商標拒絶査定不服審判
2023-018821
フワフワシンショッカン
- 審判番号
- 2023-018821
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-132729
- 請求日
- 2023年11月06日
- 審決日
- 2024年06月20日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】内野株式会社
- 【請求人代理人】前島 大吾
- 【請求人代理人】宇高 克己
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 滝口 裕子
- 分類
- T18 .13 -Z (W2425)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-132729拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年11月21日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年4月13日付け:拒絶理由通知書
令和5年5月17日:意見書、手続補正書の提出
令和5年9月12日付け:拒絶査定
令和5年11月6日:審判請求書の提出
令和6年3月15日付け:証拠調べ通知書
令和6年4月3日:意見書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ふわふわ新触感」の文字を標準文字で表してなり、第24類及び第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、上記1の手続補正により、別掲1のとおりの商品(以下「補正後指定商品」という。)に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は「ふわふわ新触感」の文字を標準文字で表してなるところ、「ふわふわ」の語は「柔らかくふくらんでいるさま」の意味合いを表し、また、「新」は「あたらしいこと。」の意味を、「触感」は「触覚。また、さわった時の感じ」の意味を有するものである。そして、本願商標に係る指定商品中、織物類・被服類の分野において、「柔らかさなどのふわふわとした(新しい)触感を有する商品」を表す際に「ふわふわ(新)触感」の語が使用され、加えて、履物類の分野においても、ファーやクッション等の柔らかさなどの触感を表す際に「ふわふわ」の文字が使用されている取引の実情を考慮すると、本願商標を、補正後指定商品に使用しても、これに接する需要者は、単に「柔らかさなどのふわふわとした新しい触感を有する商品」であることを認識するにとどまる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2ないし別掲5の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、上記1のとおり、証拠調べ通知書によって通知し、相当の期間を指定してこれに対する意見を求めた。
5 証拠調べ通知に対する請求人の意見(要旨)
証拠調べ通知書に述べた使用の事実に関し、「新触感」が「触感」とはどのように異なった「触感」であるかを看取、理解することはできず、使用例を精読しても、「ふわふわ新触感」の意味合いがどのような意味合いであるかを看取させる記載は認められず、「ふわふわ新触感」の具体的、直接的な意味合い、イメージは得られないため、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当しない。
6 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「ふわふわ新触感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、「ふわふわ」の平仮名と「新触感」の漢字とで文字種が異なるものであるから、当該各語を結合してなるものと容易に認識されるものである。
そして、別掲2によれば、本願商標の構成中、「ふわふわ」の文字は「多量の空気を含んで柔らかくふくらんでいるさま。」の意味を有し、また、「新」の文字は「あたらしいこと。」の意味を有し、「触感」の文字は「触覚。また、さわった時の感じ。」の意味を有する一般に親しまれた語である。
さらに、別掲3によれば、補正後指定商品の分野において、「ふわふわ」の文字が、商品の触り心地、肌触り、履き心地などを表すものとして、広く一般に使用されている実情があるのに加え、別掲4及び別掲5によれば、商品の触感を表す語として、「新触感」「ふわふわの新触感」「ふわふわ新触感」の文字が多数使用されている実情がある。
そうすると、本願商標の構成各文字の意味及び上記商品の取引の実情に照らせば、本願商標は、「ふわふわとした新しい触感」ほどの意味合いを容易に認識させるものであって、これを補正後指定商品に使用するときは、これに接する需要者は、ふわふわとした新しい触感を有する商品であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるものというべきである。
そして、上記のとおり、本願商標は、標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。
したがって、本願商標は、補正後指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「新触感」が「触感」とはどのように異なった「触感」であるかを看取、理解することはできず、使用例を精読しても、「ふわふわ新触感」の意味合いを看取させる記載は認められず、「ふわふわ新触感」の具体的、直接的な意味合い、イメージは得られないため、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当しない旨主張している。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきところ(最高裁昭和53年(行ツ)第129号同54年4月10日第三小法廷判決参照)、本願商標については、別掲2のとおりの各構成文字の語義、及び別掲3ないし別掲5のとおりの、補正後指定商品の分野における取引の実情に照らせば、「ふわふわ新触感」を含む、「ふわふわ」「○○新触感」の文字が、商品の触り心地、肌触り等、商品の触感を表す語として多数使用されている事実が認められるから、本願商標は、「ふわふわとした新しい触感を有する商品」であるという商品の特性(品質)を表示記述するものとして、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものといえ、また、このような商標は、商品の取引者、需要者によって一般に使用される標章であって、商標としての機能を果たし得ないものというべきであるから、本願商標は上記(1)のとおり、同号に該当するものというのが相当である。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や、その商品及び役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成文字が異なるものであり、指定商品及び指定役務も一致するものばかりではない点において、本願商標とは、事案を異にするものというべきであるから、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の登録の適否の判断基準とするのは必ずしも適切ではない。
ウ したがって、請求人の前記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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