商標異議申立
2023-900095
スナマチマゴコロシカキョーセーシカ、スナマチマゴコロシカ、スナマチマゴコロ、マゴコロシカキョーセーシカ、マゴコロシカ、マゴコロ
- 審判番号
- 2023-900095
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-148776
- 登録番号
- 6690617
- 請求日
- 2023年04月28日
- 審決日
- 2023年11月22日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】油尾 俊也
- 【権利者代理人】草間 修一
- 【異議申立人】野津 繁生
- 【異議申立人代理人】弁理士法人クレイア特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T1651.261-Y (W44) / T1651.262-Y (W44) / T1651.263-Y (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第43条の2第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6690617号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6690617号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6690617号商標(以下「本件商標」という。)は、「砂町まごころ歯科・矯正歯科」の文字を標準文字で表してなり、令和4年12月28日に登録出願、第44類「歯科医業,一般歯科などの歯科医業,矯正歯科医業,虫歯の治療,歯科インプラント手術,訪問歯科診療,歯科検診,歯のホワイトニング,歯のクリーニング,審美歯科医業,歯のフッ化治療,歯・歯茎等の口腔内の健康増進の指導,小児歯科医業,調剤,医療情報の提供,医療用機械器具の貸与」を指定役務として、同5年2月22日に登録査定され、同年4月18日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第6276066号商標(以下「引用商標」という。)は、「まごころ歯科」の文字を標準文字で表してなり、令和2年2月7日に登録出願、第44類「歯科医業,調剤,医療情報の提供,医療用機械器具の貸与」を指定役務として、同年8月3日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録が取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 本件商標について
本件商標は、「砂町まごころ歯科・矯正歯科」を標準文字で横書きしてなるものである(甲1)。
2 引用商標について
引用商標は、「まごころ歯科」を標準文字で横書きしてなるものであり、申立人に係る引用商標に係る出願(商願2020-013548)は、本件登録商標の出願日より前にされており、また、出願人が異なるものである。
3 本件商標と引用商標との対比
本件商標は、「砂町まごころ歯科・矯正歯科」を標準文字で横書きしてなり、「砂町」の文字は住所である、東京都江東区砂町4丁目6-20の「砂町」を意味しており、「矯正歯科」は、業務(指定役務)を単に表示させたものであり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない。したがって、商標の要部は、「まごころ歯科」である。
また、特許情報プラットホームにおける称呼(参考情報)にも「スナマチマゴコロシカキョーセーシカ、スナマチマゴコロシカ、スナマチマゴコロ、マゴコロシカキョーセーシカ、マゴコロシカ、マゴコロ」と記載があり、これより「マゴコロシカ」の称呼を生ずること明らかである。
他方、引用商標は、「まごころ歯科」を標準文字で横書きしてなり、「マゴコロシカ」の称呼を必ず生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標は、共に「マゴコロシカ」の称呼を生ずること明らかであるから、その称呼において類似の商標である。
そして、本件商標と引用商標の指定役務は、同一又は類似のものである。
4 結び
前記したとおり、本件商標は、当該商標登録出願の日前の出願に係る他人の引用商標に類似する商標であって、引用商標に係る指定役務又はこれらに類似する役務について使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり「砂町まごころ歯科・矯正歯科」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで表されており、外観上まとまりよく一体的に看取されるものである。
そして、本件商標の指定役務を取り扱う業界において、その構成中、「矯正歯科」の文字部分は、本件商標の役務の質を表したものと認識させ、自他役務の識別標識として機能を有しないか、または極めて弱いものである。
そうすると、本件商標は、その構成中、「砂町まごころ歯科」の文字部分を自他役務の識別標識として機能を果たす要部として認識し、当該文字部分に着目して、その部分から生じる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
してみれば、本件商標は、構成文字全体から生じる「スナマチマゴコロシカキョウセイシカ」の一連の称呼のほか、自他役務の識別標識としての機能を果たし要部といえる「砂町まごころ歯科」の文字部分(以下「本件商標要部」という。)から、「スナマチマゴコロシカ」の称呼をも生じるものである。
また、本件商標及び本件商標要部を構成する文字からは、ただちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、特定の観念を生じないものである。
よって、本件商標は、「スナマチマゴコロシカキョウセイシカ」または「スナマチマゴコロシカ」の称呼を生じるものであり、観念については、特定の観念を生じないものである。
なお、申立人は、上記主張に加え、本件商標の構成中「砂町」の文字部分は商標権者の住所「砂町」を意味し、自他役務の識別標識として機能を果たし得ないとして、本件商標の要部は「まごころ歯科」である旨主張しているが、商標権者の住所は「東京都江東区北砂4丁目」であり、本件商標の構成中「砂町」の文字部分が、役務の提供場所を認識させるといった自他役務の識別標識として機能を果たし得ないというべき事情は見いだせない。
したがって、申立人のかかる主張は採用することができない。
2 引用商標について
引用商標は、上記第2のとおり「まごころ歯科」の文字を標準文字で表してなり、該文字に相応し「マゴコロシカ」の称呼を生じ、該文字からは、ただちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、特定の観念を生じないものである。
3 本件商標と引用商標の類否について
(1)外観について
本件商標は、「砂町まごころ歯科・矯正歯科」の文字を標準文字で表してなり、他方、引用商標は、「まごころ歯科」の文字を標準文字で表してなるところ、両者は、その構成文字数、構成態様が明らかに異なり、全体の外観において異なるものである。
また、その構成中、本件商標要部といえる「砂町まごころ歯科」の文字部分と引用商標「まごころ歯科」の文字の比較においても、両者は文字商標における外観の識別上重要な要素である語頭において「砂町」の文字の有無という差異を有し、その差異が両者の外観全体から受ける視覚的印象に与える影響は大きく、両者を離隔的に観察しても相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観上、相紛れるおそれのない、別異のものとして認識し、把握されるというべきである。
(2)称呼について
本件商標から生じる「スナマチマゴコロシカキョウセイシカ」の称呼と引用商標から生じる「マゴコロシカ」の称呼は、構成音数及び語調語感が明らかに異なり、相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標の称呼「スナマチマゴコロシカ」と引用商標の称呼「マゴコロシカ」の比較においても、両者は称呼の識別上重要な要素である語頭において、「スナマチ」の音の有無という差異を有し、その差異が両称呼全体に与える影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても語調語感が異なり、相紛れるおそれのないものというのが相当である。
(3)観念について
観念においては、本件商標と引用商標、または、本件商標要部と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、両者は観念上、比較することができない。
(4)小括
本件商標と引用商標は、外観、称呼において相紛れるおそれがなく、観念において比較できないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、両商標の指定役務が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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