られる態様ではない。 また、構成文字全体から生ずる「アジアバイタルコンポーネンツ」の称呼は、やや冗長であるものの、無理なく一連に称呼し得るものである。 そして、「ASIA」が「アジア」の意味を有し、「VITAL」が「活気のある。生き生きとした。」の意味を有し、「COMPONENTS」が「部品」の意味を有する「COMPONENT」の複数形(「ジーニアス英和辞典 第5版」(大修館書店))であるとしても、その構成文字全体としては、辞書等に載録されている成語ではなく、直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、一種の造語として認識されるものである。 そうすると、本件商標のかかる構成においては、本件商標に接する取引者、需要者が、殊更、その構成中の「VITAL」の文字部分のみに着目するということはなく、構成要素全体をもって把握するとみるのが相当である。 したがって、本件商標からは、「アジアバイタルコンポーネンツ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は、別掲2のとおり、太字で表された「VITAL」(下部に直線及びその両側に円弧をつなげて、語頭の「V」の字から末尾の「L」の字までの下半分を囲うように線が引かれている。)の欧文字を横書きしてなるところ、該文字部分は、「活気のある。生き生きとした。」等の意味を有する英語(同掲書)であり、これよりは、「活気のある。生き生きとした。」等の観念が生じ、「バイタル」の称呼を生ずるというのが相当である。 (3)本件商標と引用商標の類否について 本件商標と引用商標の類否を比較すると、本件商標と引用商標とは、外観においては、「ASIA」及び「COMPONENTS」の文字・線の有無、各文字の大きさ、太さの相違等、両商標は判然と区別し得るものであり、相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本件商標と引用商標は、外観において、類似しないものである。 次に、称呼においては、本件商標から生じる「アジアバイタルコンポーネンツ」の称呼と、引用商標から生じる「バイタル」の称呼とは、その構成音数及び語調語感が明らかに異なるから、両商標は明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、本件商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「活気のある。生き生きとした。」の観念を生じるものであるから、両商標は相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 そして、他に本件商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。 (4)小括 上記のとおり、本件商標と引用商標は、非類似の商標であるから、その指定商品の類否について言及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (5)申立人の主張について 申立人は、引用商標の使用は既に50年以上に渡り、申立人は、引用商標と同じ商標を世界50を超える国・地域で登録商標として取得し、引用商標はその指定商品の分野においては世界的に知られた商標となっている旨主張しているが、申立人の提出した証拠は、外国における商標登録の事例のみであって、引用商標を付した指定商品の販売実績(販売数、使用地域、売上高、業界シェア等)並びに広告実績(広告宣伝の方法、期間、地域及び規模等)を客観的に把握できる証拠は何ら提出されていないことから、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 よって、申立人の上記の主張は採用することができない。 2 むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するという事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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