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商標拒絶査定不服審判

2023-019421

タクミノアジネリゴマ、タクミノアジ、タクミノ、タクミ、ショー

審判番号
2023-019421
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-110498
請求日
2023年11月15日
審決日
2024年12月17日
公報発行日
2025年03月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】かどや製油株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人タナベ・パートナーズ国際特許事務所
  • 【請求人代理人】田辺 敏郎
  • 【請求人代理人】田辺 恵
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 目黒 潤
分類
T18 .16 -Z (W30)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-110498拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年9月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 1月24日付け:拒絶理由通知書 令和5年 6月 9日 :意見書、手続補正書の提出 令和5年 8月 9日付け:拒絶査定 令和5年11月15日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「匠の味ねりごま」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、原審における上記1の手続補正書により、別掲1のとおりの商品に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「匠の味ねりごま」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「匠」の文字は、「職人。」等の意味を、「味」の文字は、「舌の味覚神経が飲食物に触れたときの感じ。甘味・酸味などや温度の総合した感じ。」等の意味を、「ねりごま」の文字については、「いりごまを擂り潰してペースト状にしたもの」の意味を有する語としてそれぞれ使用されている。 そして、食品の分野において、「匠の味」の語が、その商品が「職人が作ったような優れた味」であることを想起させるフレーズとして、商品名等に広く使用されている実情があるから、本願商標に接する需要者は、出願人の取り扱っている商品に関し、「匠(職人)が作ったような優れた味のねりごま」であることを端的に表現した宣伝広告の一種と認識し理解するとみるのが相当である。 そうとすると、本願商標は、その指定商品に使用しても、需要者・取引者は、顧客の吸引、販売促進等のための宣伝広告の一類型を表示したものと理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識できないものといえる。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「匠の味ねりごま」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「匠」の文字は「職人,職工,たくみ,技芸にすぐれた人」等を、「味」の文字は「飲食物が舌の味覚神経に触れた時におこる感覚,体験によって知った感じ。」等(いずれも出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を、「ねりごま」の文字は「ゴマの種子をいったあと、ペースト状になるまですり潰したもの。すりごまよりもさらに細かくすり潰され、練りあげられている。和え物などに用いる。」(出典:「総合調理用語辞典」全国調理師養成施設協会)をそれぞれ意味する語である。 また、原審において提示した情報に加えて、別掲2のインターネット情報が示すように、本願の指定商品を含む食品関連の分野において、「匠の味」の文字が、その商品が優れたものであることを誇称的に表現するためのものとして、広く一般的に使用されている実情が認められ、また、本願の指定商品との関係において、「ねりごま」の文字が商品の普通名称又はその原材料として一般に用いられているものである。 そうすると、「匠の味」及び「ねりごま」の文字を一連に書したにすぎない本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「職人が作ったような優れた味のねりごま」、「職人が作ったような優れた味のねりごまを使用した商品」であること、すなわち、その商品の優位性、特徴等を簡潔に表現するための、商品の宣伝広告用の語句の一種として理解するにすぎず、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。 したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、安政五年よりごま油及びごまの加工品の製造販売を開始し、個人向け商品の他、業務用商品も永年にわたり取り扱っており、当該業務用商品において、「匠の味ねりごま」(白)、「匠の味ねりごま」(黒)の2商品は永年にわたる売れ筋商品であり、現にこれらを取り扱う需要者・取引者は「匠の味ねりごま」の商標を請求人の商標として認識していること、また、本願の指定商品の取引の場において、「匠の味ねりごま」の語が「職人が作ったような優れた味」のねりごまであることを想起させるフレーズとして広く使用されている事実はなく、本願商標を構成する語の組み合わせは特異なものであり、特定の意味合いを有しない造語であること、さらに、「職人が作ったような優れた味のねりごま」を表現する仕方には、相当程度バリエーションがあり、その一つを請求人が独占しても問題がなく、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としない商標にも該当しない旨主張している。 しかしながら、請求人の提出する資料(甲5、甲6)からは、本願商標ないしこれに類似する商標を使用した請求人の業務に係る商品が製造、販売されている実情は確認できるものの、「匠の味ねりごま」の文字のみをもって、取引者、需要者の間で広く知られていることの客観的な証拠は見いだせず、請求人の業務に係る商品を表示する商標(識別標識)として理解されているということはできない。 また、本願商標は、前記(1)のとおり、食品関連の分野において、その商品が優れたものであることを表す誇称表示として使用されている「匠の味」と本願の指定商品の普通名称又は原材料である「ねりごま」を組み合わせたにすぎないものであるから、「匠の味ねりごま」の語は、取引者、需要者が容易にその商品の優位性等を簡潔に表現するための、商品の宣伝広告用の語句の一種として理解するにすぎないことから、特定人によるその独占を認めるのを公益上適当としないというべきである。 イ 請求人は、構成中に「匠の味」の文字を有する商標に係る登録例や審決例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録が認められるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例や審決例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。 ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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