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商標異議申立

2023-900105

ミーユーアイ、ミウイ、エムアイユウアイ

審判番号
2023-900105
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-005183
登録番号
6677625
請求日
2023年05月12日
審決日
2024年01月31日
公報発行日
2024年03月29日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】胡偉娜
  • 【権利者代理人】中澤 昭彦
  • 【異議申立人】小米科技有限責任公司
  • 【異議申立人代理人】杉村 憲司
  • 【異議申立人代理人】杉村 光嗣
  • 【異議申立人代理人】門田 尚也
  • 【異議申立人代理人】長嶺 晴佳
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 山田 啓之
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T1651.22 -Y (W081121) / T1651.222-Y (W081121) / T1651.271-Y (W081121)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第15号、商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第19号、商標法第43条の3第2項、商標法第9条の2、商標法第43条の2、商標法第43条の3第4項
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6677625号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6677625号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6677625号商標(以下「本件商標」という。)は、「MIUI」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年1月19日に登録出願、第8類「スプーン,フォーク及び洋食ナイフ,刃物類,革砥,電気式及び非電気式散髪用バリカン,動物用手動バリカン,電気式及び非電気式脱毛器具,まつ毛カール器,頭髪カール器,アイロン,研磨用具(手持工具に当たるものに限る。)」、第11類「ランプ,空気浄化用殺菌灯,加熱調理器具,トースター,台所用レンジ(オーブン),電気式調理用圧力鍋,哺乳瓶用電気式加熱器,電気コーヒー沸かし,電気式コーヒー用機械器具,電気式ケトル,多目的加熱調理器具,電気式の食品用蒸し器,電気式トルティーヤ用プレス器,電気式チョコレートファウンテン,冷蔵・冷凍庫,製氷用装置,冷蔵庫,アイスクリーム製造機,空気調和設備,換気扇,ヘアドライヤー,空気調和装置,電気カーペット,湯たんぽ,電気式ラジエーター,上水用浄水設備,便座,便所ユニット,浴室用湯沸器,浴槽類,ラジエーター(暖房用のもの),厨房用レンジフード,空気清浄装置,点火器」及び第21類「飲物用ストロー,電気式及び非電気式ねじ込み式コルク栓抜,薬味入れ,食卓用ナイフ置き,家庭用さじ,じょうご,なべ・つぼ・食品の保存用又は調理用容器,台所用具及び清掃用具,こしょう入れ,手動式こしょうひき,サラダボール,カップ,テーブル用ナプキンホルダー,皿,瓶,食卓用皿,台所用器具,ティーセット,コーヒーセット,リキュールグラスセット,スポーツ用水筒,家庭用陶磁製品,電気式歯ブラシ,携帯用化粧道具入れ(化粧用具の入ったもの),手動式コーヒー豆ひき器,家庭用の果汁搾り器(電気式のものを除く。),家庭用泡立て器(電気式のものを除く。),台所用グラインダー(電気式のものを除く。),家庭用又は台所用の容器,フルーツカップ,はし,バースプーン,弁当箱,手動式製麺器,洗濯物掛け,化粧用具,まゆ毛用ブラシ,香水用噴霧器」を指定商品として、同5年2月8日に登録査定され、同年3月6日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は、以下の2件の商標(以下「引用商標」という。)であり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 1 国際登録第1142043号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、2011年(平成23年)12月1日に中国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条及び商標法第9条の2による優先権を主張し、2012年(平成24年)5月31日に国際商標登録出願、第9類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成26年12月19日に設定登録されたものである。 2 国際登録第1388677号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2017年(平成29年)2月27日に中国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年6月23日に国際商標登録出願、第9類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年12月21日に設定登録されたものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同項第19号及び同項第7号に該当するものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第31号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 申立人及び引用商標について (1)申立人の歴史 申立人は、2010年4月に中国でスマートフォンメーカーとして創業し、2014年には、中国のスマートフォン市場において、出荷台数シェアでトップとなり(甲5~甲7)、2021年7月に発表された大手調査会社による世界のスマートフォン出荷台数シェアでは第2位を記録している(甲8)。 