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商標異議申立

2023-900006

コーヒーサプリーム、コーヒーシュープレーム、コーヒー、サプリーム、シュープレーム、スプリーム、シュプリーム

審判番号
2023-900006
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-090702
登録番号
6636062
請求日
2023年01月10日
審決日
2023年09月12日
公報発行日
2023年10月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】コーヒー スプリーム リミテッド
  • 【権利者代理人】青木 篤
  • 【権利者代理人】外川 奈美
  • 【権利者代理人】齋藤 宗也
  • 【異議申立人】Wooster 合同会社
  • 【異議申立人代理人】黒田 健二
  • 【異議申立人代理人】吉村 誠
審判長/審判官
  • 審判長 矢澤 一幸
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T1651.261-Y (W162125) / T1651.262-Y (W162125) / T1651.263-Y (W162125) / T1651.271-Y (W162125)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6636062号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6636062号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6636062号商標(以下「本件商標」という。)は、「COFFEE SUPREME」の文字を標準文字で表してなり、令和4年8月4日に登録出願、第16類、第21類及び第25類に属する別掲1のとおりの商品を指定商品として、同年10月25日に登録査定、同年11月2日に設定登録されたものである。 第2 登録異議申立人が引用する商標 1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議申立ての理由において、本件商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録商標は、以下の(1)ないし(5)であり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4237213号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成9年2月17日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年2月5日に設定登録されたものである。 (2)登録第5940964号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成28年4月6日に登録出願、第12類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同29年4月14日に設定登録されたものである。 (3)登録第5477261号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成23年10月12日に登録出願、第16類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同24年3月9日に設定登録されたものである。 (4)登録第5962016号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成28年12月19日に登録出願、第5類、第8類ないし第10類、第12類ないし第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第25類、第27類、第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同29年7月7日に設定登録されたものである。 (5)登録第6057814号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成29年10月20日に登録出願、第1類ないし第12類、第14類ないし第17類、第19類ないし第24類、第26類、第29類ないし第32類、第34類ないし第37類及び第39類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同30年6月29日に設定登録されたものである。 2 申立人が本件登録異議申立ての理由において、本件商標が、商標法第4条第1項第15号に該当するとして引用する商標は、申立人の親会社に係る商品「被服」等のファッション関連商品(以下「申立人商品」という。)について使用され、需要者の間に広く認識されていると主張する「Supreme」の文字からなる商標(以下「Supreme商標」という。)である。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとし、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第46号証(枝番号を含む。)を提出した。 なお、証拠の記載に当たっては、以下、「甲○(「○」は数字)」のように記載する。 1 商標法第4条第1項第15号 (1)本件商標 本件商標は、「COFFEE SUPREME」のアルファベットを左横書きしてなる。 (2)Supreme商標 申立人の親会社(以下「親会社」という。)は、Supreme商標を有しており(甲1~甲24)、申立人は、Supreme商標が付された被服、洋服、魔法瓶、ステッカー等を販売している。 (3)Supreme商標の周知性又は著名性 ア 特許庁の認定 親会社が本件商標の登録出願前より商品「被服」等に使用しているSupreme商標は、需要者の間に広く認識されており、このことは、別の出願人による商標登録出願「supreme tea」に係る拒絶理由通知書(甲25)において、特許庁が認定したとおりである。 なお、当該拒絶理由通知書に記載されている「株式会社Supreme」は、申立人の従前の商号であり(甲26)、また、Supreme商標は、申立人から親会社に譲渡されている。 イ Supreme商標の著名性についての記事 親会社が運営する「Supreme」のウェブサイト(甲27)及び「Supreme」の通販公式ウェブサイト(甲28)において、Supreme商標を使用した被服等が展示及び販売されている。また、インターネットの記事「「なんでシュプなんですか?」今流行りのSupremeの魅力の秘訣を聞いてみた!」(甲29)及び「なぜここまで人気?