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商標異議申立

2023-900045

アバネス

審判番号
2023-900045
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-077779
登録番号
6652220
請求日
2023年02月22日
審決日
2024年02月05日
公報発行日
2024年03月29日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社アネラ
  • 【権利者代理人】古岩 信嗣
  • 【異議申立人】プロレニウム・メディカル・テクノロジーズ、インコーポレイティド
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人テックロー国際知財事務所
審判長/審判官
  • 審判長 冨澤 武志
  • 審判官 豊田 純一
  • 審判官 馬場 秀敏
分類
T1652.261-Y (W0305) / T1652.262-Y (W0305) / T1652.263-Y (W0305) / T1652.271-Y (W0305)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第43条の2、商標法第43条の3第4項
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6652220号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6652220号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 登録第6652220号商標(以下「本件商標」という。)は、「Avaness」の文字を標準文字で表してなり、令和4年7月5日に登録出願、「化粧品,頭髪用化粧品,せっけん類,シャンプー,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」を含む第3類に属する商品、「毛髪用剤,医療用育毛刺激剤,薬剤,医療用試験紙」を含む第5類に属する商品及び第26類に属する商品並びに第44類に属する役務を指定商品及び指定役務として、同年11月22日に登録査定、同年12月14日に設定登録されたものである。 第2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するとして引用する登録第6013099号商標(以下「引用商標」という。)は、「REVANESSE」の文字を標準文字で表してなり、平成29年5月8日に登録出願、第3類「美容ジェル」、第5類「治療目的の美容ジェル」及び第10類「美容及び治療用の注射器」を指定商品として、同30年1月19日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に、有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第3類「化粧品,頭髪用化粧品,せっけん類,シャンプー,口臭用消臭剤,動物用防臭剤」及び第5類「毛髪用剤,医療用育毛刺激剤,薬剤,医療用試験紙」(以下「申立対象商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出した。 なお、証拠の表記にあたっては、甲第1号証を「甲1」のように省略して記載する場合があり、枝番号の全てを示すときは、枝番号を省略する。 1 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標について 本件商標は、「Avaness」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字に相応して「アバネス」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。 (2)引用商標について 引用商標は、「REVANESSE」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字に相応して「レバネス」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。 (3)本件商標と引用商標の類否について 本件商標と引用商標の外観を比較すると、両者は、大文字と小文字の差異はあるものの、つづり字において本件商標の7文字中語頭を除く6文字「vaness」と引用商標の9文字中6文字「VANESSE」が完全に一致し、両者を離隔的に観察すれば、外親上、相紛らわしく、同一又は類似の商品について本件商標を使用する場合、引用商標との出所の混同が生じ得る。 よって、両商標は外観において類似する。 次に、本件商標より生じる「アバネス」の称呼と引用商標より生じる「レバネス」の称呼を比較すると、両者はいずれも4音構成からなり、第1音において「ア」と「レ」の差異を有するが、差異音が聴別され難い第1音に位置するので、かかる差異音が両称呼全体に及ぼす影響は小さい。 逆に、両者はともに共通の称呼である「バネス」にアクセントを有するため、称呼として相紛らわしいものであり、両商標は称呼において類似する。 また、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において比較できない。 以上より、本件商標と引用商標は、外観及び称呼において類似する。 (4)本件商標の指定商品及び指定役務中の申立対象商品と引用商標の指定商品の類似性について 本件商標の指定商品及び指定役務中の申立対象商品と引用商標の指定商品中、第3類「美容ジェル」及び第5類「治療目的の美容ジェル」は同一又は類似の商品である。 (5)小括 以上のとおりであるから、本件商標は、引用商標と類似する商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)プロレニウム・メデイカル・テクノロジーズ、インコーポレイテイドについて 申立人であるプロレニウム・メデイカル・テクノロジーズ、インコーポレイテイド(以下「プロレニウム社」という。)は、美容レーザー機器の販売業者として、2002年に設立されたカナダの法人である。 その後、皮膚充填剤の販売に重点を移すも、自社にて、「REVANESSE」と名付けた最先端技術の皮膚充填剤の開発に成功し、2011年には、カナダで最初の皮膚充填剤用製造施設を開設した。 現在、北米で唯一の皮膚充填剤製造会社である(甲4) 。 (2)引用商標の周知度 ア 販売実績及びプロレニウム社以外の者による紹介記事 プロレニウム社は、同社の商品である皮膚充填剤の販売に際し、「REVANESSE」を現在まで国内外で継続的に使用している。 具体的には、例えば、当該皮膚充填剤が充填された注射器及び針のセットのパッケージに「REVANESSE」又は「REVANESSE」を含む標章を付して(甲5)、古くは、2005年12月12日にカナダ及びコスタリカにおいてその販売を開始し、直近の過去5年間、米国では約190万パッケージを販売し、カナダ及び米国以外の諸外国に対しては合計で約110万パッケージを販売している(甲6)。 カナダにおいては、2019年ないし2022年の5年間で約51万パッケージを販売しており、カナダの人口が3,800万ないし3,900万人であることを考慮すると、同じ人に複数回使用したとしても、100人に1人は実際に施術を受けている可能性があり、カナダにおいて「REVANESSE」の周知性が高いことがうかがえる。 なお、我が国への販売実績は、2021年のテスト用のサンプル品の20箱のみではあるが(甲6の2)、プロレニウム社は、皮膚充填剤市場における主要企業として世界的に有名であり(甲7) 、2021年の米国での収益が2,200万ドル(日本円で約30億円)(甲8)といわれている。 さらに、2022年のデイタイム・ビューティー・アワードにおいて、「REVANESSE」はブレークスルー賞に選ばれ(甲9)、引用商標が指定商品の分野における取引者及び需要者間のみならず、一般においても広く知られ周知なものといえる。 イ 諸外国における商標登録の状況 プロレニウム社は、引用商標に示す国内登録に加えて、少なくとも世界22の国及び地域において32にも及ぶ「REVANESSE」の商標権を所有している(甲10)。 