さらに、2016年頃からは、スマートフォンと連動したスマート家電の製造・販売に進出するなど事業の多角化に取り組んでおり、ウェアラブルバンド市場全体では、Appleに次いで出荷台数世界第2位を誇っている(甲6、甲7)。その他にも、ワイヤレスイヤホンやタブレット・ノートバソコン等の情報機器及びその周辺アクセサリーの他、空気清浄機・加湿器・照明機器・クリーナー・体組成計等様々なスマート家電を製造・販売し、多角的に事業を展開している(甲9)。 2019年には、フォーチュン誌が毎年1回発表する、世界中の会社を対象とした総収益ランキングである「フォーチュン・グローバル500」に、初めてランキング入りを果たし、2021年は世界第338位にランキングされている。 我が国においては、2018年に東京都中央区に「小米日本合同会社」が設立され、現在では主力のスマートフォンの他、スマートバンドや腕時計型携帯情報端末、ワイヤレスイヤホンに加え、様々なスマート家電が購入可能となっている。 (2)申立人及び申立人ブランドの周知著名性について 申立人の略称である「XIAOMI」又は「シャオミ」は、我が国及び外国において広く知られるところとなっており、さらに、「MI」の文字及びそのロゴも、申立人及び申立人の商品を表示するものとして、我が国及び外国において広く認識されている(甲10~甲20)。 (3)申立人の引用商標「MIUI」について 申立人は、AndroidOSに追加される機能でもあるファームウェアの名称に、「MIUI」(ミーユーアイ)を使用しており、該「MIUI」の文字は、申立人を表示するものとして周知著名な「MI」に、「User Interface」(ユーザーインターフェース)の略語である「UI」を組み合わせてなる(甲21~甲23)。 そして、申立人のスマートフォンには、申立人のユーザーインターフェース「MIUI」が必ず搭載されているから、申立人の著名なスマートフォンを使用したり、それに接した者は、必然的にそのユーザーインターフェースである「MIUI」に触れることとなるので、引用商標「MIUI」は、取引者、需要者の間に広く認識されている商標である。 なお、我が国においても、2021年の発売開始前後における大々的な宣伝広告以来、申立人の主力商品であるスマートフォンは、継続的に様々なメディアで取り上げられており、そのユーザーインターフェース「MIUI」自体についての紹介記事や解説記事等も多数存在する(甲24~甲26)。 以上のとおり、申立人の主力製品であるスマートフォンに搭載されるユーザーインターフェースの名称「MIUI」は、商品の出所が申立人であることを表示するものとして、本件商標の登録出願日より前から、我が国及び海外で広く認識されていたものである。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)本件商標と引用商標との類似性の程度について 本件商標は、欧文字「MIUI」を標準文字で表してなるところ、引用商標も、欧文字「MIUI」からなり、両商標は、構成文字を共通にするから、本件商標と引用商標は、実質的に同一又は極めて近似するものである。 (2)引用商標の周知度について 申立人は、スマートフォン出荷台数シェアにおいて世界第2位であり、申立人のスマートフォンは世界的に著名である。そして、申立人の著名なスマートフォンには、申立人独自のユーザーインターフェース「MIUI」が必ず搭載されているから、引用商標「MIUI」は、本件商標の登録出願日より前から、我が国及び海外で、申立人の商品の出所を表示するものとして広く認識されている商標である。 (3)引用商標の独創性等について 引用商標「MIUI」の文字は、申立人を表示するものとして周知著名な「MI」に、「User Inter face」(ユーザーインターフェース)の略語である「UI」を組み合わせてなる造語であるから、独創性が非常に高い。 (4)申立人における多角経営の可能性 申立人は、創業時の主力製品であるスマートフォンだけでなく、2016年頃からは、スマートフォンと連動したスマート家電の製造・販売に進出するなど、事業の多角化が相当程度進んでいる。 (5)商品間の関連性、商品等の需要者の共通性について 申立人のコアとなる事業分野は、スマートフォンを始めとするインターネット・通信分野であるが、スマートフォンの需要者は、年齢、性別、職種等を問わず、あらゆる分野の広範な一般消費者であるといえる。一方で、本件商標の指定商品は、台所用品を始めとした一般家庭用品を多く含んでおり、その需要者は、同様に広く一般消費者であるといえる。 したがって、スマートフォンの需要者は、本件商標に係る需要者を包摂する、あるいは、共通する関係にあるといえるから、本件商標の指定商品の需要者と引用商標に係るスマートフォンのユーザーインターフェース(すなわち、スマートフォン)の需要者とは、相当程度共通するといえる。 (6)取引の実情について 甲第29号証に示すウェブページでは、本件商標は、オレンジ色の四角形の中に、白抜きで表示してあるが、構成文字自体は異なるものの、申立人の著名な「MI」ロゴに、カラーリングその他表示態様において酷似する。 このように両者は、実際の表示態様が酷似している上、本件商標の構成文字「MIUI」は、申立人の著名なスマートフォンに使用するユーザーインターフェースの名称であるから、実際に使用されている本件商標に接した需要者が、申立人の業務に係る商品であると誤信する、あるいは、申立人との間に系列会社などの関係がある者の業務に係る商品であると誤信するおそれがある。 (7)商標法第4条第1項第15号該当性についての小括 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定によりその登録は取り消されるべきである。 3 商標法第4条第1項第19号について (1)引用商標の外国における周知著名性について 上述のとおり、引用商標「MIUI」が、本件商標の登録出願前には、我が国のみならず、本件商標の出願人が拠点とする中国を始めインドなど世界的に周知著名であったことは明白である。 (2)本件商標の出願人の不正の目的について 本件商標の出願人は、申立人と同じく本拠を中国に置く企業における経営陣の一人であり、本件商標の出願前より、申立人並びにその周知著名なスマートフォン及びそれに搭載されるユーザーインターフェース「MIUI」を知悉していたことは明らかである。 そして、引用商標「MIUI」は、特段の意味を有さない造語であり、取引の実際において、本件商標は、申立人の著名な「MI」ロゴのカラーリング、使用態様を意図的に模した態様で使用されている。 本件商標の出願人が、引用商標「MIUI」と同一の商標を偶然に想起、選択し、商標登録出願を行い、偶然、申立人の著名な「MI」ロゴと混同を生じるほどに近似する使用態様で使用しているとは考え難く、本件商標の出願人は、申立人の周知著名商標の顧客吸引力を利用(フリーライド)することを意図して、本件商標を剽窃的に取得したことは明らかであって、不正の目的をもって使用をするものである。 (3)商標法第4条第1項第19号該当性についての小括 以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第19号の規定に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定によりその登録は取り消されるべきである。 4 商標法第4条第1項第7号について 引用商標「MIUI」は、本件商標の登録出願前から周知著名であり、本件商標は、申立人の造語である該商標「MIUI」と構成文字を同一にし、実質的に同一の商標というべきものである。さらに、本件商標は、申立人の著名な「MI」ロゴと極めて近似する態様で実際に使用されている。 以上に鑑みれば、本件商標の出願人が、本件商標を不正の目的をもって使用し、引用商標が持つ顧客吸引力等にただ乗りしようとする意図があると推認することは至極妥当である。このような行為は、社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するし、また、このような商標の登録を認めることは、商標法の予定する秩序に反するものであり、本件商標の出願の経緯は、社会的妥当性を欠くものといえる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号の規定に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定によりその登録は取り消されるべきである。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知著名性について (1)申立人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。 ア 申立人は、2010年4月に中国でスマートフォンメーカーとして創業し、2011年に、Androidベースのスマートフォンを発売、2014年には、中国のスマートフォン市場において、シェア1位となり(甲5~甲7)、2021年第2四半期の世界のスマートフォン出荷シェアで第2位となり(甲8)、また、申立人の業務に係る商品「スマートフォン」の広告について、別掲3のとおり、「MI」の文字からなるロゴ商標が使用されている(甲8、甲10~甲20)。 イ 申立人は、申立人によって開発されたスマートフォン及びタブレット端末向けのAndroidUI(ファームウェア)(以下「申立人商品」という。)の名称に引用商標を使用している(甲22)。 ウ 「MIUI」の文字からなる引用商標は、申立人の名称である「XIOMI」の後ろの2文字であって、コーポレートロゴにもなっている「MI」の文字と、「User Interface」の略語である「UI」の文字とを組み合わせたものである(甲23)。 エ 「スマイルネットワーク」と称するウェブサイト(甲23)、「telektlist」と称するウェブサイト(甲24)、「ガルマックス」と称するウェブサイト(甲25)及び「がじぇったほりっく」と称するウェブサイト(甲26)において、申立人商品の使い方、特徴及び機能について解説されている。 (2)判断 前記(1)で認定した事実によれば、申立人は、2010年に中国で創業したスマートフォンメーカーであり、2014年には、中国のスマートフォン市場において、シェア1位となり、2021年第2四半期の世界のスマートフォン出荷シェアで第2位となり、また、申立人の業務に係る商品「スマートフォン」の広告について、別掲3のとおり、「MI」の文字からなるロゴ商標が使用されていることが認められる。 また、申立人は、申立人商品に引用商標を使用しており、申立人商品は、数件のウェブサイトにおいて、その使い方、特徴及び機能について解説されていることが認められる。 しかしながら、当該解説がされているウェブサイトは僅か4件であり、また、引用商標の使用態様、申立人商品の生産数及び販売数、並びに申立人商品の広告宣伝の方法、期間及び規模等についての証拠の提出はない。 そうすると、申立人のスマートフォンについてのシェア及び「MI」の文字からなるロゴ商標の広告における使用を考慮したとしても、引用商標は、申立人の業務に係る申立人商品を表示するものとして、我が国又は外国(中国)の需要者の間に広く認識されていると認めることはできない。 