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商標異議申立

2023-900139

バランシング

審判番号
2023-900139
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-124384
登録番号
6687005
請求日
2023年06月08日
審決日
2023年12月07日
公報発行日
2024年01月26日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社ウカ
  • 【権利者代理人】弁理士法人筒井国際特許事務所
  • 【異議申立人】山本 順二
  • 【異議申立人代理人】弁護士法人窪田法律事務所
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 田中 瑠美
分類
T1651.13 -Y (W03) / T1651.272-Y (W03)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6687005号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6687005号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6687005号商標(以下「本件商標」という。)は、「Balancing」の欧文字を横書きした構成からなり、令和4年10月31日に登録出願、第3類「ネイル用オイル,ネイルケア用化粧品,ネイルエナメル,ネイルエナメル除去液,つや出し剤,化粧品,スキンケア用化粧品,ヘアケア用化粧品,ヘアスプレー,ヘアオイル,ヘアムース,バスソルト(医療用のものを除く。),浴用化粧品,シャンプー,ヘアーリンス,ヘアコンディショナー,愛玩動物用シャンプー,せっけん類,エッセンシャルオイル,香料・薫料及び香水類,つけづめ,つけまつ毛,つけづめ固定用の接着剤,化粧用接着剤,歯磨き,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙」を指定商品として、令和5年2月27日に登録査定され、同年4月5日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立の理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第48号証を提出した。 1 本件商標が商品の品質等を普通に用いられる方法で表示したものであること 本件商標中の「Balancing」の語は、「バランスを取る」ことを意味する平易な英単語である「Balance」の語を動名詞として表記したものであり(甲第2号証)、これは平易な単語であるから、本件商標に接した取引者、需要者は本件商標を「バランスを取る」「バランスを整える」ほどの意味合いを持つものと認識する。 そして、特に本件商標の指定商品「化粧品,スキンケア用化粧品,ヘアケア用化粧品,ヘアオイル,シャンプー,ヘアーリンス,ヘアコンディショナー,せっけん類」との関係では、本件商標がそれらに使用された場合、「使用者の肌や髪などの油分や水分などのバランスを整えるための商品」であるといった、商品の品質、効能及び用途を表示したものと通常理解される。 実際に、本件商標の指定商品を取り扱う業界では、使用者の肌や髪などの油分や水分などのバランスを整えるための商品について、「Balancing」、「BALANCING」又はこれらの表音である「バランシング」の語が用いられている例が相当数ある(甲第3号証ないし甲第42号証)。 したがって、本件商標は、その指定商品「化粧品,スキンケア用化粧品,ヘアケア用化粧品,ヘアオイル,シャンプー,ヘアーリンス,ヘアコンディショナー,せっけん類」との関係では、「使用者の肌や髪などの油分や水分などのバランスを整えるための商品」であることを取引者、需要者に認識させ、商品の品質、効能及び用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない。 さらに、本件商標が「使用者の肌や髪などの油分や水分などのバランスを整えるための商品」以外の商品に使用された場合には、その商品の品質に誤認を生じさせるおそれがある。 2 過去の拒絶例 以上に加えて、過去には、第3類「化粧品」を指定商品とした「BALANCING」の商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶されており(甲第43号証)、他にも、第3類「せっけん類,化粧品」等を指定商品として、「Balancing」、「バランシング」を含む結合商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当することを理由に拒絶された先例が認められる(甲44号証ないし甲48号証)。 