商標拒絶査定不服審判
2023-022046
タッチフォーヘルス
- 審判番号
- 2023-022046
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-116128
- 請求日
- 2023年12月26日
- 審決日
- 2024年10月10日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小堀 健太郎
- 【請求人代理人】松本 隆
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W09164144) / T18 .17 -Z (W09164144)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-116128拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年10月11日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 3月27日付け:拒絶理由通知書
令和5年 6月 6日受付:意見書、手続補正書
令和5年 9月28日付け:拒絶査定
令和5年12月26日 :審判請求書
令和6年 7月 1日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「タッチフォーヘルス」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第41類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正書により、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「タッチフォーヘルス」と標準文字で書してなり、「東洋医学に係る気の流れに着目した療法」程度を意味する語である。
そうすると、本願商標をその指定商品・役務に使用しても、これに接する取引者及び需要者は、東洋医学に係る気の流れに着目した療法に関する商品・役務であることを理解するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質や役務の質・特徴を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審における審尋
本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、当審の暫定的見解及び職権に基づく証拠調べの結果(別掲2)を請求人に通知し、意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記4の審尋に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
ア 本願商標は、「タッチフォーヘルス」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「タッチ(Touch)」の文字は「触れる」等の意味を、「フォー(for)」の文字は「…のために」等の意味を、「ヘルス(health)」の文字は「健康、健康状態」等の意味を有する英語(いずれも「新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典」株式会社研究社参照)の読みを片仮名で表記したものである。
イ そして、健康法の教授や健康法によるカウンセリング等を含む本願指定役務を取扱う業界において「タッチフォーヘルス(Touch for Health)」の文字は、別掲2のとおり、身体に触れることによる健康法の一種を示す語として広く使用され、タッチフォーヘルスに関する知識の教授や、カウンセリング等が提供されている実情が見受けられる。
ウ そうすると、本願商標をその指定役務中、例えば「健康法に関する教授,健康法に関する技術の指導,健康法に関する技術の指導のためのセミナー又は研修の企画・運営又は開催,健康法及び自然健康法によるカウンセリング」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、身体に触れることによる健康法の一種、すなわち役務の内容や手法を表したものと認識するにとどまるから、本願商標は、単に役務の質(内容、手法)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、「身体に指で触れる」ということを意味しておらず、「健康のために触れ合う」ということを意味しているので、本願商標が使用された商品・役務に接する取引者及び需要者は、必ずしも当該商品・役務が東洋医学に係る気の流れに着目した療法に関する商品・役務であるとは理解しない旨を主張する。
しかしながら、上記(1)イのとおり、本願指定役務を取扱う業界において「タッチフォーヘルス(Touch for Health)」の文字は、身体に触れることによる健康法の一種を示す語として広く使用され、タッチフォーヘルスに関する知識の教授や、カウンセリング等が提供されている実情が見受けられるから、本願商標をその指定役務中、健康法に関する役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、身体に触れることによる健康法の一種、すなわち役務の内容や手法を表したものと認識するにとどまるものといえる。
(3)商標法第3条第2項について
請求人は、証拠1から証拠7(以下「甲○」と表記する。)を提出し、本願商標は、仮に商標法第3条第1項第3号に該当するとしても商標法第3条第2項の適用を受けるべきものである旨を主張するので以下検討する。
ア 請求人は、日本タッチフォーヘルスキネシオロジー協会の代表者であり、同協会は、日本で唯一のタッチフォーヘルス協会であるとされる(請求人の主張及び甲3)。
イ 少なくとも2014年から同協会のホームページにおいて、タッチフォーヘルスについて、「タッチフォーヘルスとは」の見出しの下、「タッチフォーヘルスの背景には、カイロプラクティックやアプライドキネシオロジー(AK)があり、また西洋医学と東洋医学、そして心理学や栄養学を融合させ、統合的により良き人生を生きるための健康法です。」との説明を掲載している(甲3)。また、同ホームページにおいて、協会公認のインストラクターの紹介や講座の案内が行われ(甲3)、公認インストラクターの数は約200名(請求人の主張)、講座の受講者数は2005年から2020年の間で約800名(甲5)であるとされる。
ウ タッチフォーヘルス(Touch for Health)を内容とする書籍が出版され(甲1及び甲2)、それが業界紙に取り上げられた(甲7)。
エ 以上を踏まえると、請求人が代表を務める協会のホームページにおいて、タッチフォーヘルスについて説明され、その講座が開催されるとともに、インストラクターを公認していることは伺える。
しかしながら、そのホームページ上の記載によれば、タッチフォーヘルスは、健康法の一種として紹介されており、請求人固有の出所識別標識として広く認知されているとは評価しがたい。
また、タッチフォーヘルス(Touch for Health)を内容とする講座の受講者数は16年間で約800名、協会公認のインストラクターの数は日本全国で200名といずれも極めて少なく、提示された実績から、本願商標が使用された結果、役務の出所と請求人との関連を認識することができる程度に、広く知られるに至ったものと判断することはできない。
なお、請求人が証拠として提示するタッチフォーヘルス(Touch for Health)に関する書籍からは、請求人及び請求人が代表を務める協会の名称は確認できない。
オ そうすると、本願商標は、請求人提出の証拠によっては、我が国の需要者の間において、請求人の業務に係る役務を表示する標章として、広く認識されるに至っているものとは認められない。
したがって、本願商標は、請求人により使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができるものとはいえず、商標法第3条第2項の要件を具備しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、同条第2項の要件を具備しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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