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商標異議申立

2023-900086

ジイ

審判番号
2023-900086
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-137227
登録番号
6670838
請求日
2023年04月14日
審決日
2023年10月04日
公報発行日
2023年11月24日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社ジープラスメディア
  • 【権利者代理人】森下 賢樹
  • 【権利者代理人】村田 雄祐
  • 【異議申立人】ジー コア イノベーションズ エス. アー. エール. エル
  • 【異議申立人代理人】中村 仁
  • 【異議申立人代理人】土生 真之
  • 【異議申立人代理人】大塚 啓生
  • 【異議申立人代理人】井出 麻衣子
  • 【異議申立人代理人】高櫻 淳一
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 冨澤 武志
  • 審判官 小林 裕子
分類
T1652.4 -Y (W3542)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法8条1項商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第8条、商標法第8条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6670838号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6670838号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6670838号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和4年12月1日に登録出願、第35類「広告業,インターネットによる広告,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,ウェブサイト経由による事業に関する情報の提供,商業用又は広告用のユーザーによる評価情報の提供,職業のあっせん,人材募集,コンピュータデータベースへの情報編集,広告用具の貸与,広告場所の貸与,求人情報の提供,他人のための履歴書の作成」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,検索エンジンの提供,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)」を指定役務として、令和5年1月26日に登録査定され、同年2月9日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する国際登録第1671334号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、第9類「Computer software; computer software for use in accessing, updating, manipulating, modifying, organizing, storing, backing up, synchronizing, transmitting and sharing data, documents, files, information and multimedia content via a global computer network; downloadable and recorded (cloud) application software for providing a social network system that includes music streaming, movie streaming, video streaming, managed domain name system (DNS) services, computer cybersecurity software; downloadable and recorded software for cybersecurity and software test.」、第35類「Database management; business risk assessment services in relation to cybersecurity.」、第38類「Provision of access to the Internet enabling computer users to access, update, manipulate, modify, organize, store, back up, synchronize, transmit and share data, documents, files, information and multimedia content via a global computer network; streaming of audio, visual and audiovisual material via a global computer network.」及び第42類「Computer software consultancy; computer programming services; consulting in the field of cloud computing networks and applications; computer software design and development services; hosting of computer software and software applications for others; cloud computing; cloud storage services for electronic data and files; private and public cloud hosting provider service; scientific and technological services and research and design relating thereto; design and development of computer hardware, software cloud computing services; application service provider (ASP) services; application service provider (ASP) services featuring software for use in domain name system (DNS) and domain name management; hosting of software for use in DNS; maintenance of database software; computer security services [design and development of hardware, software and systems, all in relation to cybersecurity services]; cybersecurity software advisory services; cybersecurity consultancy; electronic storage of files and documents.」