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商標異議申立

2023-900072

ベビーバス、ベビー、バス

審判番号
2023-900072
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-084453
登録番号
6664810
請求日
2023年03月31日
審決日
2024年05月08日
公報発行日
2024年10月25日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】宝宝巴士股▲分▼有限公司
  • 【権利者代理人】牛田 竜太
  • 【異議申立人】山本 順二
  • 【異議申立人代理人】弁護士法人窪田法律事務所
審判長/審判官
  • 審判長 板谷 玲子
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 岩谷 禎枝
分類
T1652.13 -Z (W03) / T1652.272-Z (W03)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号商標法43条の3第2項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第35条、特許法第98条第1項第1号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6664810号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6664810号商標の指定商品及び指定役務中、第3類「全指定商品」についての商標登録を取り消す。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6664810号商標(以下「本件商標」という。)は、「ベビーバス」の文字を標準文字で表してなり、令和3年7月6日に登録出願、第3類、第5類、第8類、第9類、第12類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第27類、第28類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務(別掲1)を指定商品及び指定役務として、同5年1月18日に登録査定、同月23日に設定登録され、その後、同6年3月14日に、放棄による登録の一部抹消の申請がなされた結果、第3類に属する商標登録原簿記載の指定商品について、一部放棄に係る抹消の登録がされたものである。 第2 登録異議の申立ての理由の要旨 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において、本件商標に係る指定商品及び指定役務中の第3類「全指定商品」(以下「申立対象商品」という。)は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第22号証(枝番号を含む。なお、証拠の表記にあたっては、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載する。)を提出した。 1 本件商標が商品の品質等を普通に用いられる方法で表示したものであること 本件商標の構成中の「ベビー」の語は「赤ん坊」を意味する平易な英単語である「baby」を片仮名で記載したものであって、また、「バス」の語は、「洋風の浴槽や浴室」を意味する平易な英単語である「bath」を片仮名で記載したものであり(甲2)、いずれも平易な単語であるから、本件商標に接した取引者、需要者は本件商標を全体として「赤ん坊の浴槽・浴室」あるいは「赤ん坊の入浴」ほどの意味合いを持つものと認識する。 そして、特に申立対象商品中「乳幼児用シャンプー,乳幼児用ハンドソープ,乳幼児用ボディーソープ,乳幼児用せっけん類,乳幼児用おしり拭きに浸み込ませた洗浄剤,乳幼児用クリーム,乳幼児用ローション,乳幼児用ヘアコンディショナー,乳幼児用バブルバス,乳幼児用ベビーパウダー,乳幼児用ベビーオイル,乳幼児用化粧品」との関係では、本件商標がそれらに使用された場合、「赤ん坊の浴槽・浴室」において使用できる赤ん坊用の浴用の商品であるといった、商品の品質、効能及び用途を表示したものと通常理解される。 実際にも、申立対象商品を取り扱う業界では、赤ん坊の浴槽・浴室において使用できる赤ん坊の浴用の商品について、「ベビーバス」と表示して販売している例が相当数ある(甲3~甲20)。 したがって、本件商標は、申立対象商品中、前記指定商品との関係では「赤ん坊の浴槽・浴室において使用できる赤ん坊用の浴用の商品」であることを取引者、需要者に認識させ、商品の品質、効能及び用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものである。 さらに、本件商標が前記指定商品以外の申立対象商品に使用された場合には、その商品の品質に誤認を生じさせるおそれがある。 2 まとめ 以上から、本件商標は、申立対象商品中「乳幼児用シャンプー,乳幼児用ハンドソープ,乳幼児用ボディーソープ,乳幼児用せっけん類,乳幼児用おしり拭きに浸み込ませた洗浄剤,乳幼児用クリーム,乳幼児用ローション,乳幼児用ヘアコンディショナー,乳幼児用バブルバス,乳幼児用ベビーパウダー,乳幼児用ベビーオイル,乳幼児用化粧品」については、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記指定商品以外の申立対象商品に使用された場合には、同法第4条第1項第16号に該当する。 第3 当審における取消理由 当審において、本件商標の権利者(以下「商標権者」という。)に対し、別掲2及び別掲3のとおりの事実を提示した上で、本件商標は、申立対象商品中、「乳幼児用シャンプー,乳幼児用ハンドソープ,乳幼児用ボディーソープ,乳幼児用せっけん類,乳幼児用クリーム,乳幼児用ローション,乳幼児用ヘアコンディショナー,乳幼児用バブルバス,ベビーパウダー,ベビーオイル,乳幼児用化粧品」(以下「3条対象商品」という。)について、商標法第3条第1項第3号に該当し、3条対象商品以外の申立対象商品に使用する場合は、同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである旨の取消理由を令和5年11月22日付けで通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。 第4 商標権者の意見(要旨) 上記第3の取消理由に対し、商標権者は、令和6年3月14日付け意見書(以下「当審意見書」という。)