「シュプリーム」が流行る理由を調査!Supremeの歴史・豆知識」(甲30)からも明らかなように、Supreme商標は著名である。 また、インターネットの記事「2018年現在、世界で最も知名度の高いブランドロゴランキング1位が【Supreme】に決定」に記載されているとおり(甲31)、イギリスの大手ファッションマーケットプレイスのLystが発表した、「The Year in Fashion 2018」において、「Supreme」が世界一知名度のあるブランドロゴであるとされているように、Supreme商標については、「被服」等において、我が国のみならず全世界において著名である。 ウ SNSメディア 親会社が運営するSNSにSupreme商標をロゴとして付して、我が国においても宣伝を行っている。 (ア)フェイスブック 親会社が運営するフェイスブックの公式ページには、Supreme商標が付されている(甲32)。当該公式ページが開設されたのは、2007年11月であり、当該ページには、225万人を超える「いいね!」が付されている。 (イ)インスタグラム 親会社が運営するインスタグラムの公式アカウントのロゴには、Supreme商標が付されている(甲33)。インスタグラムの公式アカウントが開設されたのは、2013年3月であり、当該アカウントのフォロワーは1,328万人である。 エ 小括 以上から、親会社が、本件商標の登録出願前より、「被服」等のファッション関連商品に使用しているSupreme商標は、需要者の間に広く認識されている。 (4)混同を生じるおそれ ア Supreme商標と本件商標の類似性 本件商標は「COFFEE SUPREME」と「COFFEE」と「SUPREME」からなる単語を結合したものと理解できるところ、Supreme商標は「Supreme」からなる文字である。そのため、本件商標とSupreme商標とを対比すると、本件商標は、Supreme商標と同一の部分「Supreme」をその構成の一部に含む結合商標であって、その外観、称呼及び観念上、この同一の部分がその余の部分から分離して認識され得るものであることに加え、Supreme商標の周知著名性の程度が高く、本件商標の指定商品とSupreme商標の使用されている商品とが重複し、両者の取引者及び需要者も共通している。そのため、本件商標は、これに接した取引者及び需要者に対しSupreme商標を連想させて商品の出所につき誤認を生じさせるものであり、その商標登録を認めた場合には、Supreme商標の持つ顧客吸引力ヘのただ乗り(いわゆるフリーライド)やその希釈化(いわゆるダイリューション)を招くという結果を生じ兼ねない。 そうすると、本件商標は、「混同を生ずるおそれがある商標」に当たると判断するのが相当である。 イ 商品・役務の類似性 本件商標の指定商品は、Supreme商標が使用する商品と同一であるか、少なくとも極めて類似している。 また、本件商標とSupreme商標に使用されている商品は、明らかに同一又は類似性が高いものであり、社会や市場取引の一般的な概念によれば、一般需要者は、これらを同一又は関連する出所から出たものと誤認しやすく、混同や誤解を招く可能性が高い。 代表的な例でいえば、申立人は、本件商標出願前に、第16類関連では、コピー用紙(甲34)、ボールペン及びシャープペン(甲35)、ネームバッジステッカー(甲36)を販売し、また、第21類関連では、直火式、エスプレッソメーカー(甲37)、マグカップ(甲38)、食品保存用のガラス製のジャー(甲39)、計量カップ(甲40)、栓抜き(甲41)等を販売した。 このように、本件商標の指定商品に含まれる商品の中には、親会社や申立人の業務に係る商品と比較した場合、性質、用途又は目的において一定の関連性を有するものが含まれている。 ウ 商品・役務の取引者及び需要者の共通性 本件商標の指定商品は、日常的に消費される性質の商品が含まれ、広く一般の消費者を含むが、一般の消費者には、必ずしも商標やブランドについて正確又は詳細な知識を持たない者も多数含まれていることに加えて、本件商標の指定商品の取引者及び需要者は、親会社や申立人の業務に係る商品の取引者及び需要者と共通する者が含まれる。 エ フリーライド 本件商標の商標権者はインスタグラムにアカウントを開設しており(甲42)、また、自らのホームページも開設しているが(甲43)、そこに表示しているロゴ画像は、殊更に「Coffee」を小さくし、「SUPREME」を強調しており、Supreme商標と同一といえる。 また、本件商標の商標権者は、2022年11月、代官山蔦屋書店でのポップアップストアにおいて、殊更に「Coffee」を小さくし、「SU PREME」を強調したロゴを付したグッズ類を展示しており(甲44)、さらには、2023年1月に、自らのインスタグラムにも、「Coffee」を小さく読みにくくし、「SUPREME」を強調したロゴを付した人形の画像を投稿している(甲45)。 実際、本件商標の商標権者は、「SUPREME」の文字が独立しているかのような靴下を販売していた(甲46)。 このように、本件商標の商標権者は、Supreme商標にフリーライドしている。 オ 小括 そうすると、本件商標をその指定商品に使用した場合には、これに接する需要者は、著名商標であるSupreme商標を連想、想起して、当該商品が、申立人の親会社又は当該親会社との間に緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある者の業務に係る商品であると誤信するおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する 2 商標法第4条第1項第11号 (1)本件商標 本件商標は、「COFFEE SUPREME」のアルファベットを左横書きしてなる。 (2)引用商標 引用商標は、「Supreme」のアルファベットを左横書きしてなる(甲1~甲5)。 (3)商標法第4条第1項第11号の該当性について ア 本件商標と引用商標1との対比 商標審査基準によれば、結合商標の類否判断について、「需要者の間に広く認識された商標を構成中に含む場合」については、「指定商品又は指定役務について需要者の間に広く認識された他人の登録商標と他の文字又は図形等と結合した商標は、その外観構成がまとまりよく一体に表されているもの又は親念上の繋がりがあるものを含め、原則として、その他人の登録商標と類似するものとする」と記載されている。 この点、本件商標は、「COFFEE」と「SUPREME」の結合商標である。 他方で、引用商標1は、「Supreme」の文字を左横書きしてなるものであり、需要者の間に広く認識されたものである。 してみれば、本件商標は、引用商標1における需要者の間に広く認識された「Supreme」で共通する以上、引用商標1と類似し、本件商標と引用商標1の指定商品は、同一又は類似する。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 イ 本件商標と引用商標2ないし引用商標5との対比 引用商標2ないし引用商標5は、指定商品以外、引用商標1と同一である。 