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商標無効審判

2023-890001

ラビタ、ラビータ、ロビタ、ロビータ

審判番号
2023-890001
法域
商標
審判種別
無効審判(無効の審決)
出願番号
商願2021-161575
登録番号
6582789
請求日
2023年01月11日
審決日
2024年11月08日
公報発行日
2025年05月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】大正製薬 株式会社
  • 【請求人代理人】中田 和博
  • 【請求人代理人】青木 博通
  • 【請求人代理人】片山 礼介
  • 【被請求人】森宏生技股▲フン▼有限公司
  • 【被請求人代理人】弁理士法人 東海特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 大森 友子
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T111 .25 -Y (W05) / T111 .261-Y (W05) / T111 .262-Y (W05) / T111 .263-Y (W05) / T111 .271-Y (W05)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項10号商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法46条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第6582789号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6582789号商標(以下「本件商標」という。)は、「LOVITA」の欧文字を横書きしてなり、令和3年12月27日に登録出願、第5類「液状のサプリメント,栄養補助食品,食餌療法用食品・飲料・薬剤,薬剤(人用のもの),プロポリスを主原料とする栄養補助食品,たら肝油」を指定商品として、同4年6月29日に登録査定、同年7月5日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 請求人が本件商標の無効審判の理由に引用する商標は、以下の1ないし7に示すとおりであり(以下、「引用商標1」ないし「引用商標7」をまとめて「引用商標」という場合がある。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 1 登録第4479402号商標(以下「引用商標1」という。)は、「リビタ」の片仮名及び「LIVITA」の文字を二段に表してなり、平成11年11月5日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同13年6月1日に設定登録されたものである。 2 登録第4532957号商標(以下「引用商標2」という。)は、「LIVITA」の文字を標準文字で表してなり、平成13年1月16日に登録出願、「薬剤」を含む第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月28日に設定登録されたものである。 3 登録第4656653号商標(以下、「引用商標3」という。)は、「LIVITA」の文字を標準文字で表してなり、平成14年7月31日に登録出願、第5類「食餌療法用食品,食餌療法用飲料」及び第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年3月20日に設定登録されたものである。 4 登録第4699998号商標(以下、「引用商標4」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成14年11月21日に登録出願、「食餌療法用食品,食餌療法用飲料」を含む第5類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年8月15日に設定登録されたものである。 5 登録第4703878号商標(以下「引用商標5」という。)は、「リビタ」の片仮名及び「LIVITA」の文字を二段に表してなり、平成14年7月23日に登録出願、「ビタミン等を含有する粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品」を含む第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年8月29日に設定登録されたものである。 6 登録第4987267号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成17年11月24日に登録出願、「ビタミンを主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状・ビスケット状・ウエハース状の加工食品」を含む第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同18年9月15日に設定登録されたものである。 7 登録第5214004号商標(以下「引用商標7」という。)