を提出し、要旨、以下1及び2のとおりの意見を述べた。 1 本件商標の「ベビーバス」は、インターネットの動画サイト及び教育用アプリケーションとして高い知名度を有している「BabyBus」として認識されるため、本件商標から「赤ん坊の浴用又は浴後に使用する商品」とは認識されない。仮に本件商標の「ベビーバス」の「バス」が「bath」の意味として認識されたとしても、「ベビーバス」のみでの使用はなく、「ベビーバスミルク」、「ベビーバスエッセンス」、「ベビーバスオイル」のように、他の言葉と結合することにより3条対象商品に対して商品の品質又は用途を表すといえるから、本件商標は3条対象商品の品質又は用途を間接的に表しているに過ぎない。 2 商標権者は、当審意見書と同日付けで、本件商標の指定商品及び指定役務中、申立対象商品を放棄したことにより、3号対象商品に対して何らの権利も有さない。 第5 当審の判断 1 本件商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本件商標は、上記第1のとおり、「ベビーバス」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「ベビー」及び「バス」の語を組み合わせてなるものと容易に理解できるものである。 そして、別掲2のとおり、「ベビー」の文字は、「赤ん坊。嬰児。」の意味を有し、「バス」の文字は、その称呼に対応する見出し語として、「男声の最低音域」の意味を有する「バス【bass】」、「大型の乗合自動車」の意味を有する「バス【bus】」等があるが、申立対象商品との関係からすると、「洋風の浴槽。また、浴室。」の意味を有する「バス【bath】」であることを容易に理解させるから、本件商標の「ベビーバス」の文字よりは、構成全体として、「赤ん坊の洋風の浴槽、浴室」ほどの意味合いを認識させる。 そして、申立対象商品中、3条対象商品を取り扱う業界においては、別掲3のとおり、本件商標の登録査定前から、「ベビーバスミルク」、「ベビーバスエッセンス」、「ベビーバスオイル」のように、「ベビーバス」の語を「赤ん坊の浴用又は浴後に使用する商品」ほどの意味合いで使用している事実がある。 そうすると、「ベビーバス」の文字を標準文字で表した本件商標を3条対象商品に使用する場合には、本件商標に接する取引者、需要者は、「ベビーバス」の文字を「赤ん坊の浴用又は浴後に使用する商品」であること、すなわち、商品の品質、用途を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきである。 したがって、本件商標は、申立対象商品中の3条対象商品に使用する場合には、商標法第3条第1項第3号に該当し、申立対象商品中の3条対象商品以外の商品に使用する場合には、あたかも、当該商品が「赤ん坊の浴用又は浴後に使用する商品」であるかのように、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 2 商標権者の主張について (1)商標権者は、当審意見書において、本件商標の「ベビーバス」は、インターネットの動画サイト及び教育用アプリケーションとして高い知名度を有している「BabyBus」として認識されるため、本件商標から「赤ん坊の浴用又は浴後に使用する商品」とは認識されない旨、仮に本件商標の「ベビーバス」の「バス」が「bath」の意味として認識されたとしても、「ベビーバス」のみでの使用はなく、「ベビーバスミルク」、「ベビーバスエッセンス」、「ベビーバスオイル」のように、他の言葉と結合することにより3条対象商品に対して商品の品質又は用途を表すといえるから、本件商標は3条対象商品の品質又は用途を間接的に表しているに過ぎない旨主張する。 しかしながら、仮に「ベビーバス」の語の単体での使用がないとしても、上記1のとおり、本件商標に接する需要者は、本件商標「ベビーバス」を「赤ん坊の浴用又は浴後に使用する商品」であること、すなわち、商品の品質、用途を表示したものと理解すると判断するのが相当であり、また、申立対象商品との関係において、その需要者が、本件商標の「ベビーバス」の文字から、商品の品質を表示したものと理解する以上に、商標権者の登録商標であり高い知名度を有すると主張する「BabyBus」を認識するということを認めるに足りる証拠もない。 (2)商標権者は、当審意見書と同日付けで、本件商標の指定商品及び指定役務のうち、第3類の全ての指定商品を放棄したことにより、3条対象商品に対して何らの権利も有さない旨主張する。 しかしながら、商標登録の異議申立制度は、異議の申立てがあった場合に登録処分の適否を審理し、瑕疵ある場合にはその是正を図るというものであって、商標登録を取り消すべき旨の決定が確定したときは、その商標権は、初めから存在しなかったものとみなすと規定されていることにかんがみれば、商標登録が商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるか否かは、その商標の登録査定時を基準に判断すべきことである。 他方、本件商標に係る商標権について、放棄による登録の一部抹消が商標登録原簿に登録されたとしても、商標権の放棄による消滅の効力は、登録により生じるものである(商標法第35条で準用する特許法第98条第1項第1号)。 そうすると、本件商標の設定登録後になされた商標権の放棄に関する申立人の主張は、本件商標が、その登録査定時において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであったとした先の取消理由の認定、判断に何ら影響を及ぼすことはないと解するのが相当である。 (3)商標権者の上記主張は、採用することができず、その他の商標権者の主張も採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標は、申立対象商品中の第3類「乳幼児用シャンプー,乳幼児用ハンドソープ,乳幼児用ボディーソープ,乳幼児用せっけん類,乳幼児用クリーム,乳幼児用ローション,乳幼児用ヘアコンディショナー,乳幼児用バブルバス,ベビーパウダー,ベビーオイル,乳幼児用化粧品」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであり、また、前記商品以外の申立対象商品について、同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録は取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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