したがって、上記アで述べた理由により、本件商標は、引用商標2ないし引用商標5と類似している。 そして、本件商標と引用商標2ないし引用商標5の指定商品は、同一又は類似である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 第4 当審の判断 1 Supreme商標の周知性について (1)申立人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、インターネット記事やSNSメディアにおいて、Supreme商標が使用され(甲29~甲33)、Supreme商標が使用されたブランド(以下「Supremeブランド」という。)について、インターネット記事において、例えば、「「なんでシュプなんですか?」今流行りのSupremeの魅力の秘訣を聞いてみた!」(甲29)、「なぜここまで人気?「シュプリーム」が流行る理由を調査!Supremeの歴史・豆知識」(甲30)、「2018年現在、世界で最も知名度の高いブランドロゴランキング1位が【Supreme】に決定」(甲31)のように紹介されたことがうかがえる。 (2)しかしながら、提出された証拠からは、我が国におけるSupreme商標を使用した申立人商品の販売実績、広告宣伝の地域、規模、期間、方法、広告宣伝費などが把握できず、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、Supreme商標が申立人商品を表示するものとして、我が国のどの程度の範囲の需要者に認知されているのか客観的に評価することができない。 したがって、提出された証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、Supreme商標は申立人商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 2 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、上記第1のとおり、「COFFEE SUPREME」の文字を標準文字で表してなるところ、「COFFEE」と「SUPREME」の間に1文字程度のスペースを有しているとしても、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に表されている。 また、「COFFEE SUPREME」の欧文字は、辞書等に載録がないから、特定の意味合いを理解させるものではない。 そして、本件商標は、その構成文字に相応して、「コーヒースプリーム」などの称呼を生じるものであり、かつ、当該称呼は、無理なく一連に称呼し得るものである。 また、上記1(2)のとおり、Supreme商標は、申立人商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたとはいえないことを併せ考慮すれば、本件商標のかかる構成においては、本件商標に接する取引者、需要者が、殊更、その構成中の「SUPREME」の文字部分のみに着目するというべき事情はなく、構成要素全体をもって把握するとみるのが相当である。 したがって、本件商標は、その構成文字に相応して「コーヒースプリーム」などの称呼を生じるが、特定の観念を生じない。 (2)引用商標について 引用商標は、別掲2及び別掲3のとおり、いずれも、その構成中に「Supreme」の欧文字を有した構成からなるところ、「Supreme」の文字は、「最高の」(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店発行)の意味を有する英語である。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「シュプリーム」の称呼を生じ、「最高の」の観念が生じる。 (3)本件商標と引用商標との類否について 本件商標は、上記(1)のとおり、「COFFEE SUPREME」の文字を標準文字で表してなるのに対し、引用商標は、上記(2)のとおり、いずれも、その構成中に「Supreme」の文字を有してなるところ、両商標は、外観においては、「SUPREME(Supreme)」のつづりを共通にするものの、「COFFEE」の文字の有無の差異により、構成文字及び構成態様が明らかに相違するから、明確に区別できるものである。 また、称呼においては、本件商標から生じる「コーヒースプリーム」などの称呼と、引用商標から生じる「シュプリーム」の称呼とは、その音構成及び構成音数が相違することから、明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、本件商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標は、「最高の」の観念が生じるから、相紛れるおそれはない。 したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び称呼のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (4)小括 以上のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標の指定商品が引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 3 商標法第4条第1項第15号該当性について 上記1(2)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、Supreme商標は申立人商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く知られていたということはできず、また、上記2(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標である。 そうすると、本件商標は、本件商標の商標権者が、その指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、Supreme商標又は申立人を連想又は想起することはなく、その商品が、他人(申立人)あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が、他人の業務に係る商品又は役務と出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 4 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するものではなく、その登録は、同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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