は、「リビタ」の片仮名及び「LIVITA」の文字を二段に表してなり、平成19年4月13日に登録出願、「コエンザイムQ10を主成分とする錠剤状の加工食品その他の加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同21年3月13日に設定登録されたものである。 第3 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を審判請求書において、要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。枝番号をまとめて引用するときは枝番号を省略する。又、表記に当たっては、「甲○」(「○」の部分は数字)のように省略して記載する。乙各号証についても以下同じ。)を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第10号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。 2 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標は、ローマ字で「LOVITA」と書してなるところ、その称呼について検討すると、本件商標は既成語ではないため発音が定かではないが、ヘボン式ローマ字表記に倣うと、本件商標からは「ロビタ」との称呼が生じ得る。あるいは、「LOVI」部分は英単語の「Loving」の前半部分と同じであり、「TA」部分の発音についてはヘボン式ローマ字表記に倣うと、本件商標からは「ラビタ」との称呼も生じ得る。 (2)引用商標の称呼について検討すると、引用商標を構成する「LIVITA」は、“生活”を意味する英単語の「LIFE」と、“活力”を意味する英単語の「VITALITY」のそれぞれの語頭を組み合わせた造語であるところ、引用商標1、5及び7においてカタカナ「リビタ」が併記されており、また、後段の引用商標の使用例に示されるように、請求人は「LIVITA」について「リビタ」と称しており、引用商標の「LIVITA」部分については「リビタ」の称呼が生じ得るとするのが相当である。 (3)本件商標の称呼「ロビタ」と引用商標の称呼「リビタ」を比較すると、両称呼の相違音である「ロ」(ro)と「リ」(ri)は、舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音(r)を共通にする。母音「o」は唇の両端を中央に寄せ舌を後方にひき、後舌面を軟口蓋に向かって高め、声帯を振動させて発する音であり、母音「i」も、唇を平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて高口蓋に接近させ、声帯を振動させて発する音であることからすると、「ロ」と「リ」は音質が近似した音として発音、聴取されるものといえる。 一方、本件商標から生じる称呼が「ラビタ」の場合であるが、両称呼の相違音である「ラ」(ra)と「リ」(ri)は、舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音(r)を共通にする。そして、母音「a」は口を広く開き、舌を低く下げ、その先端を下歯の歯ぐきに触れる程度の位置におき、声帯を振動させて発する音であり、母音「i」も、唇を平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて高口蓋に接近させ、声帯を振動させて発する音であり、「ラ」と「リ」についても音質が近似した音として発音、聴取されるものといえる。 そうとすると、「ロ」と「ラ」あるいは「リ」と「ラ」の差異が称呼全体に及ぼす影響は大きいものではなく、両称呼を一連に称呼する場合、差異音が語頭に位置するとしても、全体の語調・語感が非常に近しいものと聴取され、互いに相紛れるおそれがある。すなわち、本件商標から生ずる称呼が「ロビタ」「ラビタ」いずれの場合であっても、本件商標と引用商標は称呼において互いに類似する商標といえる。 (4)外観についても検討すると、本件商標「LOVITA」と引用商標2及び3「LIVITA」は、ほぼ同じ書体であるローマ字の大文字6字で構成され、6文字中5文字において共通している。語頭部分と語尾部分が同じで、相違しているのは母音である「O」と「I」のみであり、本件商標と引用商標2及び3は外観においても類似、少なくとも近似しているものといえる。 (5)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務は互いに類似する。 (6)結論 本件商標と引用商標とはその称呼において類似し、外観においても類似、少なくとも近似するものであるから、互いに類似する商標であり、その指定商品及び指定役務も互いに類似するものであるから、本件商標は、その指定商品につき、商標法第4条第1項第11号に該当する。 3 商標法第4条第1項第10号について 引用商標の周知性の判断については、商標審査基準の考慮事由に則して検討を行う。 (1)引用商標の構成及び態様 引用商標の構成及び態様は、上記第2のとおりである。 (2)商標の使用態様、使用数量(生産数、販売数等)、使用期間及び使用地域 ア 使用期間及び使用地域 請求人である大正製薬株式会社は、平成15年(2003年)2月に、特定保健用食品に関するブランドとして「Livita(リビタ)」を立ち上げ、現在まで約20年もの間、特定保健用食品、機能性表示食品やサプリメントを当該ブランドの下、日本全国で販売を行っている(甲4)。 