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商標拒絶査定不服審判

2023-014215

スマートケンシン、スマート

審判番号
2023-014215
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-122875
請求日
2023年08月24日
審決日
2024年09月17日
公報発行日
2024年12月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】NTTライフサイエンス株式会社
  • 【請求人代理人】伊東 忠重
審判長/審判官
  • 審判長 大島 勉
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 浦崎 直之
分類
T18 .13 -Z (W354244) / T18 .272-Z (W354244)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-122875拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和4年10月26日の登録出願であって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。 令和5年 3月16日付け:拒絶理由通知書 令和5年 4月20日 :意見書、手続補正書の提出 令和5年 5月23日付け:拒絶査定 令和5年 8月24日 :審判請求書の提出 令和6年 5月30日付け:証拠調べ通知書 第2 本願商標 本願商標は、「スマート検診」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記第1の手続補正により、第35類、第42類及び第44類に属する別掲1に記載のとおりの役務に補正されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要旨 本願商標の構成中「スマート」の文字は「電子機器が組み込まれた。ハイテクであるさま。」を意味する語であり、「検診」の文字は「病気にかかっているかどうかを検査するために診察すること」を意味する語である。 そして、近年の医療業界においては、スマートフォン等の電子機器を活用した医療やそれに関するサービスを表すものとして、「スマート○○」(○○にはサービス名が入る。)の文字が使用されている実情が認められるとともに、本願の指定役務を取り扱う業界においても、電子機器を活用した検診に「スマート検診」の文字が使用されている実情が認められる。 そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「電子機器を活用した検診に関する役務」ほどの意味合いを認識するにとどまるということができる。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 第4 当審における証拠調べ 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2(1)ないし(6)、別掲3(1)ないし(5)及び別掲4のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、上記第1の証拠調べ通知書によって通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 第5 証拠調べに対する請求人の意見 請求人は、上記第4の証拠調べに対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。 第6 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について 本願商標は、「スマート検診」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「スマート」の文字は、「ITやICTの先端技術が使われていること。」の意味を、「検診」の文字は、「病気があるかないかを調べるための診察(をすること)。」(いずれも「三省堂現代新国語辞典第六版」株式会社三省堂)の意味を有する語であり、本願商標は、「スマート」及び「検診」の文字を結合した構成よりなるものと容易に認識されるものである。 ところで、別掲2のとおり、医療分野において、ITや電子機器などの先端技術が導入された医療等が提供され、「スマート」の文字を冠して、「スマート○○」のように使用されている事実が認められる。 さらに、別掲3のとおり、医療に関連する業界において、ITや電子機器などの先端技術が導入された役務が、「スマート健診」、「スマート健康診断」及び「スマート検診」等と称されている事実が認められる。 また、別掲4のとおり、「検診」の文字が、「病気にかかっているかどうかを検査するために診察すること。」ほどの意味合いで使用されている事実が認められる。 してみると、本願商標は、「スマート」及び「検診」の文字の意味や、上記取引の実情から、全体として「ITや電子機器などの先端技術が導入された検診」ほどの意味合いが容易に理解されるものである。 そうすると、「スマート検診」の文字からなる本願商標を、その指定役務に使用したときには、これに接する取引者、需要者は、「ITや電子機器などの先端技術が導入された検診、ITや電子機器などの先端技術が導入された検診のための役務」であると認識するにとどまり、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当である。 また、本願商標を、前記に相応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、原査定の引用例2件以外に、本願商標と同一の文字「スマート検診」の使用は見当たらず、巨大なインターネット上の情報量の中に、本願商標と同一文字の使用が2件見つかったとしても、原査定の「この商標登録出願に係る指定役務を取り扱う業界においても、電子機器を活用した検診に「スマート検診」の文字が使用されている実情」とは到底いい難いこと、本願商標全体として「スマートな検診」、「洗練された検診」、「電子機器を活用した検診」など様々な意味合いが生じるが、「スマート検診」全体として辞書に掲載されていない造語であり、需要者・取引者は、直接的かつ具体的にどのような役務であるのか指定役務の質を認識することができない旨主張する。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品及び指定役務の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、当該表示態様が、商品の品質や役務の質等を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである。 そして、上記1のとおり、「スマート」及び「検診」の文字の意味や、医療分野において、ITや電子機器などの先端技術が導入された医療が提供され、「スマート」の文字を冠して、「スマート○○」のように使用されている事実、医療に関連する業界において、ITや電子機器などの先端技術が導入された役務が、「スマート健診」、「スマート健康診断」及び「スマート検診」等と称されている事実、「検診」の文字が、「病気にかかっているかどうかを検査するために診察すること。」ほどの意味合いで使用されている事実を併せみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、「ITや電子機器などの先端技術が導入された検診、ITや電子機器などの先端技術が導入された検診のための役務」であること、すなわち役務の質を表示したものと一般に認識されるというべきである。 (2)請求人は、過去の登録例、審決例を挙げて、本願商標も自他役務識別力のある商標である旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、上記1のとおり、それぞれの語の意味や、取引の実情を併せみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、「ITや電子機器などの先端技術が導入された検診、ITや電子機器などの先端技術が導入された検診のための役務」であること、すなわち役務の質、用途を表示したものと一般に認識されるというべきであるから、請求人が挙げる登録例、審決例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。 (3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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