商標取消審判
2023-300296
アンゼン
- 審判番号
- 2023-300296
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2018-039693
- 登録番号
- 6113001
- 請求日
- 2023年05月10日
- 審決日
- 2023年11月30日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】アンゼン テクノロジーズ インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】安原 正義
- 【請求人代理人】大西 育子
- 【被請求人】株式会社 東北安全ガラス
- 【被請求人代理人】齋藤 昭彦
- 【被請求人代理人】齋藤 博子
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T132 .1 -Y (W36)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第2項、商標法第50条第1項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6113001号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6113001号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成30年3月29日に登録出願され、第35類、第36類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成31年1月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和5年5月26日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、令和2年5月26日から令和5年5月25日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定役務中、第36類「生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理」(以下「請求に係る指定役務」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証の1及び2を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、請求に係る指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。
第3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証から乙第25号証を提出した。
1 被請求人(株式会社東北安全ガラス)は、昭和55年に設立され、平成13年から秋田県秋田市八橋新川向12番31号に本社を置き、主に、自動車ガラスの販売及び取付修理、カーフィルム施工、ガラスリペア(飛石キズ等)、タイヤ、ホイール、バッテリその他カー用品の販売、カーメンテナンス事業、損害保険・生命保険代理店を営んでいる(乙1~乙3)。
2 被請求人は、保険代理店業務を行う保険事業部を有しており、損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」という。)と損害保険代理店委託契約を、平成25年11月に締結している(乙11)。
乙第12号証は、損保ジャパンの個人用自動車保険に関するパンフレット兼重要事項等説明書であり、裏面のお問い合わせ先には、保険事業部の住所、名称、電話番号及びFAX番号のゴム印が押印されている。
3 乙第13号証及び乙第14号証は、Googleが令和2年10月に撮影した被請求人の本社の建物であり、本件商標を付した看板が掲示されている。
4 したがって、被請求人は、要証期間において、本件商標と社会通念上同一の商標を請求に係る指定役務について、商標法第2条第3項第8号の使用をしていたものである。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。
(1)被請求人である本件商標権者は、昭和55年9月に設立された会社であり、本社を平成13年8月に秋田市八橋新川向12番31号に移転し、自動車部品、自動車用品の販売及び修理、自動車整備に関する業務、損害保険並びに自動車損害賠償保証法に基づく保険の代理業、生命保険の募集に関する業務、自動車の板金塗装業等を目的として、平成25年7月に登記されている(乙1)。
(2)本件商標権者は、損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」という。)と損害保険代理店委託契約を平成25年11月に締結している(乙11)。また、損保ジャパンの個人用自動車保険に関するパンフレット兼重要事項等説明書(2023年1月版)の裏面には、お問い合わせ先として、本件商標権者の郵便番号、住所、会社名等が押印されている(乙12)。
(3)乙第13号証及び乙第14号証は、Googleストリートビューから引用した本件商標権者の建物の全景画像と建物の看板部分を拡大した画像である。この看板の画像には、「10月 2020」の日付及び画像下部にはGoogleMapsのアドレスが表示されているところ、そのアドレスには「東北安全ガラス(株)+本社・ファブリカアンゼン秋田・東北安全ガラス秋田店」の文字が表記されている(乙14)。なお、建物の看板には子供と思しきキャラクター図形(以下「使用商標」という。)が表示されている。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標は、別掲のとおり、子供と思しきキャラクター図形(胴体部分に図案化された「ANZEN」の欧文字が表示されている。)を表してなるものである。
これに対して、上記1(3)の使用商標は、キャラクターの両足の足先部分を確認することができないが、その他の部分の構成態様を本件商標と同じくするものであり、外観において同視される図形からなるものといえることから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。
(2)使用者について
上記1(3)のGoogleストリートビューの画像は、2020年(令和2年)10月時点に撮影された本件商標権者の看板であることから、上記(1)の使用商標を表示したのは、本件商標権者である「株式会社東北安全ガラス」といえる。
(3)使用役務について
上記1(2)によれば、本件商標権者は、損保ジャパンと損害保険代理店委託契約を平成25年11月に締結し、損保ジャパンの個人用自動車保険に関するパンフレット兼重要事項等説明書(2023年1月版)を備えている。
このことを踏まえれば、本件商標権者は、損害保険契約の締結の代理に係る役務を提供していたといえるものであり、その使用役務は、請求に係る指定役務に含まれている。
(4)使用時期について
上記1(2)及び(3)によれば、本件商標権者は、平成25年11月に損保ジャパンと損害保険代理店委託契約を締結し、要証期間である2023年(令和5年)1月には、個人用自動車保険のパンフレット兼重要事項等説明書が備えていたことから、この期間継続して損害保険契約の締結の代理に係る役務を提供してきたものと推認できる。また、同じく要証期間である2020年(令和2年)10月時点のGoogleストリートビューには、本件商標権者の看板に上記1(3)の使用商標を確認することができる。
このことから、本件商標権者は、要証期間内に使用商標を建物の看板に表示し、損害保険契約の締結の代理に係る役務を提供したと推認され、使用時期は、要証期間内である。
(5)使用行為について
本件商標権者の建物の看板は、上記(3)の請求に係る指定役務中の損害保険契約の締結の代理に関する広告に該当する。そして、上記(4)のとおり、本件商標権者は、要証期間内に使用商標を表示した看板を掲示して、請求に係る指定役務中の「損害保険契約の締結の代理」を内容とする広告に本件商標を付して展示する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。
3 以上のとおり、本件商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が請求に係る指定役務について本件商標を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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