イ 商標の使用態様 請求人は、「柑橘類から抽出したナリンジンを主成分とするタブレット状の加工食品(「グルコケア タブレット (粒タイプ)」)などの商品(甲5)に引用商標を付して販売している。 これら商品は、薬局、ドラッグストアなどの店頭での販売の他(甲6の1)、「amazon」(甲6の2)や「楽天市場」(甲6の3)といったインターネット上のオンラインショッピングサイトでも販売されている。 ウ 使用数量(生産数、販売数等) 「Livita(リビタ)」ブランドにおけるサプリメント他の過去8年間の売上高は、2015年3月期(2014年度)ないし2022年3月期(2021年度)は、40億円ないし32億円である(甲7)。 エ 広告宣伝の方法、期間、地域及び規模 (ア)新聞広告、雑誌広告 請求人は、引用商標が付されたサプリメント等に関する新聞、雑誌広告を、全国紙や週刊誌を中心に数多く掲出している(甲8、甲9)。 (イ)CM広告 請求人は、引用商標が付されたサプリメント等に関するCMを、テレビ、インターネットの動画サイト、電車内の広告、街頭広告において数多く放映している。実際に放送されたCM画面をキャプチャーしたものを提出する(甲10の1~4)。 甲10の5は、ビデオリサーチ社が作成した、延べ視聴率(GRP)に関する統計表である。当該統計表は、三大都市圏(関東、関西、名古屋)における、2018年4月1日から2022年7月31日までの、引用商標が付されたサプリメント等に関するテレビ広告の延べ視聴率をまとめたものである。 2019年から2022年の合計として、関東地方5,007.3 GRP、関西地方4,504.3 GRP、名古屋地方 4,807.4 GRPである。 (ウ)請求人(引用商標権者)以外の者による引用商標と同一又は類似する標章の使用の有無及び使用状況 請求人が調べた限りにおいて、請求人(引用商標権者)以外の者による引用商標と同一又は類似する標章の使用はない。 (エ)商品又は役務の性質その他の取引の実情 引用商標が付されたサプリメント等の発売に関する記事が、多くのウェブサイトにおいて掲載されている(甲11)。また、新聞・雑誌においても引用商標が付されたサプリメント等に関する記事が多く掲載されている(甲12)。 (オ)需要者の商標の認識度を調査したアンケートの結果 需要者の引用商標の認識度についての調査は、今回は行っていない。 (カ)周知性に関するまとめ 上述した資料を見れば、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標「リビタ」「LIVITA」が最終消費者まで広く認識されている商標のみならず、取引者の間に広く認識されている商標となっていたことは明白である。 (キ)結論 本件商標は、その構成に係るローマ字の綴り「LOVITA」が請求人の造語商標である「LIVITA」と酷似しており、加えて、その称呼が互いに相紛れるおそれがあるから、本件商標と引用商標とはその称呼において類似し、外観においても類似、少なくとも近似するものである。また、本件商標と引用商標の指定商品及び指定役務は互いに類似するものである。そして、引用商標は、請求人の業務に係る商品を表示する商標として長年使用されてきた結果、本件商標の登録出願前より、請求人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標となっている。 本件商標と引用商標の外観、称呼、観念の類似性と、引用商標の周知性を総合して全体的に観察すれば、本件商標をその指定商品に使用した場合に、引用商標との間に出所混同のおそれがあるのは明らかである。 そうとすると、本件商標は、その指定商品につき、商標法第4条第1項第10号に該当する。 4 商標法第4条第1項第15号について 仮に商標法第4条第1項第11号又は同項第10号に該当しないとしても、以下に述べるように、同項第15号に該当することは明らかである。 同項第15号に該当するか否かは、商標審査基準の考慮事由に則して検討を行う。 (1)本件商標とその他人の標章との類似性の程度 本件商標から生じる称呼「ラビタ」と、引用商標の「LIVITA(Livita)」部分から生じる称呼「リビタ」は、同じ「ラ」行である「ラ」と「リ」の違いのみであり、上記2で述べたように、互いに類似するものである。 (2)その他人の標章の周知度 請求人は、「Livita」という名称で「ビタミン等を含有する粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品」(いわゆる「サプリメント」)を日本全国で販売し、その結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標「リビタ」「LIVITA」が需要者の間において広く認識され周知な商標となっていることは、上記3で述べたとおりである。 (3)その他人の標章が造語よりなるものであるか、又は構成上顕著な特徴を有するものであるか 引用商標「LIVITA(リビタ)」は、“生活”を意味する英単語の「LIFE」と、“活力”を意味する英単語の「VITALITY」のそれぞれの語頭を組み合わせた造語である。 