商標拒絶査定不服審判
2023-022333
エイアアルアシスト、アシスト
- 審判番号
- 2023-022333
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-136141
- 請求日
- 2023年12月28日
- 審決日
- 2025年02月04日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社TECH MONSTER
- 【請求人代理人】西原 広徳
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 潤
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .13 -Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-136141拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和4年11月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 4月17日付け:拒絶理由通知書
令和5年 9月28日付け:拒絶査定
令和5年12月28日 :審判請求書の提出
令和6年10月 3日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「ARアシスト」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「ARアシスト」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「AR」の文字は「拡張現実」の意味を、「アシスト」の文字は「人の仕事を手伝うこと」の意味を有する語である。そして、本願の指定商品及び役務を取り扱う業界において、「ARアシスト」や「拡張現実(AR)アシスト」と称して、「AR技術を用いて人の作業等をアシストすること」が行われている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、単に「AR技術を用いて人の作業等をアシストすることに関する商品及び役務」であることを容易に理解・認識するにすぎないことから、本願商標は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、これを、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における審尋
当審において、上記第1の審尋により、請求人に対し、別掲1ないし別掲3のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めたが、請求人は、応答期間において、当該審尋に対する意見を提出していない。
第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「ARアシスト」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「AR」の欧文字は、「拡張現実」を意味する「augmented reality」の略(「ジーニアス英和辞典 第6版」発行者:株式会社大修館書店)の意味を有し、「アシスト」の片仮名は、「人の仕事を手伝うこと。」(「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」発行者:株式会社三省堂)の意味を有する語である。
そして、昨今、別掲1のとおり、例えば、工場などの現場作業者向けの業務支援のために、AR(Augmented Reality)が活用されているところ、本願の指定商品及び指定役務の業界において、別掲2のとおり、ARを活用した業務支援のためのシステムが提供されており、また、そのようなシステムが、別掲3のとおり、「ARアシスト」と称されて取引されている実情にあることが確認できる。
そうすると、本願商標の構成文字の語義及び上記取引の実情をも併せ考慮すれば、本願商標は、その構成全体として、「ARによる業務支援」ほどの意味合いを認識させるものである。
してみると、本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品及び役務が、「ARによる業務支援に関する商品及び役務」、「ARによる業務支援用の商品及び役務」であることを理解するにとどまるから、本願商標は、商品の品質及び用途並びに役務の質(内容)及び用途を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「本願商標は、これを構成する文字の大きさ、書体が同じであり、外観上まとまりよく一体に構成されており、称呼において格別冗長というべきものでなく無理なく一連によどみなく称呼し得るものである。」旨主張する。
しかしながら、本願商標は、その称呼が格別冗長でないとしても、本願商標を構成する文字種の違いから、「AR」の欧文字と「アシスト」の片仮名を組み合わせてなるものであると容易に理解できるものであり、上記1のとおりの取引の実情からすると、その構成全体として、「ARによる業務支援」ほどの意味合いを認識させるものであるから、無理なく一連に称呼し得るか否かによって上記判断が左右されるものではない。
(2)請求人は、「「AR」の文字および「アシスト」の文字は、それぞれ多義的なものであり、「拡張現実(AR)アシスト」のような表現されていることから、少なくとも「AR」の文字については一義的に「拡張現実」の意味であることが確定されるものではなく、本願商標は、商品の質を暗示させるにとどまるというべきであり、商品の質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとは言い難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として認識、把握されるものである。」旨主張する。
しかしながら、本願の指定商品及び指定役務の業界における、別掲1ないし別掲3のような取引の実情を踏まえると、上記1のとおり、本願商標の構成中の「AR」の欧文字は、本願の指定商品及び指定役務との関係においては、「拡張現実」を意味する「augmented reality」の略を意味し、「アシスト」の片仮名は、「人の仕事を手伝うこと。」を意味する語であるというべきものであり、本願商標は、その構成全体として、「ARによる業務支援」ほどの意味合いを認識させるものである。
したがって、本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品及び役務が、「ARによる業務支援に関する商品及び役務」、「ARによる業務支援用の商品及び役務」であることを理解するにとどまるから、本願商標は、商品の品質及び用途並びに役務の質(内容)及び用途を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。
(3)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他、請求人の主張は、採用するべき事情はない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-022333