3 小括 以上から、本件商標は、その指定商品「化粧品,スキンケア用化粧品,ヘアケア用化粧品,ヘアオイル,シャンプー,ヘアーリンス,ヘアコンディショナー,せっけん類」に使用された場合、取引者、需要者には「使用者の肌や髪などのバランスを整えるための商品」と理解されるにすぎず、商品の品質、効能及び用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるため、商標法第3条第1項第3号に該当する。 さらに、本件商標が「使用者の肌や髪などの油分や水分などのバランスを整えるための商品」以外の商品に使用される場合、商品の品質について誤認が生じるおそれがあるため、商標法第4条第1項第16号に該当する。 第3 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性 (1)本件商標について 本件商標は、「Balancing」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は「balanceの現在分詞。天秤(てんびん)。はかり。釣り合わせ。平衡度。」などの意味合いを理解させるものである(出典:weblio辞書、英辞郎 on the WEB)。 (2)申立人提出の「Balancing」、「BALANCING」又は「バランシング」の使用例 本件商標は「Balancing」の文字からなるところ、当該文字に通じる「Balancing」、「BALANCING」又は「バランシング」の文字が、本件商標の指定商品の分野において使用されているのは、例えば以下のアないしツのとおりである(甲第3号証ないし甲第42号証)。 ア 「P-Circle Balancing Toner」の商品を紹介するページ(甲第7号証)の商品説明中には、「お肌を整えながら水分をあたえ、健やかな肌に導く弱酸性の化粧水。パンテノール・ツボクサエキス・ヒアルロン酸配合で、皮脂の過剰分泌、乾燥、肌トラブルの原因となるお肌の油水分バランスに着目したアイテム。」との記載がある。 イ 「MOISTURE BALANCING SHAMPOO」の商品を紹介するウェブページ(甲第14号証)の商品説明中には、「天然保湿成分が毛髪に必要な水分を与えるシャンプー。特に親水性のアミノ酸(グルタミン)を多く配合する事によりケミカルダメージで乾燥した毛髪の油分、水分のバランスを整えて弾力のある柔らかい毛髪へ導きます。」との記載がある。 ウ 「バランシング フォーミング クレンザー」の商品を紹介するウェブページ(甲第15号証)の商品説明中には、「瞬時にクリーミーに泡立ち、肌に必要な水分を奪いすぎることなく、軽いメイクや毛穴の汚れ・余分な油分を溶かし、肌の潤いバランスを整える洗顔料。」との記載がある。 エ 「BALANCING TUNER バランシング チューナー」の商品を紹介するウェブページ(甲第17号証)の「バランシング チューナーとは?」の説明中には、「日本で唯一、毛穴の奥の皮脂腺に効き、皮脂の分泌を抑制する薬用化粧水。テカリ・ベタつき、毛穴目立ちなどを引き起こす過剰な皮脂を減らして、 理想的にコントロール。乾燥も防いで、油水分バランスの整った肌に導きます。」との記載がある。 オ 「THREE バランシング クリーム」の商品を紹介するウェブページ(甲第18号証)の商品説明中には、「ハリ感に満ちたしなやかな肌へと導く、まろやかな感触のクリーム。とろけるように広がり、濃密なうるおいと深みのある幸福感あふれる香りで、そっと肌を包み込んで。バリア膜をサポートしながら有用な植物のブレンドエキスをしっかりと送り届け、ゆるがないうるおいバランスのいい状態の肌へ。」との記載がある。 カ 「オイル バランシング ローション」の商品を紹介するウェブページ(甲第19号証)の商品説明中には、「みずみずしいテクスチャーが吸い込まれるようになじみ、あと肌さらり。皮脂やテカリが気になる肌にも、角層すみずみまでうるおいを巡らせ、水分と油分のバランスが整ったなめらかな肌へ。」との記載がある。 キ 「バランシングローション」の商品を紹介するウェブページ(甲第20号証)の商品説明中には、「医薬部外品の有用成分“グリチルリチン酸2k”配合化粧水。美肌菌に着目し4つのバランス(美肌菌・皮脂・保湿・アロマ)を整えることでニキビ・毛穴・くすみ・肌荒れにトータルアプローチ。」との記載がある。 ク 「IP バランシングローション」の商品を紹介するウェブページ(甲第21号証)の商品説明中には、「独自技術【IP浸透】を採用。厳選した美容成分が肌表面や角質層のすみずみにまで瞬時にうるおいで満たし、水分バランスを整えます。」との記載がある。 ケ 「BトリプルCフェイシャルバランシングジェル」の商品を紹介するウェブページ(甲第22号証)の商品説明中には、「保水効果の高いこのジェルは、肌に水分を与えてバランスを整え、なめらかできめ細かな肌へと導きます。」との記載がある。 コ 「THE シカ 365 バランシングマスク」の商品を紹介するウェブページ(甲第23号証)の商品説明中には、「CICA ACTIVE 3X配合の肌荒れ防止エッセンスをたっぷり含んだシートが、水分と油分のバランスを整え、すこやかでみずみずしい素肌へ導きます。」との記載がある。 サ 「ラヴィド バランシングモイスチャークリーム」の商品を紹介するウェブページ(甲第24号証)の商品説明中には、「13種類の植物成分を豊富に含む肌なじみのよいクリームが、やわらかくうるおいに満ちた肌を保ちます。