引用商標は、指定商品の品質を表す語句ではなく、創造的商標(fanciful mark)であり、請求人以外の第三者により商標として採択される可能性の低い言葉である。 (4)その他人の標章がハウスマークであるか 引用商標は請求人のハウスマークではないが、請求人の主要ブランドの一つであり、ハウスマークと同等の強い顧客吸引力を持つ商標である。 (5)企業における多角経営の可能性 請求人(引用商標権者)は、日本を代表する市販薬メーカーであり、機能性表示食品、特定保健用食品、栄養補助食品の他、栄養ドリンク剤、風邪薬・胃腸薬・解熱鎮痛剤・育毛剤などの市販薬、抗生物質・糖尿病治療薬などの処方薬、日焼け止めなどのスキンケア用品、オーラルケア用品など、医薬品・健康食品分野において広く事業を展開しており、多角経営の可能性が高いものといえる。 (6)商品間、役務間又は商品と役務間の関連性 本件商標の指定商品はいずれも引用商標の指定商品又は指定役務に類似するものである。 (7)商品等の需要者の共通性その他取引の実情 本件商標の指定商品中「液状のサプリメント,栄養補助食品,プロポリスを主原料とする栄養補助食品」と引用商標の指定商品中「ビタミン等を含有する粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工商品,他」の類似群コードは「32F15」、本件商標の指定商品中「食餌療法用食品・飲料」と引用商標の指定商品中「食餌療法用食品,食餌療法用飲料」の類似群コードは「32F16」、そして本件商標の指定商品中「薬剤,薬剤(人用のもの),たら肝油」と引用商標の指定商品中「薬剤」は「01B01」であり、これら商品は「類似商品・役務審査基準」上は互いに類似する商品ではない。 しかしながら、「サプリメント」は人体に欠乏しやすいビタミン・ミネラル・アミノ酸・不飽和脂肪酸などの接種を目的としたものであり、「食餌療法用食品・飲料」は、“食物の品質・成分・分量などを調節して、疾病を治療し、または罹患臓器を庇護しながら全身栄養を全うすることを目的としたもの”であり(甲13)、そして、「薬剤」は、病気や傷などの治療を目的とするために用いられるいわゆる“くすり”であり、いずれの商品も身体を健康にするために、あるいはその維持に用いられるものという点で共通する。また、その需要者は、特定の年齢・分野に限られるものではなく、老若男女問わずあらゆる年齢層を需要者とするものであり、互いに共通する。 取引の実情に関しては、「薬剤」のうち一般用市販薬,いわゆる“大衆薬”は、薬局やドラッグストアの他、「第2類医薬品」と「第3類医薬品」に関してはコンビニエンスストアでも販売されている実情にある。「サプリメント」や「食餌療法用食品・飲料」は、薬局やドラッグストア、インターネット上のオンラインショッピングサイトにおいて広く取り扱われており、いずれの商品も流通経路・販売経路において共通する部分が多いといえる。 (8)まとめ 引用商標は、請求人の業務に係る商品を表示する商標として長年使用されてきた結果、本件商標の登録出願前より、我が国の取引者、需要者の間において広く知られた商標となっている。 本件商標は、その構成に係るローマ字の綴り「LOVITA」が請求人の造語商標である「LIVITA」と酷似しており、加えて、その称呼が互いに相紛れるおそれのある類似の商標と認められるものであるから、これを本件商標の指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、請求人の商標「LIVITA/リビタ」を連想・想起し、該商品があたかも請求人又は請求人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるといわざるを得ない。すなわち、その商品の出所について広義の混同を生ずるおそれがあるというべきであって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。 第4 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第23号証(枝番号を含む)を提出した。 1 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標と引用商標の外観の比較 ア 本件商標は大文字の欧文字6文字の「LOVITA」を書してなるものである。 イ 引用商標1、5及び7は、片仮名3文字の「リビタ」と大文字の欧文字6文字の「LIVITA」が上下二段で表されている。 本件商標が欧文字のみからなるのに対し、引用商標1、5及び7は、片仮名3文字を含むことから、本件商標と引用商標1、5及び7は、文字構成が明らかに相違している。また、欧文字部分を比較しても、6文字という少ない文字数における2文字目が相違しており、この差異が外観に与える影響は少なくない。 したがって、本件商標と引用商標1、5及び7は、明らかに外観上区別可能であり、外観非類似である。 ウ 引用商標2及び3は、大文字の欧文字6文字の「LIVITA」が標準文字で表されているところ、本件商標と引用商標2及び3とは、上記イの欧文字部分の類否と同様であるから、外観上明らかに区別可能であり、外観非類似である。 エ 引用商標4及び6は、青色の長方形の枠の中に、語頭のみが大文字の欧文字6文字「Livita」のロゴが横一列に表され、その下に欧文字「LIFE VITALITY SUPPORT」が小さい文字で横一列に表されている。