また、「REVANESSE VERSA」、「REVANESSE SKIN」、「REVANESSE SHAPE」、「REVANESSE ULTRA」及び「REVANESSE KISS」等の「REVANESSE」に関する多くの商標権も有している(甲11)。 ウ 小括 以上の事柄を総合すれば、プロレニウム社の使用に係る「REVANESSE」は、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、同社の業務に係る商品を表示するものとして、国内外の美容業界における取引者、特に、米国における一般消費者を含む需要者の間で広く認識されていたことが明らかである。 なお、本件商標は、プロレニウム社の使用に係る引用商標と外観及び称呼 において類似することは明らかであり、その類似性の程度は極めて高い。 また、本件商標の指定商品の最終的な需要者は一般消費者である。 一方、プロレニウム社の商品である皮膚充填剤が充填された注射器及び針のセットは美容サロンやクリニック等が購入する物ではあるが、サロンやクリニックを選ぶのは一般消費者であるから、最終的な需要者は一般消費者であり、両者は需要者の範囲が一致する。 このような一般消費者の注意力の程度は高いものとはいえない。 美容サロンやクリニックで用いられる化粧品等がインターネット等を通じて販売されることは昨今では多く見受けられる。 このような事情の下で、本件商標が申立対象商品に使用された場合、これに接した需要者は、その商品がプロレニウム社の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがあることが明らかである。 また、「REVANESSE」は、英語等の辞書に記載のない造語、すなわち、創造標章であり、極めて強い自他商品識別力、出所表示機能を有する。 そうすると、本件商標が申立対象商品に使用された場合、プロレニウム社の皮膚充填剤に関する表示として広く認識されている、「REVANESSE」の出所表示力が希釈化し、同社に経済的損害を与えるものといわざるを得ないものであり、その商品の需要者がプロレニウム社の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知性について 申立人の主張及び同人の提出に係る全証拠によれば、プロレニウム社は2002年に設立されたカナダの法人で皮膚充填剤を製造していること(甲4)、世界各国で「REVANESSE」の欧文字等の商標登録を有していること(甲10)は確認できる。 しかしながら、申立人の提出した甲第5号証において、不鮮明ながら、商品パッケージに「Revanesse」の欧文字が記載されていることは推認し得るとしても、当該商品が、いかなる商品であるのか確認することができない。 また、申立人は、2022年のデイタイム・ビューティー・アワードにおいて、「Reveness」はブレークスルー賞に選ばれている(甲9)旨主張するが、この賞が、どのような規模で開催され、どのような基準で選ばれるのか、どのような権威があるのかは不明である。 さらに、申立人が、「我が国への販売実績は、2021年のテスト用のサンプル品の20箱のみである」と主張するとおり、引用商標を付した皮膚充填剤について、国内で販売されている事実は確認できず、広告宣伝を行った事実も確認することができない。 そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品「皮膚充填剤」を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 2 本件商標と引用商標の類似性及びその程度 (1)本件商標について 本件商標は、「Avaness」の文字を標準文字で表してなるものであるから、当該文字に相応して「アバネス」の称呼が生じ、また、「Avaness」の文字は、一般の辞書等に載録されている成語とは認められず、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないため、これよりは、特定の観念は生じないものである。 したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「アバネス」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は、「REVANESSE」の文字を標準文字で表してなるものであるから、当該文字に相応して「レバネッセ」の称呼が生じ、また、「REVANESSE」の文字は、一般の辞書等に載録されている成語とは認められず、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないため、これよりは、特定の観念は生じないものである。 したがって、引用商標は、その構成文字より、「レバネッセ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。 (3)本件商標と引用商標の類似性及びその程度について 本件商標は、欧文字7字で構成されているのに対し、引用商標は、欧文字9字で構成されていることから、これらは、構成文字数が明らかに相違するため、外観上明らかに相違する。 また、本件商標より生じる「アバネス」の称呼と引用商標より生じる「レバネッセ」の称呼は、第3音の「ネ」のみを共通にするのみで、その他の音が相違するとともに、これらの構成音数が相違するため、これらを一連に称呼しても語調語感が相違し、称呼上、相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念が生じないため、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、本件商標と引用商標の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、これらは相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものであり、別異の商標と判断するのが相当である。 3 本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について 上記2(3)のとおり、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、これらは相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 そうすると、申立対象商品と引用商標の指定商品が同一又は類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 4 本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について 上記1のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されているものと認めることはできず、上記2のとおり、本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものであり、別異の商標と判断するのが相当であるから、申立対象商品と申立人の業務に係る商品が同一又は類似する商品であり、これらが密接な関連性を有しているとしても、本件商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人又は申立人の業務を表示するものと認識するとはいえないため、出所の混同が生じるおそれはない。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 5 まとめ 以上のとおり、本件商標は、申立対象商品について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するとはいえず、その登録は同項の規定に違反してされたものとはいえない。 他に、本件商標の登録が商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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