水分・油分のバランスを整え、肌本来のうるおいをサポートします。」との記載がある。 シ 「NOTS 28REMEDY バランシングトナー フォーメン」の商品を紹介するウェブページ(甲第25号証)の商品説明中には、「肌の水分、皮脂のバランスを整えるトナー 肌の水分、過剰な皮脂バランスを良く整える、敏感な男性のための化粧水です。肌の内部のオイルと水分のバランスを整え健康的な肌へと導きます。」との記載がある。 ス 「ライフ バランシング ソルベ ウォーター(化粧水)」の商品を紹介するウェブページ(甲第26号証)の商品説明中には、「スキンフローラの働く環境をサポートする発酵糖エキスを豊富に含むパワフルなローションが、肌を保湿しバランスを整えながら、肌トラブルを目立ちにくくします。」との記載がある。 セ 「ナチュラグラッセ スキンバランシング ベース」の商品を紹介するウェブページ(甲第27号証)の商品説明中には、「崩れない、乾かない。肌表面の水分・油分のバランスを保ち、化粧崩れを防ぐ、スキンケア発想のメイク下地。」との記載がある。 ソ 「プティメール フリー&マイルド バランシング ミネラル ローション」の商品を紹介するウェブページ(甲第28号証)の商品説明中には、「ミネラルを豊富に含んだ海洋深層水がうるおいバランスを整え、ブルターニュ産褐藻エキスや、サンゴソウエキス、マコンブエキスが、健やかな肌を叶えます。」との記載がある。 タ 「モイスト バランシング」の商品を紹介するウェブページ(甲第29号証)の商品説明中には、「うるおいを与えてモイスチュアバランスを整え、健やかな肌へ。サラッとした使用感と、爽やかなフレッシュフローラルの香りで、暑い季節も心地よくお手入れしていただけます。」との記載がある。 チ 「B&T バランシング トナー」の商品を紹介するウェブページ(甲第30号証)の商品説明中には、「プロビタミンB5(パンテノール)とうるおい成分が配合されたアルコールフリー処方のマイルドなトナー。みずみずしいうるおいを与えてモイスチャーバランスを保ち、肌を引き締めて次の保湿のために整えます。」との記載がある。 ツ 「エリクシール ルフレ バランシング おしろいミルク」の商品を紹介するウェブページ(甲第39号証)の商品説明中には、「おしろい効果で、テカリ・毛穴のない1日に。朝用乳液。おしろい効果でテカリをおさえ、毛穴を隠して透明感をアップ。さらに、皮脂と水分のバランスを整えるから、うるおって毛穴の目立たない「つや玉」のある肌でいられます。」との記載がある。しかしながら、上記アないしツに示された商品は、いずれも、「Balancing」、「BALANCING」及び「バランシング」の文字が商品名等の他の語や記述を伴って使用されている事例であって、それらの商品説明中に、「水分と油分のバランスを整え」や「肌の潤いバランスを整える」のような記載が認められるものがあるものの、「Balancing」、「BALANCING」及び「バランシング」の文字が単独で、申立人説示の意味合いで使用されている証左は見いだせず、これらの文字が、本件商標の指定商品との関係において、商品の品質を具体的な品質表示として広く採択、使用されていることを示すものということはできない。 なお、甲第3号証ないし甲第42号証のうち、上記アないしツに示したもの以外の証拠をみても、同様の判断をし得るものである。 (3)小括 以上を踏まえると、本件商標「Balancing」は、本件商標の指定商品を取り扱う業界において他の語や記述と結合して使用される機会が比較的多い語であるとしても、当該文字が単独で商品の具体的な品質表示として広く採択、使用されているものではなく、「balanceの現在分詞。天秤(てんびん)。はかり。釣り合わせ。平衡度。」などの意味合いにしても、商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものと直ちに認識、理解されるものとはいえないから、本件商標は、自他商品の出所識別標識としての機能を有しないとまではいえないものである。 そうすると、本件商標は、その指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章であるとはいえず、また、商品の品質について誤認を生じるおそれもないから、商標法第第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。 なお、申立人は、過去の拒絶審査例を示し(甲43号証ないし甲48号証)、本件商標も同様にその登録が認められるべきではない旨主張する。 しかしながら、商標登録の可否は、商標の構成、指定商品、取引の実情などを踏まえて、具体的な実情に基づき商標ごとに個別に判断すべきものであって、過去の審査例により直接影響を受けるものではない。 そして、本件商標については、上記のとおり判断するのが相当であるから、申立人の主張は、採用することができない。 2 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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