商標異議申立
2023-900093
イイキュウカレッジ、イイキュウ、カレッジ
- 審判番号
- 2023-900093
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-107529
- 登録番号
- 6676878
- 請求日
- 2023年04月27日
- 審決日
- 2023年10月20日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】ジャパンラーニング株式会社
- 【異議申立人】EQ College International 合同会社
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T1651.25 -Y (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項10号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第10号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6676878号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6676878号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6676878号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、令和4年9月16日に登録出願、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」を指定役務として、令和5年2月17日に登録査定され、同年3月2日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、申立人が、知識の教授とセミナーの開催に使用しているというものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第439号証を提出した。以下、証拠の記載については、甲1のように表記する。
1 他人の業務に係る役務について使用するものであること
申立人のパンフレットには、申立人の提供する役務である「セミナー」について「EQ College」の文字からなる商標が表示されている(甲353)。その後も知識の教授、セミナーの開催に関して、当社商標「EQ College」を繰り返し使用し、受講者募集がなされており(甲109~甲351)、よって、本件商標は他人(申立人)の業務に係る役務について、遅くとも2015年から使用されているものと類似のものである。
2 需要者の間に広く認識されていること
甲109に示されるとおり、遅くとも2015年2月19日には引用商標を使い宣伝がなされており、招きに応じて広く、熊本をはじめ、千葉、東京、愛知、福岡など全国での講演活動を行っている(甲33~甲50)。たびたび全国雑誌にも掲載され(甲52、甲53)、商業出版もしており(甲5~甲16)著書のプロフィール欄には、「EQ College」、「EQカレッジ」の商標を用いて広告宣伝を行っていることが示されている。甲3に示されるとおり、Googleで「EQ College」と検索すると、上位2位と、上位10件のうち8件に当社商標が表示されている。
SNSを通して、2015年から「EQ College」で広告宣伝活動が公開されており(甲109~甲351)、セミナーも定期的に開催している。また、オンラインセミナーでも参加者が多数集まっており(甲102~甲108)、周知は全国に定着している。
認知度は日本だけにとどまらず、海外からも招待される(甲364~甲437)ほど、活動範囲を広げている。また、海外の音声配信サービス等でも紹介されている(甲380~甲382、甲384、甲419)。
以上のことから、当社商標は、本件商標登録に係る登録出願の時点で商標として需要者の間に広く認識されている。
3 本件商標と引用商標の類似について
本件商標は「EQ COLLEGE」の文字と半円状の図形との組み合わせである。引用商標は、木をモチーフにした図形と「EQ College」の文字の組み合わせである。図形部分の表示及び書体は異なるが、両者を比較すると、文字部分からは共に「イーキューカレッジ」という共通の称呼を生じている点で、両者は類似している。
4 同様の業務にかかわる役務に使用されていること
本件商標と引用商標の称呼は同一であり、また、両者は共に知識の教授とセミナーの開催に使用する商標となっている。甲33ないし甲50、甲103ないし甲107、甲352ないし甲361に示されるように、遅くとも2015年以降、引用商標を使用して、知識の教授,セミナーの企画、運営、開催が行われている。
5 むすび
前記したとおり、本件商標は、他人の業務に係る役務を表示するものであり、2015年以降、日本をはじめ海外にも広く認識されている商標と類似しており、本件商標は、その役務について使用するものであるため、商標法第4条第1項第10号(商標第43条の2第1号)に基づきその登録は取り消されるべきである。
第4 当審の判断
1 引用商標の周知著名性について
申立人の主張及び証拠によれば、申立人は、知識の教授、セミナーの開催に関して、「EQ College」商標を使用し受講者募集を行っており、遅くとも2015年2月19日には引用商標を使い宣伝がなされており、熊本をはじめ、福岡、神奈川等各地で講演活動を行ったとされる(主張、甲33~甲50)。
しかし、引用商標を表示した役務の売上高、販売量などの販売実績及び広告宣伝の期間・規模・頻度等など、その周知・著名性を数量的に判断し得る具体的な証拠は提出されていないから、引用商標が、一般需要者にどの程度認識されるに至ったかうかがい知ることはできない。
その他、申立人の提出に係る甲各号証を総合してみても、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間で、申立人又は他人の業務に係る役務を表示するものとして広く認識されていたと認めるに足りる事実は見いだせない。
したがって、申立人が提出した証拠からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、申立人又は他人の業務に係る役務を表示するものとして、我が国において、需要者の間に広く認識されているものと認めることができない。
2 本件商標と引用商標との類似性
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、赤い色と紺色のグラデーションで着色され、下部を切り欠いた太い円輪郭図形内の中央に「EQ COLLEGE」の欧文字(決定注:「Q」の文字は、デザイン化されている。)を紺色(「Q」の文字の丸い部分は赤色に着色されている。)で横書きした構成からなるところ、該「EQ COLLEGE」の文字は、「EQ」と「COLLEGE」との間に僅かにスペースを有するものの、同じ色で、まとまりよく表されていることから、視覚上一体のものとして看取、把握されるといえるものである。
そして、「EQ COLLEGE」の文字は、辞書等に載録されていないものであり、かつ、当該文字が、我が国の需要者の間に広く認識されている等の特別な事情はなく、一種の造語とみるのが相当であることから、本件商標は、その構成文字に相応して、「イーキューカレッジ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、木と地球儀をモチーフにした図形と、その下に、「EQ College」の欧文字を横書きした構成からなるところ、文字部分と図形部分とが常に不可分一体のものとしてのみ認識し把握されるべき格別の理由は見いだし難く、それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
また、その構成中の「EQ College」の文字は、「EQ」と「College」との間に僅かなスペースを有し、大文字のみと大文字及び小文字からなるもので相違するものの、同じ書体で、まとまりよく表されていることから、当該文字部分は、視覚上一体のものとして看取、把握されるといえるものである。
そして、「EQ College」の文字は、本件商標の「EQ COLLEGE」と同じつづり字であるから、これよりは、「イーキューカレッジ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標の構成は、上記(1)及び(2)のとおりであり、本件商標と引用商標の図形部分の外観は、明らかに相違するものであるが、本件商標と引用商標の文字部分は、「EQ COLLEGE」のつづり字を同じくするものであるから、外観において類似し、「イーキューカレッジ」の称呼を共通にするものであり、観念においては比較できないとしても、両商標は、互いに紛らわしい類似の商標といえる。
3 商標法第4条第1項第10号該当性について
上記2のとおり、本件商標と引用商標とは、同一又は類似の商標であるとしても、上記1のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る役務であることを表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号に違反してされたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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