構成中の「Livita」のロゴは、語尾以外は長方形の枠と同じ青色で、語尾の「a」は赤色で図案化されている。さらに引用商標6は、枠の右側に鷲の図形が表されている。本件商標と引用商標4及び6の「Livita」のロゴは欧文字6文字の少ない文字数の2文字目が相違し、語尾「a」の図案化の有無において相違している。さらに、欧文字「LIFE VITALITY SUPPORT」の文字において相違しており、本件商標と引用商標6とは鷲の図形の有無においても相違している。 したがって、本件商標と引用商標4及び6とは、文字及び図形的な要素の構成が明らかに異なり、外観非類似である。 オ 以上により、本件商標と引用商標とは外観非類似である。 (2)本件商標と引用商標の称呼の比較 本件商標からは、ローマ字読みで「ロビタ」という3音の称呼を生じる。 引用商標1、5及び7はその片仮名「リビタ」と欧文字6文字「LIVITA」のローマ字読みから「リビタ」の3音の称呼、引用商標2及び3からは、ローマ字読みで「リビタ」の3音の称呼、引用商標4及び6は、「Livita」のロゴから「リビタ」という3音の称呼が生じる。したがって、本件商標と引用商標とは、3音という短い称呼において称呼を識別する上で最も重要な要素を占める語頭音が相違しており、明らかに聴別可能で非類似である。 また、本件商標から生じる「ロビタ」の称呼と引用商標4及び6の「LIFE VITALITY SUPPORT」の文字から生じる「ライフバイタリティサポート」と、全体から生じる「リビタライフバイタリティサポート」とは、称呼の音数が異なり、明らかに聴別可能で非類似である。 以上により、本件商標と引用商標とは称呼非類似である。 (3)本件商標と引用商標の観念の比較 本件商標「LOVITA」は、辞書に掲載がない造語であり、特定の観念を有さない(乙1)。 引用商標中、片仮名「リビタ」、欧文字「LIVIA」及び「Livita」は辞書に掲載がない造語であり、特定の観念を有さない(乙2、乙3)。 そうすると、本件商標と引用商標中の「リビタ」、欧文字「LIVIA」及び「Livita」は、何れも観念を有さないため観念を比較することができず、観念が類似するものとはいえない。 また、引用商標4及び6の「LIFE VITALITY SUPPORT」からは、「生命力の支持」という観念を生ずる(乙4~乙6)ところ、本件商標は観念を有さないため観念を比較することができず、観念が類似するものではない。 以上により、本件商標と引用商標とは観念が類似するものとはいえない。 (4)他の審査事例及び異議申立て事件 本件商標及び引用商標と同様の商品分野(類似群コード:01B01、01C01、32F15、32F16)においては、欧文字2文字目の「O」と「I」のみの相違により称呼における語頭音の「ロ」と「リ」のみが相違する登録商標が、多数併存している(乙7~乙17)。 また、6文字の欧文字からなり、2文字目のみが相違する商標について非類似と判断された異議申立て事件がある(乙18)。 以上の複数の併存登録例や異議申立て事件における特許庁のこれまでの統一的な判断によれば、本件商標と引用商標についても、当然に非類似と判断されるべきものである。 (5)まとめ 以上のように、本件商標は、外観、称呼、観念のいずれにおいても、引用商標とは混同を生じるおそれのない非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。 2 商標法第4条第1項第10号について (1)本件商標と引用商標の類似性について 上記1で述べたとおり、本件商標は引用商標と非類似である。 (2)引用商標の周知性について 請求人は、販売実績(売上高、販売ウェブサイト)等の証拠に基づき、引用商標が最終消費者まで広く認識されている商標のみならず、取引者の間に広く認識されている商標となっていたことは明白であるとしている。 しかしながら、引用商標に係る商品(以下「「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品」という場合がある。)は、以下の証拠に示すように、サプリメント等の健康食品市場においては売上高が高いとはいえず、この市場において、最終消費者まで広く認識されている商標又は取引者の間に広く認識されている商標とはいえない。 「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品は、2015年の40億円をピークに年々減少傾向にある。また、甲7の5によれば、2022年3月期の請求人の全売上高は約2,682億円であり、例えば請求人の「リポビタンシリーズ」の売上高が488億円であって全売上高の約18%をも占めるのに対し、「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品の売上高は約32億であって、請求人の全売上高のわずか1.2%程度を占めるに過ぎない。すなわち、「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品は請求人の主力商品ではない。 また、サプリメント等の健康食品分野の市場は、メーカー出荷額で8000億を超える市場であり、例えば、2020年度においては8,659億9,000万円である(乙19)。