商標拒絶査定不服審判
2023-019422
ゴマカオルラーユ、ゴマカオル、カオルラーユ、カオル
- 審判番号
- 2023-019422
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-110499
- 請求日
- 2023年11月15日
- 審決日
- 2024年08月15日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】かどや製油株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人タナベ・パートナーズ国際特許事務所
- 【請求人代理人】田辺 敏郎
- 【請求人代理人】田辺 恵
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .13 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-110499拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年9月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和 5年 1月24日付け:拒絶理由通知
令和 5年 6月 9日 :意見書、手続補正書の提出
令和 5年 8月 9日付け:拒絶査定
令和 5年11月15日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ごま薫るらー油」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
その後、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により別掲1のとおりの商品に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ごま薫るらー油」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ごま」の文字部分は、「ゴマ科の一年草。果実は円柱状で、中に多数の種子をもつ。エジプトの原産といわれ、黒ゴマ・白ゴマ・金ゴマなどの品種がある。油をとり、また食用にする。」を意味する語であり、また、その構成中の「薫る」は、「よいにおいがする。芳香を放つ。」等を意味する語であり、また、その構成中の「らー油」は、「胡麻油に赤唐辛子を入れて熱し、油にその辛味や色を溶かし出した調味料。」を意味する「辣油」を容易に認識させるものである。
そして、食品を取り扱う業界において、「ごま薫る○○」「胡麻薫る○○」「ゴマ薫る○○」の文字(○○には商品を表す文字が入る)が、「ごまのよい匂いがする○○」程の意味合いで使用されており、また、「ゴマ香るラー油」「胡麻香るラー油」「ごま香るラー油」の文字が、「ごまのよい匂いがする辣油」程の意味合いで使用されている実情があるから、本願商標全体として、「ごまのよい匂いがする辣油(ラー油)」程度の意味合いを容易に理解、認識させるものである。
そうすると、本願商標は、「ごま薫るらー油」の文字を普通に書してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「ごまのよい匂いがする辣油(ラー油),ごまのよい匂いがする辣油(ラー油)を使用した商品」程の意味を認識、理解するにとどまり、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといわざるを得ない。
よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は「ごま薫るらー油」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ごま」の文字は、「ご‐ま【×胡麻】 ゴマ科の一年草。(中略)油をとり、また食用にする。」等を、「薫る」の文字は、「かお・る〔かをる〕【香る/薫る/×馨る】 よいにおいがする。芳香を放つ。」等を意味する語であり、また、「らー油」の文字は、「ラーユ【辣油】 胡麻油に赤唐辛子を入れて熱し、油にその辛味や色を溶かし出した調味料。」を意味する「辣油」(出典:いずれも「デジタル大辞泉」)を表記したものと容易に理解できるものであることから、本願商標の構成文字全体として「ごまのよいにおいがする辣油」の意味を理解させるものである。
そして、前記のとおり、「辣油(らー油)」は、その原料に(ごまより抽出された)胡麻油が使用されており、また、別掲2のとおり、ごまの香りを特徴とした辣油が取引されている実情も確認できるものである。
また、原審において提示した証左に加え、別掲3のとおり、「ごま薫る○○」「胡麻薫る○○」「ゴマ薫る○○」の文字(○○には商品を表す文字が入る)が、「ごまのよいにおいがする○○」程の意味合いで本願の指定商品を含む食品を取り扱う分野において使用されている実情も確認できるものである。
したがって、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接した需要者及び取引者は、その商品が「ごまのよいにおいがする辣油」又は「ごまのよいにおいがする辣油を使用した商品」であることを理解するにすぎず、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識され、自他商品の識別標識としては機能し得ないものというのが相当であるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、過去の登録例及び審決例を挙げ、本願商標もこれらと同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項各号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願については上記(1)のとおり判断するものであるから、請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
イ 請求人は、本願商標は、品質を表す語として普通に使用されておらず、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としない商標に該当せず、登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標は、その構成文字から生じる意味並びに別掲2及び別掲3の事実から、需要者及び取引者によって、商品の品質を普通に用いられる方法で表したものと一般に認識されるというべきであるから、取引上何人もその使用を欲し、独占適応性を欠くものであって、自他商品の識別標識としての機能を備えないものと判断するのが相当である。
ウ したがって、請求人の主張はいずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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