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商標拒絶査定不服審判

2023-015357

デンキマトメワリ、マトメワリ

審判番号
2023-015357
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-067493
請求日
2023年09月12日
審決日
2024年09月24日
公報発行日
2024年12月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】中国電力株式会社
  • 【請求人代理人】大竹 正悟
  • 【請求人代理人】小椋 崇吉
審判長/審判官
  • 審判長 大森 友子
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 鯉沼 里果
分類
T18 .16 -Z (W35363839)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号、商標法第3条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022- 67493拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年6月13日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 1月25日付け:拒絶理由通知書 令和5年 3月 3日 :意見書の提出 令和5年 6月 7日付け:拒絶査定 令和5年 9月12日 :審判請求書の提出 令和6年 7月 8日付け:審尋 令和6年 8月 6日 :回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「でんきまとめ割」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第36類、第38類及び第39類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「でんきまとめ割」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中、「でんき」の文字は、「摩擦電気や放電・電流など、広く電気現象を起こさせる原因となるもの。電荷や電気エネルギーを指すことが多い。」を意味する「電気」の平仮名表記と把握され、「まとめ」の文字は、「まとめること。また、まとめたもの。」の意味を有するものであり、「割」の文字は、「割引」の意味を有するものであるから、本願商標は全体として、「電気をまとめたものの割引」程の意味合いを理解させるものである。 そして、本願指定役務を取り扱う業界においては、「商品を規定数以上まとめて購入する際に適用する料金割引サービス」ほどの意味合いで、「まとめ割」の文字を使用し、「電気料金をまとめて支払う場合の料金割引サービス」に、「でんき」の文字が、「電気料金」の意味合いで使用されて、「まとめ割」の文字が「まとめて支払う場合の料金割引サービス」の名称として使用されている実情がある。 そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「電気料金をまとめて支払う場合の割引」程の意味合いを理解するにすぎず、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないから、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審における審尋 当審において、上記1の審尋により、別掲2ないし別掲4に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答 (1)本願商標は、他と差別化を図るべく、「電気(でんき)」と「まとめる」対象の相手をあえて明示せず、不明確にしたことにより、直接的・具体的な意味合いが認められず、結果として、請求人の他、現実に他に何人も使用していない状況となっているから、本願商標は、「役務の優位性や特徴を簡潔に表示」したと言い難く、自他役務の識別標識としての機能を果たし得る。 (2)商標法第3条第1項第6号の提供に際しては、独占適応性(公益性)を考慮することのみならず、例示的に列挙された3号特有の要件を強調することも許容されず、さらに将来を含めた認識の可能性を考慮すべきでない。審尋で通知された証左によっても、未だ、本願商標について、請求人のほか、現実に他に何人も使用していない状況になっている以上、本願商標は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ている。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「でんきまとめ割」の文字を標準文字で表してなるところ、その指定役務との関係で、本願商標を構成する「でんき」の文字は「摩擦電気や放電・電流など、広く電気現象を起こさせる原因となるもの。電荷や電気エネルギーを指すことが多い。」を意味する「電気」(出典:広辞苑 第七版)を平仮名表記したものと認められ、「まとめ割」の文字は複数の商品を購入又は複数のサービスを契約した場合に割引料金が適用されることを表すものとして本願の指定役務を含む様々な分野で一般に使用されていることから(別掲2、原審の拒絶理由参照)、これらの語を結合してなる本願商標は、構成全体として、「電気(料金の契約)のまとめ割(引)」といった意味合いを容易に認識、理解させるものである。 