ここで、「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品における売上高(出荷額)は、2021年3月期(2020年度)には32億円(甲7の4、甲7の5)であるから、国内の健康食品全出荷額におけるわずか0.37%程度に過ぎない。すなわち、サプリメント等の健康食品分野の国内市場において、「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品が占める割合は非常に少ない。 また、請求人が主張するように、大手ECサイト「amazon」及び「楽天」においても「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品は取り扱いがあるものの、「amazon」の売れ筋ランキング100位までにも、「楽天」におけるサプリメントの売れ筋ランキング80位までにも「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品はランクインしていない(乙20、乙21)。 以上に示すように、「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品は、請求人の主力商品ではないこと、サプリメント等の健康食品の国内市場における売上高の割合が非常に低いこと、大手ECサイト「amazon」及び「楽天」において「LIVITA(リビタ)」ブランドの商品はサプリメントの分野の売れ筋ランキングの上位にランクインしていないことから、サプリメント等の健康食品市場において、引用商標は周知な商標ではないものと思料する。 (3)まとめ 以上のように、本件商標は引用商標とは非類似であり、かつ引用商標は周知な商標ではないため、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものではない。 3 商標法第4条第1項第15号について (1)本件商標と引用商標の類似性について 上記1で述べたとおり、本件商標は引用商標と非類似である。 (2)引用商標の周知性について 引用商標は、上記2で述べたように、サプリメント等の健康食品の分野において周知な商標ではない。 (3)引用商標における「LIVITA(リビタ)」が造語よりなるものであるか、及び構成上顕著な特徴について 引用商標は辞書には記載がなく、請求人の主張によれば、英単語の「LIFE」と「VITALITY」とを組み合わせた造語であるから、「LIFE」の語頭の2文字「LI」を含むところが需要者に顕著な印象を与える。 これに対し、本件商標「LOVITA」は、語頭が「LO」であるため、英単語の「LIFE」と「VITALITY」とを組み合わせてもできない造語であり、引用商標とは全く異なる構成上の顕著な特徴を有するものである。 (4)引用商標の著名性について 引用商標は、請求人が認定するように請求人のハウスマークではない。さらに、J-platpatの日本国周知・著名商標検索によれば、引用商標は登録されていないため(乙22)、特許庁において著名商標として認定されていない。 なお、請求人は、ハウスマークではない商標であっても、「コーラック」、「リアップ」及び「リポビタン」の標章については防護標章として登録している(乙23)。 したがって、請求人は需要者の間に広く認識されている自己の商標について積極的に防護標章登録を行い、自己のブランド保護を行っているものと思料する。このような請求人が、引用商標の防護標章登録をしていないということは、請求人自身が、引用商標については需要者の間に広く認識されている商標とは認識していないことを示すものである。 したがって、引用商標は著名な商標ではない。 (5)まとめ 以上のように、本件商標は、引用商標に類似しておらず、かつ引用商標とは全く異なる構成上の顕著な特徴を有し、かつ引用商標は周知又は著名な商標ではないことから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。 第5 当審の判断 請求人が本件審判を請求することの利害関係の有無については、当事者間に争いがなく、また、当審は請求人が本件審判の請求について利害関係を有するものと認める。 以下、本案に入って審理する。 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、上記第1のとおり、「LOVITA」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、辞書等に載録されていないものであって、特定の意味合いを想起させることのない、一種の造語として理解されるものである。 そして、特定の語義を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、我が国でよく知られている「LO」の文字を含む英単語「love」「lounge」が「ラブ」「ラウンジ」と発音されることを踏まえると、「LO」を「ラ」と称呼して全体として「ラビタ」と称呼する場合と、「LO」はローマ字風の読みで「ロ」と称呼されるから、全体として「ロビタ」と称呼される場合もあるといえる。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「ラビタ」又は「ロビタ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について ア 引用商標1、引用商標5及び引用商標7は、上記第2の1、5及び7のとおり「リビタ」の片仮名と「LIVITA」の欧文字を2段に横書きしてなるところ、上段の片仮名は下段の欧文字の読みを表すものと認められる。