商標拒絶査定不服審判
2023-020813
オールマイティショーシュー、オールマイティ
- 審判番号
- 2023-020813
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-011254
- 請求日
- 2023年12月07日
- 審決日
- 2025年03月03日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】山田 威一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .13 -Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-11254拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年2月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 7月 7日付け:拒絶理由通知書
令和5年 8月 4日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年 9月 4日付け:拒絶査定
令和5年12月 7日 :審判請求書の提出
令和6年11月14日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「オールマイティ消臭」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、原審における上記1の手続補正書により、別掲1のとおりの商品に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原審において、「本願商標は、「オールマイティ消臭」の文字を普通に用いられる方法で書してなり(標準文字)、構成中の「オールマイティ」の文字は「何でも完全にできること。また、そのような人。全能。万能。」等の意味を、「消臭」の文字は「不快な臭いを消すこと。」等の意味を表すものであるから、「オールマイティな消臭」ほどの意味合いを理解させるものである。加えて、実際に、複数の臭いに対応できるオールマイティな消臭剤が製造、販売されている例も見られる。そうすると、本願商標の指定商品中、消臭剤や消臭効果を有する商品に本願商標を使用するときは、これに接する取引者、需要者は、上記意味合いを理解するにとどまるので、本願商標は、単に商品の品質、効能等を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、上記1の審尋により、別掲2に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「オールマイティ消臭」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中の「オールマイティ」の文字は「何でも完全にできること。また、そのような人。全能。万能。」等を、「消臭」の文字は「不快な臭いを消すこと。」(いずれも出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)をそれぞれ意味する語であるから、本願商標は全体として「オールマイティな(万能な)消臭」程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、原審提示の情報に加えて、別掲2のインターネット情報によれば、本願の指定商品の分野において、「オールマイティ」の文字が「オールマイティな、万能な」程の意味合いで使用されており、実際に複数の臭いに対応できる「消臭」に関する商品に多数使用されている実情にあることが確認できる。
そうとすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、それに接する取引者、需要者は、「オールマイティな(万能な)消臭効果を有する商品」であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質、効能等を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、原審で提示されたウェブサイトでは、「オールマイティ消臭」、「オールマイティな消臭」との表現は一切使用されておらず、これはその表現が日本語として不自然であるからにほかならず、日本語の用法として一般的ではないのであれば、そのような不自然な表現からなる商標を自他商品識別力の欠如を理由に拒絶する理由はなく、また、「オールマイティ消臭」は、多義的な意味合いを有する「オールマイティ」との語の後に、行為の名称を示す「消臭」との語を、間に助詞の「な」を挟まずに一体不可分に結合させた特異な表現を、あえて商標として採択した点に独自性のある商標である旨主張している。
しかしながら、「オールマイティ消臭」や「オールマイティな消臭」の表現が一般的に使用されていないとしても、上記(1)のとおり、本願の指定商品の分野において、「オールマイティ」の文字が「オールマイティな、万能な」程の意味合いで使用されており、実際に複数の臭いに対応できる「消臭」に関する商品に多数使用されている実情にあることに照らせば、本願商標に接する取引者、需要者は、「オールマイティな(万能な)消臭効果を有する商品」であることを表示するものとして一般に認識するといえ、このことは、「オールマイティ」及び「消臭」の文字を結合した語句の表現方法が文法的に正確ではないということによって左右されるものではない。
イ 請求人は、「オールマイティ」、「ALMIGHTY」、「○○消臭」等の構成からなる過去の商標登録例や審決例を挙げ、本願商標も自他商品役務の識別力が認められるべきである旨主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例や審決例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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