を指定商品及び指定役務として、2021年(令和3年)12月20日に国際商標登録出願されたものである。 第3 申立て理由 申立人は、本件商標はその指定役務中の第35類「経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,ウェブサイト経由による事業に関する情報の提供,商業用又は広告用のユーザーによる評価情報の提供,コンピュータデータベースへの情報編集」及び第42類の全指定役務(以下、「申立てに係る役務」という。)について、商標法8条1項に違反することは明らかであり、同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。 1 商標法8条1項の該当性について (1)引用商標の指定役務中、第35類「Database management; businessrisk assessment services in relation to cybersecurity.」は、和訳すると「データベースの管理サイバーセキュリティに関する事業の危機管理についての評価」であり、本件商標の指定役務中、第35類「経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,ウェブサイト経由による事業に関する情報の提供,商業用又は広告用のユーザーによる評価情報の提供,コンピュータデータベースヘの情報編集」と類似関係にある。 また、引用商標の指定役務中、第42類「Computer software consultancy; computer programming services; consulting in the field of cloud computing networks and applications; computer software design and development services; hosting of computer software and software applications for others; cloud computing; cloud storage services for electronic data and files; private and public cloud hosting provider service; scientific and technological services and research and design relating thereto; design and development of computer hardware, software cloud computing services; application service provider (ASP) services; application service provider (ASP) services featuring software for use in domain name system (DNS) and domain name management; hosting of software for use in DNS; maintenance of database software; computer security services [design and development of hardware, software and systems, all in relation to cybersecurity services]; cybersecurity software advisory services; cybersecurity consultancy; electronic storage of files and documents.」は、和訳すると「コンピュータソフトウェアの設計・作成・保守に関する助言,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,クラウドコンピューティングネットワーク及びクラウドコンピューティングアプリケーションの分野における助言,コンピュータソフトウェアの設計及び開発,コンピュータソフトウェア及びソフトウェアアプリケーションのホスティング(他人のためのもの),クラウドコンピューティング,電子データ及びファイル用クラウドストレージの貸与,私的及び公共のクラウドホスティングプロバイダーによる役務の提供,科学的及び技術的サービス並びにこれらに関する調査及び設計,コンピュータハードウェア・クラウドコンピューティング用ソフトウェアの設計及び開発,アプリケーションサービスプロバイダー(ASP)に関する役務の提供,ドメインネームシステム(DNS)用のソフトウェア及びドメインネームの管理を特徴とするアプリケーションサービスプロバイダー(ASP)に関する役務の提供,DNS(ドメインネームシステム)で使用するソフトウェアのホスティング,データベースソフトウェアの保守,コンピュータセキュリティサービス(全てサイバーセキュリティに関するハードウェア・ソフトウェア及びシステムの設計及び開発),サイバーセキュリティ用ソフトウェアに関する助言,サイバーセキュリティに関する助言,データファイル及び文書の電子データの保存用記憶領域の貸与」であり、類似群コードでいえば42P02及び42Xllを含む複数の類似群に分類される。よって、本件商標の指定役務中、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,検索エンジンの提供,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)」と類似関係にあることも明白である。 さらに、国際登録出願においては国際登録日が我が国の出願日として扱われるところ、引用商標の国際登録日である令和3年12月20日は、本件商標の出願日である令和4年12月1日より先願である。 (2)本件商標と引用商標の類否について ア 本件商標の構成 本件商標は、「G」を想起させるような白抜き形状を内包した略円形状をデザインした図形よりなる。 ここで、当該図形は、略円形状の左下部分が白抜き部分と重なるように描かれ、略円形状及び「G」の左下の輪郭が不明確にデザインされていることが特徴として見て取れる。もっとも、略円形状及び白抜きの一部の輪郭が明確ではないものの、誰の目から見ても欧文字の「G」が白抜きで描かれていることが容易に理解できるデザイン構成でもある。 そうすると、本件商標に接する需要者は、本件商標が「G」を白抜きで表した円形状の図形であって、略円形状と「G」の左下部分が重なって描かれている点が強く印象として残り、記憶するものと考えるのが相当である。 イ 引用商標の構成 引用商標は、「G」を想起させるような白抜き形状を内包した略円形状をデザインした図形と、その右に「CORE」の文字を配した構成である。 