商標異議申立
2023-900067
ブルートレジャー、トレジャー
- 審判番号
- 2023-900067
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-099810
- 登録番号
- 6659771
- 請求日
- 2023年03月17日
- 審決日
- 2024年04月03日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】青島藍色珍品塩業発展有限公司
- 【異議申立人】青島海之塩水族科技有限公司
- 【異議申立人代理人】坪内 康治
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 大森 友子
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T1651.255-Y (W01) / T1651.271-Y (W01) / T1651.22 -Y (W01) / T1651.222-Y (W01)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項7号商標法4条1項10号商標法4条1項15号商標法4条1項19号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第10号、商標法第29条、商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6659771号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6659771号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6659771号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和4年8月30日に登録出願、第1類「工業用塩類,塩類(化学品として用いられるものに限る。),未加工塩,ナトリウム塩(化合物),ろ過剤(鉱物性物質から成るものに限る。),カルシウム塩,浄水用化学剤,工業用海水,水槽で用いる化学品,塩化マグネシウム」を指定商品として、同年11月25日に登録査定、同5年1月6日に設定登録されたものである。
2 申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の異議の理由に引用する商標(以下「引用商標」という。)は別掲2のとおりの構成からなり、申立人が中華人民共和国で商標権を有しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号、同項第7号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。なお、枝番号を有する証拠において、枝番号の全てを引用する場合は、枝番号の記載を省略する。)を提出した。
(1)申立人は、「Blue\Treasure」の文字につき、中国で本件商標の登録出願前の2013年3月17日から現在に到るまで商標権を所有している(甲1)。そして、本件商標の登録出願前より、日本に向けた輸出商品である人工海水塩に「Blue\Treasure」の文字を使用して日本の販売業者である株式会社ボルクスジャパン及び株式会社クイーン商会に出荷し(甲2~甲4、甲7~甲10)、当該商品は、これらの者により広く日本国内に販売されている(甲5、甲6、甲11、甲12)。
この結果、「Blue\Treasure」の文字の付された人工海水塩は、その出所が申立人並びに株式会社ボルクスジャパン及び株式会社クイーン商会であることが取引者や消費者の間に広く認識されていて、この関連商品では周知・著名な商標である。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当する。
(2)申立人は、「Blue\Treasure」の修飾文字列につき、中国で本件商標の登録出願より前の2011年3月16日に著作物としての著作権登録も受けている(甲13)。同じ修飾文字列の使用は、申立人の著作権と抵触する行為となり、商標法第29条により、本件商標権者は、登録商標の使用をすることができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(3)本件商標権者が本件商標を使用した場合、申立人の周知商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等をき損させるおそれがあり、本件商標は、他人の周知商標と同一又は類似で不正の目的をもって使用する商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4第1項第19号に該当する。
4 当審の判断
(1)引用商標等の周知性について
申立人提出の甲各号証及び申立人の主張によれば、申立人は、2016年12月頃ないし2020年11月頃において、商品名を「Blue Treasure」(大文字と小文字の相違を含む。)とする水産海塩、コーラル海塩等を日本に輸出し(甲2、甲7~甲10)これらの商品の受取人である株式会社ボルクスジャパン及び株式会社クイーン商会は、別掲3の構成からなる「Blue\Treasure」の文字(以下「別掲3商標」という。)を表示したシーソルト(人工海水塩)を2017年8月1日及び2020年12月10日時点において販売していたことがうかがえる(甲6、甲12)。
しかしながら、引用商標又は別掲3商標(以下、これらをあわせて「引用商標等」という。)を付した商品の我が国又は外国における販売数、売上高、市場シェア等の具体的な販売実績を示す主張、証左は見いだせない。
その他、引用商標等が、我が国又は外国における取引者、需要者において、どの程度認識されているかを客観的に把握できる証拠は提出されていない。
したがって、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標等が、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国における取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めることができない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同項第19号該当性について
引用商標等は、上記(1)のとおり申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されているものではない。
したがって、その他の要件について検討するまでもなく、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同項第19号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
引用商標等は、上記(1)のとおり本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているものではない。
したがって、本件商標と引用商標等の類似性の程度及び本件商標の指定商品と引用商標等の使用商品との関連性に関わらず、本件商標に接する取引者、需要者が引用商標等を連想又は想起するものということはできない。
そうすると、本件商標は、その指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標等を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は、別掲4のとおりの「Blue\Treasure」の修飾文字列を中華人民共和国において著作権登録をしており、本件商標の使用が当該「Blue\Treasure」の修飾文字列の著作権と抵触する行為となり本件商標権者は、商標法第29条により本件商標を使用できないから、本件商標の登録は商標法第4条第1項第7号に該当する旨主張している。
しかしながら、その使用が他人の著作権と抵触する商標であっても、商標法第4条第1項第7号に規定する商標には当たらないと解されている。そして、このように解したとしても、他人の著作権と抵触するときは、商標法第29条により、その態様により使用することができないから、不当な結果を招くことはない(東京高裁 平成12年(行ケ)第386号審決取消請求事件判決参照)。
また、本件商標は、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるようなものではなく、その出願及び登録の経緯に社会的相当性を欠くなど、公序良俗に反するものというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第10号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも該当するものではないから、その登録は、同法第4条第1項に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-900067