2 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)本件商標と引用商標との類似性の程度について ア 本件商標について 本件商標は、前記第1のとおり、「MIUI」の欧文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ミウイ」又は「エムアイユーアイ」の称呼を生じ、また、当該文字(語)は、辞書等に載録されている既存の語とは認められないことから、特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標について 引用商標1は、別掲1のとおり、「MIUI」の欧文字を表してなるものであり、また、引用商標2は、別掲2のとおり、黒色長方形内に「MIUI」の欧文字を白抜きにしてなるものである。 そうすると、前記アと同様に、引用商標からは、「ミウイ」又は「エムアイユーアイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 ウ 本件商標と引用商標との比較について 本件商標と引用商標とを比較すると、書体及び白抜きか否かの差異はあるものの、「MIUI」の構成文字を共通にするものであるから、外観において近似した印象を与えるものである。 また、両商標は、いずれも「ミウイ」又は「エムアイユーアイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、称呼を共通にし、観念においては比較することができない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において近似し、称呼を共通にすることから、これらを総合的に考察すれば、両商標は類似の商標というべきであり、その類似性の程度は高いといえる。 (2)引用商標の周知著名性及び独創性の程度について ア 引用商標は、前記1のとおり、申立人の業務に係る申立人商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていると認めることはできないものである。 イ 引用商標は、別掲1及び2のとおり、「MIUI」の文字からなり、当該文字(語)は、辞書等に載録されている既存の語とは認められないことから、引用商標の独創性の程度は高いといえる。 (3)本件商標の指定商品と申立人商品との関連性の程度並びに取引者及び需要者の共通性について 本件商標の指定商品は、前記第1のとおりの商品であるのに対し、申立人商品は、スマートフォン及びタブレット端末向けのAndroidUI(ファームウェア)であるから、これらの商品の関連性は認められず、取引者及び需要者の共通性も認められない。 (4)出所の混同のおそれについて 以上によれば、本件商標と引用商標は類似の商標であり、その類似性の程度は高く、引用商標の独創性の程度は高いとしても、引用商標は、申立人の業務に係る申立人商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているとは認めることはできず、また、本件商標の指定商品と申立人商品との関連性並びに取引者及び需要者の共通性が認められないことからすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起することはなく、その商品が他人(申立人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当である。 その他、本件商標が商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第19号該当性について 前記1のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る申立人商品を表示するものとして、我が国又は外国(中国)の需要者の間に広く認識されていると認めることはできない。 また、申立人の提出に係る証拠からは、本件商標が不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用をするものであると認めるに足りる具体的事実は見いだせない。 したがって、本件商標が引用商標と類似の商標であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 4 商標法第4条第1項第7号該当性について 申立人は、引用商標が周知著名であること、及び本件商標が申立人のロゴ商標と極めて近似する態様で使用されていることを前提に、本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当する旨主張している。 しかしながら、前記1のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る申立人商品を表示するものとして、我が国又は外国(中国)の需要者の間に広く認識されていると認めることはできない。 また、申立人のロゴ商標は、別掲3のとおり、「M」の文字が極めて特徴的にデザイン化されているものであるが、商標権者が本件商標をこのような特徴的なデザインと近似する態様で使用しているとは、申立人の提出に係る証拠からは認めることができない。 そうすると、申立人の主張は、その前提において採用できない。 他に、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標であるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。 5 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第15号及び同項第19号に該当するとはいえず、その登録は同項の規定に違反してされたものとはいえない。 他に、本件商標の登録が商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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