そして、当該文字は、辞書等に載録されていないものであって、特定の意味合いを想起させることのない、一種の造語として理解されるものであるから、引用商標1、引用商標5及び引用商標7よりは、「リビタ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標2及び引用商標3は、上記第2の2及び3のとおり「LIVITA」の文字を標準文字で表してなるところ、上記アと同様に造語として理解されるものである。そして、特定の語義を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、引用商標2及び引用商標3よりは、「リビタ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。 ウ 引用商標4は、別掲1のとおり長方形の輪郭内に語尾の「a」は図案化されているものの「Livita」と看取できる文字と、当該「Livita」の文字に比して相当に小さな文字で「LIFE VITALITY SUPPORT」の欧文字を2段に表してなり、引用商標6は、引用商標4と同じ構成からなるものの右側に正方形の輪郭内に図形を表示した構成からなるものであって、「Livita」の文字の「a」は赤色、その他の構成部分は青色で表されたものである。 そして、引用商標6における文字部分と図形部分とは、外観上分離して看取できるものであって、観念上のつながりがあるとはいい難い。 また、引用商標4及び引用商標6における長方形の輪郭は、自他商品の識別標識としての機能はなく、当該輪郭内の上段の「Livita」の文字が下段の「LIFE VITALITY SUPPORT」の文字に比して相当に大きく目立つ態様で表されており、かつ、上段の欧文字と下段の欧文字に観念的なつながりは認められないことからすると、引用商標4及び引用商標6は、その構成中の「Livita」の文字を抽出し、これを他人の商標と比較することも許されるべきである。 そして、当該「Livita」の文字は上記ア及びイと同様に「リビタ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 エ したがって、引用商標は、「リビタ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (3)本件商標と引用商標との類否 本件商標と引用商標とを比較するに、外観においては、片仮名、長方形の輪郭、「LIFE VITALITY SUPPORT」の欧文字あるいは図形の有無において明らかに相違し、本件商標と引用商標の構成中の「LIVITA(Livita)」の欧文字を比較しても、「L」及び「VITA(vita)」は同じつづりからなるものの、2文字目「O」と「I(i)」の差異を有するものであり、全体として6文字と短い構成文字においては、これらの差異が外観全体に与える影響は少なくないといえる。また、引用商標4及び引用商標6においては、「a」の文字は図案化されていることから、本件商標と引用商標とは、構成態様が明らかに相違するといえ、両者は、外観上相紛れるおそれはない。 したがって、本件商標と引用商標とは外観上相紛れるおそれはない。 次に、本件商標から生じる「ラビタ」又は「ロビタ」の称呼と、引用商標から生じる「リビタ」の称呼とは、語尾2音の「ビタ」の称呼を共通にするものの、語頭の「ラ」又は「ロ」と「リ」の音に差異を有し、当該音が語頭である差異に加えて、それぞれ3音という短い音構成においては、称呼全体に及ぼす影響が大きいものといえ、両者は、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。 そして、本件商標及び引用商標の構成中の、「リビタ」の片仮名及び「LIVITA(Livita)」の欧文字は、いずれも特定の観念は生じないものであるから、両者は、観念上、比較することができない。 してみれば、本件商標と引用商標の構成中の、「リビタ」の片仮名及び「LIVITA(Livita)」の欧文字は、観念において比較することができないとしても、外観において相紛れるおそれのないものであり、称呼においても明瞭に聴別できるものであるから、本件商標と引用商標が需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、両商標は、非類似の商標というべきである。 (4)小括 以上よりすると、本件商標と引用商標とは、非類似の商標というべきであるから、本件商標と引用商標の指定商品又は指定役務の類否を判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性について (1)引用商標の周知性について ア 請求人及び被請求人の主張及び証拠によれば、次のとおりである。 (ア)請求人は、機能性表示食品、特定保健用食品、栄養補助食品等のいわゆる健康食品について、引用商標を構成する「Livita(リビタ)」の文字を、統一ブランドとして、平成15年(2003年)2月からその商品の包装や広告に引用商標を表示、使用している(甲4、甲5)(以下、「Livuta(リビタ)」の文字を表示、使用した商品を「「リビタ」ブランド」という。)。 (イ)「リビタ」ブランドの商品は、2015年3月期から2022年3月期までの売上げは、年間40億円ないし32億円であった(甲7)。 (ウ)a 「リビタ」ブランド等に関する新聞広告は、2018年に1回、2019年1月、6月に5回、2020年3月に5回、2022年5月に3回(甲8)、計14回掲載された。 b 「リビタ」ブランド等に関する雑誌広告は、2012年2月から12月までに5回、2013年1月から11月までに3回、2014年1月及び2月に2回、2020年4月に2回、2021年2月から9月までに5回、2022年6月及び7月に4回(甲9)、計21回掲載された。 c 請求人は、「リビタ」ブランド等に関するCM広告を放送しているとして(甲10)、2019年から2022年の関東地方における延べ視聴率(GRP)は5,007.3GRPである旨主張している。 d 「リビタ」ブランドの発売に関して取り上げられたウェブサイト記事(甲11)は、2006年3月及び10月に2回、2007年11月に1回、2009年1月から11月までに3回、2010年1月から12月までに3回、2012年2月及び7月に2回、2016年8月及び9月に2回、2018年1月及び12月に3回、2019年4月から10月までに3回、2020年3月から6月までに3回、2021年2月から4月までに3回、2022年2月及び3月に2回、計27回である。 e 「リビタ」ブランドに関する記事が新聞雑誌に取り上げられたのは、2012年10月に2回、2007年3月及び6月に3回、計5回である(甲12)。 (エ)サプリメント等の健康食品分野の市場は、メーカー出荷額で8000億円を超える市場であり、2020年度においては8,659億9000万円である(乙19)。「リビタ」ブランドは、2021年3月期(2020年度)は32億円であるから、国内健康食品全出荷額における0.37%程度である。 イ 上記アによれば、「LIVITA」「Livita」の文字を含む引用商標が、いわゆる健康食品に平成15年(2003年)2月頃から使用されていることはうかがえるものである。しかしながら、上記ア(ウ)によれば、「リビタ」ブランド等に関する新聞広告は、2018年から2022年の4年間に14回で、1年に3回程度の掲載であり、雑誌広告は、2012年から2022年の10年間に21回で、1年に2回程度の掲載である。また、「リビタ」ブランドのサプリメント等の発売のウェブサイト記事については、業界新聞(薬事日報等)が多いだけでなく、2006年から2022年の16年間に27回で、1年に2回弱程度の掲載であり、「リビタ」ブランドのサプリメント等に関する新聞雑誌については、2012年に2回、2007年に3回であり、年間において数回の頻度での掲載であるから、これらの広告宣伝によっては引用商標が周知になっているものとまでは認められない。さらにCM広告においては、延べ視聴率を証拠として周知性を主張しているが、そのCMの放送時間帯や放送回数などは不明であり、引用商標の周知性獲得を客観的に裏付けるものということはできない。 そして、上記ア(エ)によれば、健康食品分野において、請求人の「リビタ」ブランドの商品の出荷額は多いものとはいえない。 そうすると、請求人の提出された証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が請求人の取り扱う商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 (2)本件商標と引用商標の類否について 上記1(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において相紛れるおそれのないものであり、称呼においても明瞭に聴別できるものであるから、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標である。 (3)そうすると、本件商標は、他人(請求人)の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標に類似する商標ではなく、また、本件商標は、本件商標権者が、これをその指定商品について使用をしても、取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起することはなく、その商品が請求人若しくは同人らと経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が引用商標と出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 (4)小括 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当しない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第10号及び同項第15号のいずれにも該当するものでなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第46条第1項により、その登録を無効とすることはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-890001

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