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商標拒絶査定不服審判

2023-021371

ゴクウスナノニシッカリキューシュー、キョクウスナノニシッカリキューシュー、ゴクウスナノニシッカリ、キョクウスナノニシッカリ

審判番号
2023-021371
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-145465
請求日
2023年12月15日
審決日
2024年09月09日
公報発行日
2024年11月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】王子ホールディングス株式会社
審判長/審判官
  • 審判長 大森 友子
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 田中 瑠美
分類
T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-145465拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年12月21日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 7月14日付け:拒絶理由通知書 令和5年 8月23日 :意見書の提出 令和5年 9月15日付け:拒絶査定 令和5年12月15日 :審判請求書の提出 令和6年 6月11日付け:審尋 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第5類「生理用ナプキン,生理用パンティ,おむつ,おむつカバー,失禁用おむつ,乳児用おむつ,失禁用吸収性パンツ,乳児用のパンツ式おむつ,失禁用パッド固定用パンツ,ペット用おむつ,ペット用おむつカバー,乳児のおむつ替え用使い捨てマット」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、別掲1のとおり、「極うすなのに」及び「しっかり吸収」の文字を上下二段書きしてなるところ、文字全体がオレンジ色で配色され、また、「極うす」及び「吸収」の文字が他の文字よりも大きく表示されているものの、商標全体としては、そのデザイン化の程度は格別特異なものともいえないものであるから、普通に用いられる方法の範囲内で表された標章と認められるものである。 また、本願商標の構成中、「極」の文字は、「この上なく。きわめて。もっとも。」等の意味を有する語として、「うす」の文字は、「物の厚みが少ない。」等の意味を有する「薄」の平仮名として、「しっかり」の文字は「十分であるさま。たくさん。」等の意味を有する「確り」の平仮名として、「吸収」の文字は「吸い取ること。」等の意味を有する語として広く知られている。 そして、「極うす」の文字が厚みが少ないこと程の意味合いで一般に使用されている実情や、「しっかり吸収」の文字が液体等を十分に吸い取ることができる程の意味合いで使用されている実情が見受けられるのに加え、「極うすなのにしっかり吸収」の文字が使用されている実情に鑑みると、本願商標は全体として、「厚みが少ないのに液体等を十分に吸い取ることができる」程の意味合いで認識されるものである。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「厚みが少ないのに液体等を十分に吸い取ることができる商品」であると認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 4 当審における審尋 当審において、令和6年6月11日付け審尋により、別掲2に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。 請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、別掲1のとおり、オレンジ色で表した「極うすなのに」の文字と「しっかり吸収」の文字が二段にずらして書されている(「なのに」と「しっかり」の文字部分が他の文字よりやや小さく書されており、「なのに」の真下に「しっかり」の文字が配置されている)ところ、その構成態様は殊更特異なものとはいえないものであり、普通に用いられる方法の範囲内で表された標章と認められるものである。 また、本願商標の構成中、上段に書された「極うすなのに」の文字部分のうち、「極」の文字は、「普通の程度をはるかに越えているさま。きわめて。非常に。」等の意味を表し、「うす」の文字は、「厚みが少ない」意を表す「薄」を平仮名で表したものと理解されるものであり、「なのに」の文字は、「…にもかかわらず。…だけれども。」の意味を表すものである(以上、出典は、株式会社小学館「デジタル大辞泉」)。 そして、原審提示の情報に加え、別掲2の参考情報によれば、本願の指定商品を取り扱う分野においては、きわめて厚みが少ない商品の形状を表す文字として、「極うす」又は「極薄」の文字が一般に使用されていることがうかがえる。 さらに、本願商標の構成中、下段に書された「しっかり吸収」の文字部分は、「しっかり」の文字が、「十分であるさま。たくさん。」の意味を、「吸収」の文字が、「吸い取ること。」の意味を、それぞれ表すものとしてともに一般に知られているものであり(いずれも出典は、前掲書)、原審説示のとおり、本願の指定商品分野において「(液体等を)十分に吸い取る」程の意味合いで使用されている実情が見受けられるものである。 加えて、別掲2の参考情報(3)の「極うすなのに、しっかり吸収」及び(5)の「極うすなのにしっかり吸収で安心」のように、本願商標を構成する「極うすなのにしっかり吸収」の文字と酷似する又は含む文字を、「きわめて厚みが少ないにもかかわらず(液体等を)十分に吸い取る商品」程の意味合いで使用されていることも確認できることから、本願商標は、全体として、「きわめて厚みが少ないにもかかわらず(液体等を)十分に吸い取る」程の意味合いを容易に認識させるものというのが相当である。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「きわめて厚みが少ないにもかかわらず(液体等を)十分に吸い取る商品」であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。 したがって、本願商標は、「きわめて厚みが少ないにもかかわらず(液体等を)十分に吸い取る商品」について使用するときには、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標は、その構成上、まとまりよく一体的に表されており、これに接する取引者・需要者は、商標全体をもって、一連一体の一種の造語を表示したものと認識するというのが相当である上、特に、その構成中の「極」の文字は、「いちばん上等であること」、「程度がはなはだしいこと」、「物事の中心」、「端まで行きつくす」、「行きつくした果て」等の意味を有する多義語であって、「極うす」の文字部分からは極めて抽象的な観念しか生じ得ないから、本願商標は、全体として、商品の品質を間接的に暗示させるにすぎない商標である旨主張する。 しかしながら、上記(1)で述べたとおり、原審提示の情報に加え、別掲2の参考情報によれば、本願の指定商品を取り扱う分野では、きわめて厚みが少ない商品について、「極うす」又は「極薄」の文字が一般に使用されていることがうかがえるものであり、本願商標に接する取引者、需要者においても、構成中の「極うす」の文字から「きわめて厚みが少ない」程の意味を理解させるといわざるを得ない。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、その商品が「きわめて厚みが少ないにもかかわらず(液体等を)十分に吸い取る」であること、すなわち、商品の品質を普通に用いられる方法で表したものと理解させるにとどまるものである。 イ 請求人は、インターネット検索の結果、本願商標を構成する「極うすなのにしっかり吸収」の文字は、請求人関連の商品のみがヒットするため、本願の指定商品分野において、取引上、一般的に使用されているとは認められず、むしろ、請求人の商品の出所識別標識として機能している旨主張する。 しかしながら、別掲2の参考情報(3)及び(5)において、本願商標とほぼ同じ文言が、「きわめて厚みが少ないにもかかわらず(液体等を)十分に吸い取る商品」程の意味合いで使用されていることが確認でき、また、本願商標を構成する文字が、本願の指定商品との関連で、請求人の使用のみが確認できるとしても、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである(平成12年(行ケ)第76号判決)ことよりすれば、本願商標は、上記の意味合いで一般に認識されるものといわざるを得ず、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表すものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。 ウ 請求人は、過去の審決例や登録例を挙げ、本願もこれらと同様に判断されるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた審決例や登録例は、商標の構成態様や指定商品又は指定役務が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の審決例や登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。 エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用できない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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