この点、「G」を有する図形と「CORE」の文字は互いにスペースを空けて配されており、視覚上分離した配置となっている。また、「CORE」は「中心,核心」等を意味する平易な英単語であるところ、「G」の図形とは観念上の繋がりはない。そのため、「G」の図形と「CORE」の文字とは、一体不可分であると考えるべき合理的な理由はなく、むしろ外観上及び観念上独立し、互いに分離して認識される構成要素といえる。そうすると、引用商標中「G」の図形と「CORE」の文字のそれぞれが出所識別標識として機能すると考えるのが適当であり、「G」の図形と「CORE」を抽出して類否を判断することができると考えるのが妥当である。過去の審決においても、文字と図形が結合した商標中の図形部分を抽出して類否を判断したケースは多数あり、引用商標中の図形部分をもって本件商標と対比することは許容されるべきと思料する。下記は審決の一例であり、いずれも類似と判断している(甲3~甲11)。 そして、引用商標中の「G」の白抜きを内包した略円形状の図形は、略円形状の左下部分が白抜き部分と重なるように描かれ、略円形状及び「G」の左下の輪郭が不明確にデザインされていることが特徴であり、誰の目から見ても欧文字の「G」が白抜きで描かれていることが容易に理解できるデザイン構成である。よって、引用商標に接する需要者は、引用商標中の図形部分が「G」を白抜きで表した円形状の図形であって、略円形状と「G」の左下部分が重なって描かれていることが強く印象に残り、記憶するものといえる。 ウ 本件商標と引用商標の対比 以上を前提として、本件商標と引用商標中の「G」の図形部分とを対比する。 まず、外観についてみると、本件商標と引用商標中の図形部分とは、略円形状内に白抜きで描かれた「G」の配置や大きさに違いは見受けられるものの、略円形状の左下部分が「G」の白抜き部分と重なるように描かれ、略円形状及び「G」の左下の輪郭が不明確にデザインされている点で共通している。そして、この共通点は本件商標と引用商標中の図形の特徴的なデザイン構成であり、これに接する需要者等が特に漠然と記憶する要素といえる。一般的な需要者等は過去に役務の提供を受けた記憶を手掛かりに再度その役務の提供を受けようとするものであり、時と場所を異にした場合(いわゆる離隔観察)、特徴点を共通にする本件商標と引用商標に接する需要者等が商標を間違う蓋然性は高いと考えるのが合理的である。 したがって、本件商標と引用商標は、外観において相紛らわしく、外観上類似することは明らかである。 次に、称呼についてみると、本件商標は「G」を白抜きで表していることが明らかであり、引用商標中の図形部分も「G」を白抜きで表しているため、両商標ともその文字に相応した「ジー」の称呼が生じるといえる。したがって、本件商標は引用商標とは称呼上同一である。 さらに、観念についてみると、本件商標及び引用商標はいずれもアルファベットの「G」と認識されるのであるから、「アルファベットのG」という観念において共通している。 以上のことから、本件商標と引用商標中の図形部分は、外観が似ているうえに、称呼及び観念も共通すると認められるため、結果として、需要者及び取引者の間で出所の混同が生じるおそれのある、類似の商標であることは明らかである。 2 結論 以上から、本件商標は、引用商標との関係においては、商標が類似するため、商標法8条1項に違反するものである。 第4 当審の判断 1 本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、左側の中程から右下部にかけて切り欠かれた黒色円形図形内のやや左下寄りに、太字で白抜きした「G」と思しき図形(以下、この「G」と思しき図形について、便宜上「白抜きG状図形」という。)を配した構成からなるところ、その構成全体は、まとまりのある一体のものとして、需要者に強く印象付けられるものであって、黒色円形図形内に白抜きG状図形を配置した特異性のある図形として認識されるとみるのが相当であり、これよりは、特定の称呼及び観念は生じない。 2 引用商標 引用商標は、別掲2のとおり、左側上部から下部にかけて切り欠かれた橙色円形図形内に、太字で白抜きした「G」と思しき図形(以下、この「G」と思しき図形について、便宜上「白抜きG状図形」という。)を配した構成からなる図形(以下「図形部分」という。)とその右横に「CORE」の欧文字を横書きした構成からなるところ、当該図形部分は、その構成全体がまとまりのある一体のものとして、需要者に強く印象付けられるものであって、橙色円形図形内に白抜きG状図形を配置した特異性のある図形として認識されると見るのが相当であり、また、当該図形部分と「CORE」の文字部分とは称呼及び観念上のつながりは認められないから、それぞれが自他役務の出所識別標識としての機能を果たすものと認めるのが相当である。 したがって、引用商標は、図形部分も独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たすものであり、これよりは、特定の称呼及び観念は生じない。 3 本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標の図形部分の外観構成を対比してみるに、いずれも、円形図形内に白抜きG状図形を配した構成からなる点において共通するものの、本件商標は、白抜きG状図形の左下部分が黒色円形図形内の左側上部から下部の仮想外周に沿って接し、円形図形内の上部から右側部分の黒色部分の面積が広く、白抜きG状図形の内側の黒色部分は、縦長楕円状であるのに対し、引用商標は、白抜きG状図形が橙色円形図形内のほぼいっぱいに配され、右側の橙色部分は狭く、白抜きG状図形の内側の橙色部分は円状になっている。 また、本件商標の構成中、白抜きG状図形の縦線の右側部分及び横線の左側部分は、真っ直ぐ下に向かって描かれており、上側の曲線は、横線の近くまで描かれ、末端が横線と平行になるように描かれているのに対し、引用商標の白抜きG状図形の横線の左側部分は、斜めに描かれ、右側部分は当該円形図形の外周に沿うように曲線で描かれており、上側の曲線の末端は、横線と離れた右上部に斜めに描かれている。 してみれば、本件商標と引用商標は、円形図形の塗りつぶしの色、白抜きG状図形の配置と形状、円形図形内の黒色及び橙色の部分の比率や形状等が大きく相違しており、本件商標と引用商標とは、それぞれから受ける印象が全く別異のものといわざるを得ず、両商標を時と所を異にして離隔観察するとしても、外観上互いに区別し得るものというのが相当である。 そして、本件商標と引用商標は、いずれも特定の称呼及び観念が生じないから、これらを比較することができない。 4 小括 以上によれば、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、両商標の指定役務の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものとはいえない。 5 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見出せないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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