そして、電気の供給に関連する役務の分野においては、電力の小売自由化により、電気の小売事業への参入者が増えて各社間の競争が活性化した結果、料金メニューやサービスが多様化しており(別掲3)、原審において示した事実に加え、別掲4において示した事実により確認できるように、電気とガス、電気とケーブルテレビなど、電気と他のサービスを組み合わせて利用した場合などに、電気料金を割引するまとめ割のサービスが提供されている事実が確認でき、当該サービスの広告又は説明において「・・・まとめ割り」等の文字が使用されている。 そうすると、本願商標をその指定役務に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、電気の供給と他のサービスを契約(利用)した際に割引が適用される(それぞれを単独で契約するよりも料金が安くなる。)ことを理解するにとどまるから、本願商標は、電気の供給に関連する役務に関心を持たせるため、あるいは、請求人が提供する役務が同業他社に比べて、料金がお得である等、役務の優位性や特徴を簡潔に表示する宣伝広告の一類型であると理解させるものにすぎず、本願商標が何人かの業務に係る役務であるとは認識し得ないというべきである。 したがって、本願商標は、その指定役務に使用した場合に、役務の出所識別標識としての機能を果たすものとはいえず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標は、「電気(でんき)」と「まとめる」対象の相手をあえて明示せず、不明確にしたことにより、直接的・具体的な意味合いが認められず、結果として、審判請求人の他、現実に他に何人も使用していない状況となっているから、本願商標は、「役務の優位性や特徴を簡潔に表示」したと言い難く、むしろ「まとめる」対象の相手の不明確と相俟って、自他役務の識別標識としての機能を果たし得る旨主張している。 しかしながら、本願商標を構成する「まとめ割」の文字は、本願の指定役務を含む様々な分野において一般に使用されている語であり、電気料金に関するまとめ割サービスが一般に提供されている事実があることを考慮すれば、まとめる対象の相手が明示されていないとしても、これに接する取引者、需要者は、電気の供給と他のサービスを利用した際に割引が適用されることを容易に理解するといい得るものであって、上記(1)のとおり、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、電気の供給に関連する役務に関心を持たせるため、あるいは、請求人が提供する役務が同業他社に比べて、料金がお得である等、役務の優位性や特徴を簡潔に表示する宣伝広告の一類型であると理解させるものにすぎず、本願商標が何人かの業務に係る役務であるとは認識し得ないというべきである。 イ 請求人は、請求人の検討によると、本願商標は、請求人の他は何人も使用していない商標であるから、本願商標は自他役務の識別標識としての機能を果たしている旨主張している。 しかしながら、「商標法3条1項6号は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって,当該商標が取引上現実に使用されている事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである」(知財高裁平成25年(行ケ)第10142号、同25年11月14日判決)と判示されている。 そして、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「まとめ割」の文字は、本願の指定役務を含む様々な分野において一般に使用されている語であり、電気料金に関するまとめ割サービスが一般に提供されているところ、当該サービスの広告や説明等に「・・・まとめ割り」等の文字が使用されている事実があることを考慮すれば、上記(1)のとおり、これに接する取引者、需要者は、電気の供給と他のサービスを利用した際に割引が適用されることを理解するにとどまり、電気の供給に関連する役務に関心を持たせるため、あるいは、請求人が提供する役務が同業他社に比べて、料金がお得である等、役務の優位性や特徴を簡潔に表示する宣伝広告の一類型であると理解されるものといえるから、本願商標は、その指定役務について、何人もその使用を欲するといい得るものであり、自他役務の識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであるため、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というのが相当である。 ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 別掲1 本願の指定役務 第35類「トレーディングスタンプの発行,商品の販売促進又は役務の提供促進のためのクーポン券若しくは割引券の発行並びにこれらに関する情報の提供,商品の販売促進又は役務の提供促進のためのクーポン若しくはポイントの発行・管理・清算並びにこれらに関する情報の提供,商品の販売促進又は役務の提供促進のための懸賞・クイズ・くじ・アンケート・ゲーム・プレゼントの応募の実施並びにこれらに関する情報の提供,商品の販売促進又は役務の提供促進に関する情報の提供」 第36類「電気料金・電話料金・放送受信料金又は通信料金の徴収の代行並びにこれらに関する情報の提供」 第38類「電気通信(放送を除く。),電気通信(放送を除く。)に関する情報の提供,光ファイバーによる通信,光ファイバーによる通信に関する情報の提供,データ通信,データ通信に関する情報の提供,テレビジョン放送,テレビジョン放送に関する情報の提供,ケーブルテレビジョン放送,ケーブルテレビジョン放送に関する情報の提供」 第39類 「電気の供給,電気の供給に関する情報の提供」 別掲2 複数の商品又はサービスを購入した場合に割引料金が適用されることを表すものとして「まとめ割」文字が使用されている事実 1 DaytonaParkのウェブサイト 「まとめ割について」の見出しの下、「対象商品をまとめてお買い上げいただくと商品の小計より特定の割合が差し引かれます。」