商標拒絶査定不服審判
2023-650076
オン、オオエヌ
- 審判番号
- 2023-650076
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 1050016
- 請求日
- 2023年09月04日
- 審決日
- 2026年04月09日
- 公報発行日
- 2026年06月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】On Clouds GmbH
- 【請求人代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 林田 悠子
- 分類
- T18 .15 -WY (W25) / T18 .26 -WY (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項5号商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第3条第1項第5号、商標法第3条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
2020年8月13日に事後指定が記録された国際登録第1050016号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。
結論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
1 手続の経緯
本願は、2020年(令和2年)8月13日に国際商標登録出願(事後指定)されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
2021年(令和3年) 9月 1日付け:暫定拒絶通報
2022年(令和4年) 6月21日 :手続補正書の提出
2022年(令和4年) 7月19日 :意見書の提出
2023年(令和5年) 5月10日付け:拒絶査定
2023年(令和5年) 9月 4日 :審判請求書の提出
2023年(令和5年)10月16日 :手続補正書(証拠説明書及び甲第1号証~甲第44号証の2)の提出
2025年(令和7年) 3月27日付け:審尋
2025年(令和7年) 9月22日付け:審尋
2025年(令和7年)12月23日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ON」の欧文字を横書きしてなり、第25類「Clothing, footwear, headgear.」を指定商品として、国際商標登録出願(事後指定)され、指定商品については、上記1の手続補正書により、最終的に、第25類「Footwear [other than special footwear for sports].」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
(1)商標法第3条第1項第5号について
本願商標は、「ON」の文字を普通に用いられる書体で横書きしてなるところ、これをその指定商品に使用しても、欧文字2文字からなる標章は、商品の型番等を表示するための記号、符号の一類型を表したものとみるべきであって、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認識されるにとどまるから、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)商標法第3条第2項について
出願人が提出した資料を総合的に勘案しても、本願商標が使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものということはできないから、商標法第3条第2項の要件を具備しない。
(3)商標法第4条第1項第11号について
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
登録第2435859号商標(以下「引用商標」という。)
商標の構成:別掲のとおり
登録出願日:昭和61年 2月14日
設定登録日:平成 4年 7月31日
書換及び更新時の減縮後の指定商品:第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,メトロノーム」
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第5号について
本願商標は、「ON」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、「・・・の上に」の意味(株式会社研究社「新英和中辞典」第7版))を有する、我が国でも親しまれた英語である。
一般に、欧文字2文字からなる標章は、商品の品番、型番等を表示するための記号、符号として用いられることがあるものの、靴類を取り扱う業界において、「ON」の文字が、商品の品番、型番等を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実を発見することはできなかった。
また、請求人のグループ会社である「On AG」は、2010年からスイス発のシューズブランドとして「On」ブランドのシューズの製造販売を開始し、現在では66力国以上で9,500店舗を超える販売店が「On」ブランドの商品を取り扱っている(甲第7号証)。我が国においても2015年に事業拠点を設立し(甲第8号証)、現在では650以上の販売店及び各種ECサイトにおいて「On」ブランドのシューズが取り扱われており(甲第10号証の1~甲第13号証の2)、インターネット・SNS広告、有名人の起用、イベントの実施で広告宣伝を行うほか、スポーツ・ファッション誌、ウェブサイト記事、新聞等で多数取り上げられている実情が認められる(甲第14号証~甲第44号証の2)。
以上のとおり、「ON」が「・・・の上に」の意味合いを有する既成語であること、靴類を取り扱う業界において商品の品番、型番等として一般に使用されている実情がないこと、靴類を取り扱う業界において「On」の文字からなる商標が我が国の需要者の間に広く知られており、本願商標はこれに容易に通ずるものであることも踏まえると、本願商標は、商品の品番、型番等を表示したものと一般的に理解されるとはいえないから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると判断するのが相当である。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願の指定商品は、上記2のとおり補正された結果、引用商標の指定商品と類似しないものとなった。
したがって、本願は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなった。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標が同法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
また、本願が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
その他、本願についての拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-650076