の記載がある。 https://www.daytona-park.com/help/detail/order_conclusion 2 J-CASTのウェブサイト 2010年12月18日付「大学入試に「早トク」「まとめ割」「割引プラン」で受験者数4割増」の見出しの下、「「まとめ割」は、2学部以上受験すると、2学部目以降の受験料が1学部あたり3万5000円から1万円に割り引かれるというもの。」の記載がある。 https://www.j-cast.com/2010/12/18083441.html?p=all 3 ティップネス・キッズ上飯田店のウェブサイト 2024年6月1日付「複数レッスンをまとめて会費をおトクに!!」の見出しの下、「2つ以上の習い事をティップネスで習うと【まとめ割】となり受講料が割引に!例えば「スイミング」と「体育のミカタ」をご受講の場合1種目あたり1,320円(税込)の割引となります。」の記載がある。 https://kids.tipness.co.jp/shop/SHP038/news/am39b539orogy201.html 4 環境ビジネスのウェブサイト 2022年9月22日付「期間限定・最大60%オフ 環境ビジネス、動画配信サービスでまとめ割」の見出しの下、「日本ビジネス出版(東京都港区)は、環境ビジネスの動画サービス「脱炭素ビジネスライブラリー」において、チケットをまとめて申し込むと1講座あたり最大60%オフで受講できるキャンペーンを実施する。」の記載がある。 https://www.kankyo-business.jp/news/2f9d4f6d-7603-49e4-a20a-3cebc1967028 5 SPORTS AUTHORITYのウェブサイト 「【まとめておトク!】シューズまとめ割」の見出しの下、「対象商品組合わせ自由!」、「2点以上購入で」、「20%OFF 合計金額(税込)から」の記載がある。 https://www.sportsauthority.jp/s/feature/sa/240216shoes_matome/ 別掲3 電気料金メニューやサービスが多様化していることを記載している記事 「資源エネルギー庁」のウェブサイトにおいて、「電力の小売全面自由化って何?」の見出しの下、「電気の小売事業への参入者が増えることで競争が活性化し、料金メニュー・サービスが活性化」、「例えば、電気とガス、電気と携帯電話などの組み合わせによるセット割引や、ポイント サービス、さらには家庭の省エネ診断サービスなどが登場しています。」の記載がある。 https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/electricity_liberalization/what/ 別掲4 電気(料金)についてまとめ割のサービスが提供されている事実 1 こしの都ネットワークのウェブサイト 「でんき&ケーブルまとめ割」の見出しの下、「北陸電力の電気料金とケーブルテレビの料金をこしの都ネットワークからまとめてご請求で毎月の請求金額から一律330円(税込)割引!」の記載がある。 https://www.t-catv.co.jp/charge/cable_denki/ 2 となみ衛星通信テレビ株式会社のウェブサイト 2022年3月25日付「「なんとエナジーまとめ割」サービス提供開始!(南砺市のお客様対象)」の見出しの下、「なんとエナジーまとめ割」、「なんとエナジーの電気料金と、となみ衛星通信テレビのケーブルテレビ+インターネットの料金をまとめてご請求で」、「年間3,960円おトクに!」の記載がある。 https://www.tst.ne.jp/news/2022/03/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A8%E3%82%A8%E3%83%8A%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81%E5%89%B2%E3%81%AE%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/ 3 ストエネのウェブサイト 2023年11月22日付「意外と知らない!自宅の電気プラン選びのポイント6つ」の見出しの下、「1.現状把握」、「電気をよく使用する時間帯、毎月の電気使用量、アンペア数、また、他のサービスとのまとめ割などを展開しているブランドもあるので、電気以外に家でよく使用するインフラやサービスなどがあるかどうかなども確認のポイントです。」の記載がある。 https://sutoene-service.jp/column/94772/ 4 Benesseたまひよのウェブサイト 2020年3月6日更新「おトクなのに7割のママがやっていない!?電気とガスをまとめたママたちが実感しているメリットとは」の見出しの下、「メリット1.まとめることで節約できた!」、「電気、ガスともにまとめ割が適用されて、以前より少し安くなりました」の記載がある。 https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=68483 5 じゆうでんきのウェブサイト 2024年4月2日付「大阪ガスの電気と関西電力の料金・サービスを比較!まとめるのにおすすめはどっち?」の見出しの下、「大阪ガスでは引越し時に電気とガスをまとめて新規契約することでなんと電気基本料金が永年無料になる『新生活応援プラン』を展開中です。年間2400円お得になる計算です。新生活まとめ割を活用して賢く節約しちゃいましょう。」の記載がある。 https://bra-ve.co.jp/jiyu-denki/osakagas/

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